こんにちは。算数を担当しています佐々木裕子です。
本日は、「特別な三角すい」についてお話したいと思います。
立方体の角を切ったときにできる三角すい。
その三角すいの展開図は、正方形になるということは、皆さんご存じですよね。
例えば、
1辺6㎝の立方体を、図1のように面PQGで切ります。
この三角すいPQGの展開図は正方形となり、面積は6×6=36㎠となります。
では、直方体の角を三角すいとなるように切断すると、
切断面の三角形の面積はどうなるのか考えてみましょう。
下の図は、AB=2㎝、AD=4㎝、BF=6㎝の
直方体ABCD-EFGHです。
図の直方体を3点A,C,Fを通る平面で切断すると、
切り口の図形の面積は何㎠になるでしょうか。
直方体の3辺の長さが、a,b,a+bとなっているとき、
三角形ACFの面積と、図2の正方形の真ん中にできた三角形は、合同になります。
なぜなら、三角形ACDのたてがb、横をaとすると辺ACはaとbの2辺を結ぶ線となり、
長方形ABCDの対角線と等しい長さになります。
同様に、辺CF、辺AFもそれぞれの長方形の対角線となります。
よって、切断面である三角形ACFは、図2の三角形と等しい、つまり合同だといえるのです。
6×6―6×4÷2―6×2÷2―4×2÷2=14㎠
また、この問題と関連して「算数オリンピック2019 トライアル」の問題があります。
図1の三角すいABCDは、AB=8㎝、AC=AD、BC=BDで、角BACと角CADと角BADの大きさの和は90°になります。また、三角形ACDは図2の色のついた三角形と合同です。
このとき、三角すいABCDの表面積は何㎠ですか。
三角形ACDと色のついた三角形が合同なので、
8㎝×8㎝の正方形の中に三角形ACDを作ります。
それ以外の三角形を図の中にいれていくと、下図のようになります。
よって、三角すいABCDの表面積は、
8×8―8×1÷2×2=56㎠