こんにちは。
受験Dr.社会科・英語科講師の白石 聡と申します。
2月に入り、中学受験を見据えている受験生は1つ上の学年の学習内容に入り始めたかと思います。
新しい学習内容に対して楽しみだと感じている一方で、不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。
今回は、英語受験を考えている人に向けて、この時期に知っておいてほしい『英単語の暗記方法』についてお話致します。
単語の暗記に行き詰っている方のお悩みを少しでも解決できればと思います。
英単語の暗記は面倒であり、覚えてもすぐに忘れてしまう事から敬遠されがちなのが現状です。
実際にご家庭から
「文法は分かっていたから語彙力を伸ばせば読めるのに。」
「この単語が分かっていたら解けていました。」
という声をたくさん聞いています。
英単語の覚え方には、
・見る
・読む
・書く
・聞く
という4つの方法を行いましょうとよく言われています。
簡単に紹介すると、
・『見る』は、綴りを視覚的に確認すること。
・『読む』は、声に出して正しく発音すること。
・『書く』は、手を動かして正しく書いてみること。
・『聞く』は、正しい音を聞くこと。
となります。
現在の入学試験では、Reading/Writing/Listening/Speakingの4技能が問われることが多く、どれも基本であり大切な事です。
ですが、上記のことは既に取り組んでいるけれども定着しきれないという方も多いと思います。
そんな方に向けて、上の4つの方法に別の角度からアプローチしていきたいと思います。
➀英単語の綴り(スペル)を分解して覚える。
多くの単語には似たような綴りをしているものが多数存在します。
例えば、preという接頭辞(単語の先頭につき意味を持つもの)をご存じでしょうか?この接頭辞には「あらかじめ」・「以前の」・「事前に」のニュアンスが含まれます。簡単に言うと『前』というイメージがあるという事です。preのつく言葉をいくつか紹介致します。
・prepare(準備する)⇒何か行動を取る前に必要なものを準備する
・prevent(防ぐ、妨げる)⇒問題が起きるのを事前に防ぐ
・preserve(保存する、保つ、貯蔵する)⇒使用するものをあらかじめ取っておく
・previous(前の)⇒時系列において前のことを意味する
日本語でも本番前の模擬試験のことをプレテストと言ったりしますが、このプレは英語のpreからきています。
次はcoという接頭辞です。この接頭辞には「共に」・「一緒に」のニュアンスが含まれます。
coのつく言葉をいくつか紹介致します。
・coworker(同僚)⇒一緒に働く仲間
・coexist(共存する)⇒何かと何かが共に存在している
・cooperate(協力する)⇒何かと何かが共に助け合っている
他にも、re(再び)・sub(下)・dis(離れて、~でない)・out(外に)・ad(〜へ)など覚えておくと単語のニュアンスをつかみやすいものはたくさんあります。知らないものがあればぜひ調べてみてくださいね。
さらに、接尾辞(単語の終わりにつき意味を持つもの)もたくさんあり、接尾辞で単語の品詞を判別することも可能です。品詞の見分け方については今後書こうと思います。
➁英単語との接触を増やす
覚えたい英単語が使われている文章・例文をたくさん読む、文章を作ってみるという事です。
なんだ、そんなことかと思った方は多いのではないでしょうか。
小さいころから知っている英語の言葉を1つ思い浮かべてみてください。
暗記しようとしなくても勝手に意味を知っている言葉はたくさんあると思います。
例えば犬(dog)・水(water)・家(home/house)という単語は、小さいころから何度も耳にしており、聞いた時にすぐにイメージを持てるかと思います。カレンダー(calendar)・ノート(note)チケット(ticket)などのように日常生活で日本語のように使っている外来語と呼ばれる単語も同じです。生活の中で使いこなせるようになっているものには、抵抗を感じないという事です。
しかし、中には形容詞や副詞など身近で使うことが無くイメージしづらい単語も多くあります。
その理由の一つが、単語帳に記載されている訳の仕方が受験や検定試験などに向けたものになっていることが挙げられます。
多義語にもかかわらず単語帳には一部の訳のみ記載され、そのまま訳そうとすると変になってしまった経験は皆さんあるかと思います。
もちろん、試験勉強のためにそのまま覚えるのも1つの手です。
覚えられない単語はイラスト化することや、辞書で検索し原義を見てみること、単語が持つ意味ごとの例文を読みニュアンスを捉えることが大切です。そして、ご自身のなじみがある状況を、覚えたい英単語を使って文章化してみることができるようになれば、自信をもって定着していると思います。
そして、定着できた単語はお使いの単語帳やノートにまとめておき、いつでも振り返れるようにしましょう。
まとめてパンパンになった教材が学習の証となり、単語学習に自信を持つことを後押ししてくれます。
英単語は受験直前まで新出のものに出会い、そして忘れずに覚えておかないといけないものです。
積み重ねがものをいう英単語学習に向けて、今から暗記方法を身につけて学習に役立てていただけたらと思います。
定着した単語は次の単語を覚える時に確実に皆さんの学習をサポートしてくれることと思います。
それでは。