こんにちは!
受験ドクター算数科のRS講師です。
そろそろセミが鳴き始めてる所がありそうですね。
いよいよ本格的な夏がやってきます。
夏期講習へ向けた準備は万全ですか?!
受験生達はこの夏が勝負ですよ。頑張っていきましょう!
閑話休題、今回は、数字の数え方でちょっと遊んでみましょう。
昔、数を習いたてのとき、指を一本一本数えていきましたよね。
あの「数え方」です
「いーち」、「にー」、「さーん」・・・
最後は?
「じゅう」
ありゃ。10までしか数えられない・・・
2,3歳の子なら仕方ないですが、4歳ぐらいにもなると、100まで数えることが出来る子もいたりして、もうそんな頃には指を使って数えなくなりますね。
そりゃ、だって指は10までしか数えられないですからね。
※ あ、ここでは足の指を使うのはナシでいきましょう(笑
でもね、実は手の指を使って数えられる数は10までじゃないんです。
え?10本しかないのに、どうやるの?と思いますよね。
さあ、10より大きな数を指で数えなさいと言われたら、みなさんどんな方法を考えますか?
「1~10まで数えたら、折り返してもう一回1~10まで数えたら20になるよ!」と思ったアナタ。
残念。
ここではそれは反則なんです。なぜなら、それは指”だけ”を使った数え方ではありません。
何回目の折り返しかを、自分なり別の人なりが、覚えておいたり、記録しておかないと、どこまで数えたか分からなくなってしまいますよね。20までならわざわざ、覚えるということもないですが、記録して折り返してを何回もできるのであれば、原理的には無限に数え続けられます。
なので、それはなしです。
今回は「その指の状態を”見る”だけで、それが何を表しているかが分かる」
これがルールです。
じゃあ、どんな数え方をすればいいのでしょう。
実は、「見る」という所にヒントがあります。
人差し指は1、中指は2、薬指は3、小指は4、親指は5 というように、直接指に数字の意味を持たせてしまうと数えられるのは10までになってしまいます。
そこで発想を変えましょう。
指に「数」の意味を直接持たせるのではなくて、「場所」にも意味を持たせます。
6年生で「進法」を習ったことのある人はピンと来たかも知れませんね。
習った人はすぐ解ると思いますが、まだ習っていない人のために少し解説しておきましょう。
普段使っている数字の読み方を「10進法」と言うのですが、この数の表し方の仕組みをもう一度きちんと理解しておきましょう。10進法の場合は、小さい方から1の
位、10の位、100の位といいますよね。
ここでは、位は箱の意味だと思って下さい。
箱の中には、数字が書いてある玉が1つだけ入ります。
「箱の中に5の玉がある」ということだけだと、どの箱も同じ意味になってしまいますが、箱の「場所」に意味を持たせてやると、この図の状態が555を表しているということが”見る”だけで分かります。
つまり、進法というのは、「なんの数字」を「どの場所に書くか」ということを組み合わせて数を表す方法なのです。箱の場所ごとに10倍ずつ位を上げていき、0~9の10個の数字を使って数を表すことから10進法とよんでいます。
ということは、2個の数字を使って、2倍ずつ位を上げていくと2進法、3個の数字を使って、3倍ずつ位を上げいけば、3進法・・・てな具合です。
さあ、では指で数える話に戻ります。
分かりやすく端からいきます。
親指は1の位、人差し指は10の位、中指は100の位、…
ダメダメ。
そんな決め方だと、指一本だけで、0も1も2も3も4も5も6も7も8も9も全部表さないとダメになります。人差し指が10度曲がっていれば1、20度曲がっていれば2・・・ロボットじゃないんだから、そんな器用なことは出来ません。
指は、曲がっているか伸びているかのどっちかしかできないことにしましょう。
ということは、曲がっている=1、伸びている=0、そして指の場所が位を表す。
2個の数字しかないから2進法ですね。
ということは、位取りは2倍ずつですので、こうしましょう。
親指=1の位
人差し指=2の位
中指=4の位
薬指=8の位
小指=16の位
例えばこれで5という数を表したいと思ったらどうしたらいいでしょう?
こうです。(イラストが全部人差し指なのはご勘弁)
中指(4の位)が立っているので4が1つ「ある」
人差し指(2の位)が寝ているので、2は「ない」
親指(1の位)が立っているので1が1つ「ある」
4と1があるので、4+1=5となります。
さあ、では小さな順から数えていきましょう。できますか?
薬指とかを一本だけ伸ばすのってちょっと難しかったりします(笑
右手でカメラを持ちながらやったので、写真が左手になっていますが、自分の利き手でやってくださいね。
親指を何回も曲げたり伸ばしたりでとても忙しいのが解ると思います・・・
とりあえず15までやってみましたが、全部答えをおしえちゃうと面白くないので、このまま片手でいくらまで増やせるかやってみて下さい。
・・・・・・
混乱せずに出来ましたか?
正解は片手で数えられる最大は31となります。
ということは両手で62?
いえいえ。違います。
両手では1023まで数えられます。
左手 右手
親指 人差し指 中指 薬指 小指 小指 薬指 中指 人差し指 親指
1の位 2の位 4の位 8の位 16の位 32の位 64の位 128の位 256の位 512の位
上の表のように指に位をつけていきます。
512の位までしかないのに、本当に1000以上も数えられるんでしょうかね??
ここはこう考えてみましょう。
もし、右手の親指の他にもう一本だけ指があったとしたら、その指は1024の位となりますね。
つまり、両手の指をすべて伸ばしきった状態は、1024の一つ手前までいくということです。
指が全てのびきるとそれ以上大きな数は数えられないので、存在しないもう一本の指が1024の位となり、逆に両手の指すべてを伸ばして数えられる数は1024—1=1023となるわけですね。
実際1023まで数えるのは・・・・時間がもったいないので止めときましょうか(;^ω^)
さて、今回はここまで。
では、またお会いしましょう(^_^)/~