こんにちは。算数を担当しています佐々木裕子です。
本日は、
比を利用した問題に注目していきたいと思います。
5年生は今ちょうど「比」の使い方や「比を利用した問題」を扱っていると思います。
また、6年生は、比を利用した入試問題に直面しています。
比を利用するとはどういうことか、具体的な問題を使って示していきます。
問題:浅野中学 H28年度に出題された問題より
解説
上りと下りの距離の比は、
全体が27なので、27―(9+4)=14・・・平地の距離
上り、下り、平地の時間の比は、
⑨÷18㎞/時:④÷24㎞/時:⑭÷21㎞/時=③:①:④
よって、この合計が40分に当たるので、③+①+④=⑧=40分
①=5分に当たるので、上りには15分、下りには5分、平地では20分かかっていたことがわかります。
となります。
つまり、
まず、距離の比を求め、そこから距離÷速さから時間を求めていますが、
そのときに、距離は比であり、実際の距離ではありません。
しかしながら、比÷実際の速さ=比という形をとって、比÷比や比×比を利用しているのです。
比を割ったり、かけたりしています。
それが使えるようになるためには、もともとの速さの意味がわかっていないといけません。
時間を求めているのか、距離を求めているのか、速さを求めているのか、
明確にして「比」を利用していく必要があります。
式の意味がとても大切になってくるということです。
速さを勉強しているとき、3公式をしっかりとマスターしておきましょう。
そうすれば、「比」という抽象的概念がでてきても焦る必要はありません。
「意味」を常に考えて「式」を用いられていれば、大丈夫です。
距離=速さ×時間
時間=距離÷速さ
速さ=距離÷時間
ですね。
比がでてきても、もとに戻って式の意味を考えることが、比を制覇する近道です。
次回も比の利用問題を扱っていきます。