皆さんこんにちは!
国語科・社会科の清水栄太です。
今回は年号を覚える際のちょっとしたコツをご紹介します。
各塾では、この時期年号のテストが始まっている頃ですね。
歴史はどの塾でもおそらく、2周はしていると思います。
最近の授業や学習相談をしていて耳にする言葉…
「先生!年号を覚えるために良い方法はないですか?」
「年号を定着させるのに語呂合わせってどうなんでしょう?」
-「語呂合わせ」は1つの方法として有効な手段です。
「白紙(894)にもどそう遣唐使」
「以後よく(1549)広まるキリスト教」
「嫌な3%(1873)地租改正」
など、多くの語呂合わせがあります。
私も授業中で、取り入れています。
しかし、20~30くらいまでであれば、まだなんとか覚えきることができそうですが、
「100個!こんなにあったらいくらなんでも語呂合わせじゃ無理だよ…」
という声もしばしば。
確かに。
70、100、150、200…と多くなってくると語呂合わせだけでは難しくなってしまいますよね。
そこで、「語呂合わせ」と併用して今回ご紹介する「コツ」を取り入れてみてください。
年号テストで問われる年号は基本的にすべてが重要です。
各塾の先生もこれまでの出題傾向を踏まえて考えていますので、どれも大切です。
ですが、
その年号の中でも「特に」重要な年号があります。
少し例をあげてみます。
以下の年号の中で、特に重要な年号はなんだと思いますか?
①710年(奈良の平城京に都がおかれる)
②894年(菅原道真の進言によって遣唐使が廃止される)
③1221年(承久の乱)
④1854年(ペリー来航)
⑤1867年(大政奉還)
⑥1889年(大日本帝国憲法)
どれも入試頻出の年号ばかりですね。
じつは、①や⑤は特に重要なのです。
その理由は何か…
それぞれ「時代の始まり・終わり」にあたる出来事の年号だからです。
年号を多く覚えていくために重要なこと。
その①「時代の初めと終わりの出来事」をインプット
一例を挙げてみます。
時代区分ごとに分けて考え、整理するために
このように「時代の初めと終わりの出来事」をまずインプットしておくと効果的です。
とはいえ、奈良時代や大正時代は年数や問われる年号の数が少ないです。
そして、
平安、鎌倉、室町、江戸、明治などは期間が長く、
多くの出来事がおきていたりと
あいだの期間に覚えるべき年号が多くありますね。
これでは、「初めと終わりの出来事」だけですと覚えきれません。
そこで、次に取り組むべきポイントは
その②「時代の柱」を建てる
「時代の柱」とは、その時代を象徴するような大きな出来事のことです。
これを3つ~4つ程度決め、初めと終わりのあいだにおいてみましょう。
ここまでイメージができたら
あとは「因果関係」を活用して細かい部分をつめていきます。
明治時代を一例(主な出来事を抜粋)に順を追っておさらいしてみます。
まず、明治時代の初めと終わりの出来事の年号をおさえます。
次に、時代の柱を考えます。
それぞれの柱となる出来事の中で、因果関係を活用して年号をおさえます。
(例)
1894年の日清戦争で勝利した日本は翌年の下関条約によって「遼東半島」を手に入れようとする
→ロシアを中心とした三国干渉が返還を要求
→ロシアと対立
→当時ロシアと対立していたイギリスと1902年に日英同盟を結ぶ
ここでさらに「柱」の中での初めと終わりの出来事をおさえてから年号を覚えていくことも良いでしょう。
いかがでしょうか。
このように、ちょっとしたコツを使うと
必死に「暗記、暗記…」とならずに、効果的にかつ整理しながら年号をおさえることができますね。
歴史をこれから
学習していくという皆さんもぜひ参考にしてみてくださいね。
それではまた次回お会いしましょう。