みなさんこんにちは!
国語科・社会科の清水栄太です。
初夏を感じさせる暑い日が続きますね。
先日は関東地方のいくつかの地点でも30度を超えましたね。
関東地方といえば、4月の合不合でも関東地方の表を読み取り答える問題が出題されていましね。
解くために必要な知識は決して難易度は高くありませんが、「表の読み取り」形式で出題されていたせいか、正答率がやや低かった印象を受けました。
そこで今回は、関東地方の表の読み取りのポイントについてご紹介していきたいと思います。
(これから、各地方のまとめを学習する5年生にも役に立つポイントです!)
まずは、以下の問題を見てみましょう。
❶下の表は関東地方の都県を表したものです。以下の問に答えなさい。
問1、A~Gのなかで、政令指定都市のある都県をすべて選び記号で答えなさい。
問2、A~Gの都道府県のうち、Dの県について説明した選択肢として正しいものをア~エからひとつ選び記号で答えなさい。
こういった問題は、入試や模擬試験などでもよく見られます。
A~Gの都県を読み取り、そのうえで各問題に答えていく。
A~Gの都県が特定できなければ連鎖的に失点してしまいますよね。
ただ、細かい数字まで暗記するのは…難しいですよね。
ですが!
それぞれのポイントを押さえておくことでしっかり区別できます!
それでは早速みていきましょう♪
まず、はじめに見るべき項目は「人口」です。
他の県に比べて人口が特に多いことから、関東地方の都県で最も人口が多くなる「東京都」であると分かります。
次に、注目する項目は「面積」と「工業製品出荷額」です。
Gの県に注目してみましょう。
「面積」は2415㎞²、工業製品出荷額は172261(億円)。
これを言い換えると、
関東地方の都県の中で2番目に人口が多く、関東地方の中で「工業が最もさかん」な県
ということになりますね。
関東地方の工業といえば、「京浜工業地帯」「関東内陸工業地域」「京葉工業地域」の3つです。
この中で最も生産額が多いのは「京浜工業地帯」ですね。
京浜工業地帯は、東京都と神奈川県にまたがる工業地帯です。
したがってGは、神奈川県だと分かります。
このように、関東地方の工業地帯・地域の特徴を押さえておくことで判別することができます。
さて、つぎは「漁業生産額」に注目してみましょう!
よく見るとB~Dは数値がありません!
ここでまた、言い換えてみましょう!
「漁業生産額に表示なし」ということは
海に面していない「内陸県」であることが分かります。
このように、項目を「言い換える」と決め手がつかめますね♪
関東地方の内陸県は「埼玉県」「群馬県」「栃木県」の3つです!
では、B~Dの県を区別するために注目すべき部分は3つの中で最も「差」のある部分。
「人口」「面積」「昼夜間人口比率」です。
B~Dの中でもDは、人口が東京都、神奈川県に次ぐ多さ。
面積も関東地方の中で3番目に小さい。
そして、昼夜間人口比率が100を大きく下回っていて関東地方の中で最も少ない。
(=昼間は都市に人口が移動している)
以上のことから埼玉県だと判別できます。
※昼夜間人口比率とは、夜間の人口を100としたときの昼間の人口の指数をさします。
したがって、100を上回ると昼間人口の方が多く、100を下回ると夜間人口の方が多くなります。
さて、残るは「群馬県」「栃木県」「茨城県」「千葉県」4県ですね。
ここからどう区別するか?
4つから1つを選ぶより、2つから1つを選ぶ方が選び易いです。
そこで、上記の4県を2つずつのグループに分けてみましょう。
「内陸県」のグループとその他、つまり、AとE、BとCに分けられます。
まずは、AとEの判別を行います。
AとEは「茨城県」と「千葉県」のいずれかです。
AとEの「差」を比べましょう。
「人口」はEの県のほうが多く、「漁業生産額」や「工業製品出荷額」も多くなっています。
ここまで「違い」をはっきりとさせることが出来ればもうお分かりですよね。
Eが「千葉県」となります。
なぜなら、千葉県には「京葉工業地域」や「銚子港」が位置するからです。
「京葉工業地域」は化学工業がさかんな工業地域、銚子港は日本有数の水揚げ量をほこります。
そして、いよいよ最後の区別。
栃木県と群馬県。
どの項目も酷似しているため、区別は難しいです。
しかし、諦めるのはまだ早いです!
「面積」を見てみるとBの県の方が面積は大きくなっていますね。
さらに、Bの県はすべての県で最も面積が大きくなっています。
ということは、関東地方の中で最も面積が大きいということになりますね。
関東地方の中で最も面積が大きいのは「栃木県」です。
したがって、Bは栃木県です。
ちなみに、群馬県は山地が多く、栃木県よりも作付面積が少ないです。
よって、農業生産額は群馬県よりも栃木県の方が多くなります。
これで、すべての県の判別ができましたね!
A:茨城県 B:栃木県 C:群馬県 D:埼玉県 E:千葉県 F:東京都 G:神奈川県
となります。
もう一度判別のポイントを確認してみましょう。
① 関東地方の都県で最も人口が多いのは「東京都」
② 関東地方の中で「工業が最もさかん」(=神奈川県)
③ 内陸県は「埼玉県」「群馬県」「栃木県」の3県
④ 昼夜間人口比率が100を大きく下回っていて関東地方の中で最も少ない
=昼間に都心に行く人の割合が最も多いのが埼玉県
⑤ 千葉県には「京葉工業地域」や「銚子港」が位置している
=漁業生産額や工業製品出荷額が多くなる。
⑥ 関東地方の中で最も面積が大きいのは「栃木県」
上記6つのポイントをおさえておくことで、表の形式で出題されてもしっかりと見抜くことができますね♪
いくつのポイントを理解できているか確認してみてください。
それではまた次回お会いしましょう!