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投稿日:2022年07月15日

テーマ: 算数

グラフからわかること~2022年度トレンド①~

こんにちは。算数を担当しています佐々木裕子です。

2022年度の入試でトレンドだったのが、「グラフ」を伴う問題です。

2人が動く間の距離を表すグラフ、
2点が動くときにできる面積を表すグラフ、
バスの往復を表すグラフ、
などなど、どこかで見たことのある問題や、
2022年度東洋英和女学院で出題された、
グラフが2人の間の和になっているものもありました。

グラフを伴う問題は、速さはもちろん、図形や比、時間の単位変換など、
複数の単元にまたがっているため、1つの問題から様々な要素を見ることができます。

それでは、ここで、
田園調布2022年度算数1科入試で出題された問題を見ていきます。

が、その前に、目線チェックです。
つまり、どこを読み取るのかを事前に確認しておきましょう。

点が動く問題では、
① どこから
② どこまで
③ どんな速さで
の3点セットをチェックです。

2点PとQがあるので、それぞれ確認します。

また、グラフは何を表しているのか
① 横軸
② 縦軸
③ グラフの線は何を表しているか
の3点セットをチェックしましょう。

以上のことに気を付けて解き進めていきましょう!

2022年度田園調布 算数1科目入試
【2】図1のような長方形ABCDの辺上に点Eがあります。
いま、2点P、Qは点Eを同時に出発し、長方形ABCDの辺上を移動します。
PはE→A→D→C→B→Eの順に、
QはE→B→C→D→A→Eの順にそれぞれ一定の速さで移動しますが、
Qの方がPよりも移動する速度は速いです。
また、P、Qは再びEに着いたら止まるものとします。
図2のグラフは、点P、Qが出発してからの時間と、三角形ABPと三角形ABQの面積の和との関係を表したものです。このとき、次の問いに答えなさい。

20220715_blog1

20220715_blog2

(1) 点P、点Qの速さはそれぞれ秒速何㎝ですか。
(2) 図2のア~オにあてはまる数を求めなさい。
(3) 三角形ABPと三角形ABQの面積の和が500㎠になるのは、2点P、Qが出発してから何秒後ですか。すべて求めなさい。また、なぜそうなるのかを図や式などを使って説明しなさい。

水色の部分緑の部分がチェック項目です。

これを踏まえて、問題を解き進め、文字と同時に図形とグラフを見ていきます。

(1)

グラフを見ると、4秒後の前に黒い点が出現し、4秒後で角度が変わっています。
この点に注目すると、
4秒後の前の黒点は、Qが速いので、まず先にBに着き、そのまま点Cに向かって上り始めたところということが分かります。
ということは、4秒後は点Pが点Aに着いたときにまた面積の増え具合が変わるので、
12㎝に4秒かかって動いたということが分かり、12÷4=3cm/秒

4秒後、点Pは点Aへ、点Qは辺BC上のどこかということが分かります。
その時に面積の合計が80㎠
ということにより、20×□÷2=80より □=8㎝
よって、4秒後Qは8+8=16㎝
16÷4=4㎝/秒

ということになります。

本日は、まずこの点Pと点Qの速さについてみていきました。
次回は、更に、グラフと図形を見ながら、どう読み解いていくのかを示していきたいと思います。

算数ドクター