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投稿日:2024年06月21日

テーマ: 算数

受験算数必須!計算の工夫~レベル別~

こんにちは。算数を担当しています佐々木裕子です。

本日は、工夫を伴う計算問題をレベル別に示していきたいと思います。

レベルⅠ~Ⅳまでです。
レベルⅠが偏差値40~45
レベルⅡが偏差値45~50
レベルⅢが偏差値50~58
レベルⅣが偏差値58~
とします。

レベルⅠ
(1) 25×25×8×8×8=
(2) 34×1.5+25×1.5―39×1.5=

さて、こちらはどうでしょうか。

(1)は、25×8=200、または、25×4=100
であることを見抜いて解くことができたかどうかです。
200が2つできるので、200×200×8=320000

(2)は、1.5でまとめる
1.5×(34+25―39)=1.5×20=30

レベルⅡ
(3) 5.26×3.1+52.6×0.69=
(4) 57.3×7.95―0.238×573+5.73×44.3=

(3)(4)も、数値を10倍や0.1倍などの操作をして一度揃えてから、まとめるものです。
(3)は、5.26にそろえると、第2項の526×0.69の52.6を5.26にして10倍を0.69に上げます。
そうすると、0.69×10=6.9になる
よって、5.26×(3.1+6.9)=5.26×10=52.6

(4)もすべての項を57.3にそろえてあげると、
0.238×573=57.3×10×0.238=57.3×2.38と変形し、
更に後ろの項の、5.73×44.3=57.3÷10×44.3=57.3×4.43と変形し、
まとめると、57.3×(7.95―2.38+4.43)=57.3×10=573となります。

レベルⅢ
(5)  0.5× 2/5 +0.5÷ 5/8=
(6)  1/81+ 1/108+ 1/162=

こちらはどうでしょうか。
(5)は、0.5に注目して、わり算をかけ算に直してまとめます。
0.5×()=0.5×2=1

(6)は、81=27×3、108=27×4、162=27×6
となりますので、27でまとめます。1/27×(1/3+1/4+1/6)=1/27×9/12=1/36

レベルⅣ

(7) 2×5×24+3×7×24+2×3×31+4×5×31=             (四天王寺)

(8) 0.491×7.8ー1.37×0.38+0.009×7.8ー3.63×0.38=         (立教女学院)

(7)は、まず、24で前半2項はまとめ、後半部分は31でまとめます。
24×(10+21)+31×(6+20)=24×31+31×26=31×(24+26)=31×50=1550
というように、全部を一ついきなりまとめることはできなくても、次の段階で、
31がでてきたときにまとめる形です。

(8) 7.8×(0.491+0.009)-0.38×(1.37+3.63)
=7.8×0.5―0.38×5
=7.8×0.5-3.8×0.5
=(7.8-3.8)×0.5
=4×0.5
=2

となります。こちらも、後ろに同じ0.5が次の段階で出てくるので、
はじめに一気にまとめるのではなくひと手間かかります。

いかがでしょうか。
すべてのレベルをクリアーしましたか?

「同じ数でまとめる」と言っても、様々なまとめ方がありますね。
①一気にまとめる方法
②一旦、同じ数にしてからまとめる方法
③分数でまとめる方法
④2段階目に同じ数がでてきてまとめる方法
を示しました。

どれも大事です。
入試問題の初めの計算問題、一問5点、6点の配点があります。
その一問を正確に取っていくことが大切です。
合格者平均と受験者平均の差は、だいたい8~10点くらいになります。学校によってもありますが、
この10点の差が、計算問題1問、2問の差になってきます。
やはり、みんなが取れるところで取ることがポイントになってきます。

そのためには、ただ計算問題を練習するということではなく、
このように計算問題でも性質の違いがあるということを示してあげることだと思います。

目的を明確にしてトレーニングを積んでいきましょう。

算数ドクター