こんにちは。算数を担当しています佐々木裕子です。
本日は、流水算と通過算の比の式の作り方についてお話いたします。
流水算は、速さが4種類出てきます。
まず、川の速さ、船の静水時、船が上るときの速さ、船が下るときの速さ
です。
まずはこの4つの速さの関係を正確に頭にインプットしましょう。
そして、
段々とレベルを上げていくと、流速が変わる問題、静水時の速さが変わる問題、比を利用して立式の問題などが挙げられます。
その中で、本日は、比を利用して式を作る問題の練習をしていきましょう。
問題:
Aさんは、ある川を84㎞こぎ上るのに12時間かかりました。同じところを、こぐ速さを23倍にすると、こぎ下るのに10時間30分かかりました。Aさんの静水時の速さは時速何㎞ですか。
上るのに12時間かかったので、上=84÷12=7㎞/時
下るのは10時間30分かかったので、下=84÷10.5=8㎞/時
となります。
上るときは、静水時と川の速さを、静水―川
下るときは、静水時と川の速さを、静水+川
静水時の速さはここでは、こぐ速さのことを指しています。
そうすると、こぐ速さの前後では、3:2
③-川=7
②+川=8
という2つの式を作って、消去算にもっていきます。
ここがポイントです!
⑤=15㎞/時
①=3㎞/時となり、③=3×3=9㎞/時 A. 9㎞/時
ちなみに、
川の速さは、9-7=2㎞/時
それでは、通過算ではどうでしょうか。
問題:
長さ105mのA電車が、長さ120mのB電車に追いついてから追いこすのに25秒かかりました。もしもB電車の速さが13だけ速かったならば、A電車がB電車に追いついてから追いこすのに45秒かかるはずです。B電車の速さは秒速何mですか。
普段の速さであれば、
(105+120)÷25秒=9m/秒
(105+120)÷45=5m/秒
となります。
Bの速さのもととだけ速かったとしたときの速さの比は、3:4
Aの速さをAとすると、
A-③=9
A-④=5
という2つの式を作って、消去算です。
2つの式を上から下の式を引くと、①=9-5=4m/秒となり、
Bの速さは、③なので、③×4=12m/秒 A. 12m/秒
以上、2つの例題から、どちらも比を利用しつつ速さや長さを式で表して消去算です。
何を式で表したらいいかわからないとよく聞きます。
答えは、「長さ」か「時間」か「速さ」をあらわせばいいのです。
また、キーワードは「~倍」とか「20%減になった」など割合の単語です。
割合の単語がでてきたものを比で表します。
そして、2つ式を作りましょう。そうすれば、消去にもっていけます。
上記の例題2問で再度何も見ないで解いてみてください。