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投稿日:2017年01月18日

テーマ: お悩み解決

入試で力を出し切るメンタルトレーニング

皆さんこんにちは。

受験ドクターの澤田重治です。

 

いよいよ中学入試本番ですね。

首都圏でも、埼玉や千葉では本格的な入試が始まっていますし、

東京・神奈川でも、2/1から一斉に一般入試が始まります。

 

最近では、多くの学校が複数回の入試を設けていますが、

併願パターンの関係で1度しか受けられないことも多いですから、

そこで力を出し切るのはなかなか難しいですよね。

 

そこで今日は、入試の「メンタルトレーニング」の方法を紹介したいと思います。

 

メンタルトレーニング(メンタルリハーサル)の大切さは、トップアスリートの世界では

すっかり常識となった感がありますが、その方法はあまり知られていないようです。

 

そう。メンタルトレーニングには、「正しい方法」というものが存在するのです。

 

いくらプラス思考が大切っと言っても、スラスラと解いているところを想像するだけでは

ほとんど効果がありません。

場合によっては、逆効果になってしまうこともあるのです。

よろしければ、以下の方法を参考になさってください。

 

正しいメンタルトレーニング(メンタルリハーサル)の方法

 

【注意点】

◆ 主観的なイメージを作る

テストを受けている自分の姿を外から眺めるのではなく、あくまで本番と同じように、

自分の目から見える景色をイメージします。

◆ できるだけリラックスできる環境を作る

手足の力を完全に抜いて、リラックスした状態で行います。

広すぎず狭すぎず、明るすぎず暗すぎず、静かでゆったりとくつろげる環境がベストです。

◆ 自律訓練法を併用できると効果倍増

自律訓練法(自己催眠法の一種)をご存知の方であれば、併用をお奨めします。

(ご存じない方は、無理に使わなくて結構です。自律訓練法の習得には数ヶ月かかりますので。)

 

【手順】

① 楽な姿勢で軽く目を閉じ、ゆったりくつろぎます。

② 穏やかに呼吸しながら、「私はリラックスしている」と心の中で何度か繰り返します。

③ 様々な考えが頭に浮かんできますが、浮かんでは消えていくイメージがなくなるまで、

ゆっくり待ちます。(無理にイメージを消そうとせず、なるがまま身を任せます。)

④ 頭の中が真っ白になったら、徐々に景色が浮かび上がってくるように試験会場をイメージします。

(あくまで自分の目から見える景色を想像してください。)

⑤ イメージが鮮明になる中で、周りの受験生の姿やピリピリした空気まで想像していきます。

⑥ 試験監督の「はじめ!」の合図で問題用紙をめくる想像をします。周りの子が猛烈な勢いで

解き始めた様子や、鉛筆の音なども想像すると良いでしょう。

⑦ 自分も解き始めますが、緊張と焦りで問題が手につかず、頭が真っ白になるところを想像します。

イメージの中では、一問も解けないまま、時間ばかりがどんどん過ぎていきます。

⑧ そのイメージが、少しずつ薄くなって消えていくところを想像します。

⑨ リアルなイメージが作られていると、これだけで心臓がバクバクしているかもしれません。

その場合はゆっくり深呼吸をして、③と同様に落ち着くまで待ちます。

⑩ 再び、徐々に景色が浮かび上がってくるように試験会場をイメージします。

⑪ 同様に、試験監督の「はじめ!」の合図で問題用紙をめくる想像をします。

今度は、その瞬間に周囲の雑音も一切なくなり、目の前の問題しか見えなくなります。

⑫ 変に気負うことなく、とても冷静な気持ちで、1問1問ミスなく解いていく様子を想像します。

常に、今対峙している1問だけに全力集中している自分をイメージします。

⑬ 分からない問題があっても、動揺することなく、「みんなもできない難しい問題なんだ」と

考えて、落ち着いて先に進みます。

⑭ 落ち着いてゆっくり解いているのに、作戦通りの順序で最後の1問まで解き切り、合格に

向け、自信をもって鉛筆を置く自分の姿を想像します。

⑮ そのイメージが、少しずつ薄くなって消えていくところを想像します。

⑯ ゆったりとくつろいだまま、数回深呼吸をして、ゆっくり目を開けます。

 

 

いかがでしたでしょうか。

 

実際の入試で全問解けることはなかなかありませんし、チャレンジとなる志望校であれば尚更です。

大切なのは持っている力を出し切ることで、満点を取る必要はないのです。

それなのに、スラスラ解けるところばかりを事前にイメージしてしまうと、現実の入試で解けない問題に

出会ったときにその練習(リハーサル)ができていないため、必要以上に動揺してしまいます。

だから、「作戦通りの取り組み方ができている自分」をイメージするようにしています。

 

もちろん、最初に「まったく手が出ない状況」を少しだけイメージしたのにも理由があります。

人間は、一度最悪の状況を経験していると、どんなに苦しい時でも「それよりはマシだ」と思えるので、

万が一パニックになりそうになった時にでも立て直せる可能性がでてくるのです。

また、そのイメージを打ち消してから良い状況を想像することで、悪い取り組み姿勢を打ち消すという

暗示的な意味もあります。

 

せっかく長い時間をかけて努力を積み上げてきたのですから、持っている力のすべてを出しきって

戦ってきてほしいと願っています。

 

お子様の健闘をお祈り致します。

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