皆さんこんにちは!
受験Dr.の清水栄太です。
今回は、夏期講習残り20日で補強したい分野についてお伝えします!
夏の社会といえば「復習」がテーマになることが多いですね。
地理や歴史など5年生での範囲は、忘れてしまっているという声も聞かれます。
まんべんなく、全てを網羅的に定着させたいけれど、他教科もあるのでまわるか不安という声も伺います。
夏期講習に関するご相談の中で多いお悩みの1つが
「3分野のなかで何に比重を置くべきですか」というものです。
結論、全員にあてはまる絶対的な正解はありません。
出題傾向が志望校ごとに異なりますし、知識の定着度や理解度は一人ひとり違います。
ですが、中学受験社会での出題を総合的に分析して見えることもあります。
今回は、分析に基づいた夏期講習残り20日での補強の優先順位についてお伝えします。
理想的な補強の進め方は、過去問の分析と説明会での情報をもとに、お子さんの成績状況から分野別に正答率を見て、弱点補強を進めていくことです。
学習バランスのコントロールを行うことが望ましいです。
ですが、
志望校や併願校まで決め切れていない。
志望校の分析は難しい。
集団塾の授業と宿題でいっぱい。
という状況も想定されます。
こうした状況で、重点的に進める推奨分野は「歴史」です。
一部例外的な出題を行う学校以外では、原則全ての時代から出題されます。
問われ方の違いはありますが、古代の歴史~昭和、平成まで広く問われます。
したがって、残り20日で歴史の基礎を固めることで、9月以降の過去問に入った際に得点のベースアップにつながります。
地理よりも、9月以降の過去問での即効性が高いと考えます。
さらに踏み込んでいくと、平安~室町、明治~昭和戦前は出題頻度が非常に高く、定着度に応じて差がつきやすい単元といえます。
残り20日で、上記の時代の用語や年号を補強することも有効な夏の過ごし方といえます。
では、地理はどうすべきか。
「地理」は学校ごとの傾向が出やすい分野です。
過去問に入ってから、学校の出題傾向に合わせた補強を進めるというのも一つの選択です。
ただし、夏期講習期間では、人口や農業生産、工業、資源・エネルギーなどの統計データの知識だけは確実に定着させておきたいところ。
9月以降は過去問に加えて、各塾においても総合問題・入試問題演習などを行う機会が多くなります。
演習の中でお子さんが頻繫に解くことになるのが、表・グラフ問題です。
その土台になるのが統計データです。
社会は1問あたりの配点が少ない傾向にありますが、
この統計に関する表・グラフ問題は差がつかない得点必須の問題です。
残り20日で地理分野は統計データの土台を固めておくと良いでしょう。
次に、公民分野はどうでしょうか。
夏期講習の後半は有名中や銀本など、有名校の問題を解く機会が多くなってきます。
公民の基礎学習に割く時間が削られがちです。
他分野に比べて復習の頻度が少なくなる公民の復習は薄くなりやすいです。
比重を置くかどうかのポイントとしては、6年生上半期のテストの出来にあります。
6年生の上半期の、特に公民主要分野のテストの出来に注目してください。
四谷大塚・早稲アカ生であれば、3月組分け・5月組分け・6月組分け
SAPIX生であれば、6月マンスリーと7月復習テスト
となります。
上記のテスト範囲は公民分野の主要な出題と重なるため得点必須といえます。
正答率が50%以上の問題での失点が目立つようであれば、残り20日で重点をおく必要があるといえます。
特に、憲法や三権、地方自治は出題頻度が高く、時事問題との関連性が深い単元のため固めておくと良いでしょう。
最後に、分野ごとの話とは異なりますが、残り20日で増加する入試問題演習で気を付けたいことについて触れたいと思います。
夏期講習では、「有名中」や「銀本」などの過去問題集から抜粋して各塾で宿題が出されます。
有名校だけに、モチベーションをもって取り組むお子さんも多いです。
しかし、肝心な解き直しがされないまま夏が終わってしまうという事例も見られます。
夏期講習の後半、疲れもあって解き直しがおろそかになりやすいです。
たくさん解くことも大切ですが、必ず直しまで合わせて行うことを意識しましょう。
残り20日で「直し」を習慣化して、9月以降の過去問演習につなげてください!
今回はここまで。
それではまた次回お会いしましょう!
応援しています!