こんにちは。算数を担当している佐々木裕子です。
本日は、「量は必要か」ということについて考えたいと思います。
結論から申し上げますと、
量は必要です。
ただ、量を多くするタイミングは個々に違うと感じています。
2つのタイプが考えられるのではないかと思います。
量をたくさんこなして、やりながらコツを掴むタイプと
理論やなぜそうなるのかという理屈が入ってから量を増やすタイプです。
例えば、
平面図形でなぜ補助線を引くのか。
何を見つければいいのか。
目的は、相似形や錯角、等高三角形、また、知っている図形を探すためです。
更に、掘り下げていくと、
相似形、錯角、等高三角形はどこにあるか⇒平行線のなかに存在する
知っている図形とは⇒正方形、長方形、台形、平行四辺形、ひし形、三角形、円、おうぎ形の8つ
こういったことが、結びついているかどうかということです。
前者の「量をたくさんこなして、やりながらコツを掴むタイプ」は、
ただただ、最初に量だけこなしていて、実は正確に読み取れていない場合があり、
応用問題になると対応ができなくなってしまうというデメリットがあります。
応用問題でも、処理できるようにするには、やはり、量と理屈を解いている途中でもいいので
意識して日々勉強に取り組むことが大切になります。問題を解いているときに、
なんとなくわかってしまった時でも、「なぜ、そういう式を書いたの?」とか「説明できる?」と
声掛けが必要ではないかと思います。
自分で自問自答できればいいですが、やはり「なんとなく」では、言葉や出題の仕方を変えられてしまうと解けないということになってしまいます。
例えば、以下の問題でどこに気づかなくていけないか、簡単な例を挙げたいと思います。
長方形と四分円が重なっています。アとイの面積が等しいとき、□の長さを求めなさい。
アだけ、イだけの面積に注目してはダメです。
しかしながら、図形のアやイが色を塗られていると、文章を読まずに、図形だけを
見て「う~っ」とうなっている生徒さんを多く見ます。
問題文をもう一度読むと、「長方形と四分円」と書かれています。
この文章をしっかりと受け止めるということが大事です。
アとイ以外の白い部分をウとすると、
ア+ウは四分円
イ+ウは長方形
ですよね。
この図形が見えたらOKです。
ア+ウ=10×10×3.14×1/4=78.5
イ+ウ=□×10
ということより、78.5÷10=7.85 □=7.85となります。
長方形、四分円が見えたかそうでないかで、正解できるかできないかが分かれてしまいます。
「長方形」や「円」は、5年生前期にはもうすでに知っている知識となります。
何をみつけるのか、どこに注目するのか、6年前期までに、パターン練習をし
気づけるようにすることが大切だと日々感じております。
量をこなすことは大事です。
ただ、問題の丸暗記ではありません。
根本原理を見つけられるようにしていくことが大事です。
そのための練習量を増やしていきましょう。