皆さま、こんにちは!
さて、前回は中学入試の最重要テーマのひとつである「相似」について扱いました。
まずは、基本の相似形である「ピラミッド型」と「クロス型」を見つけましょう、ということでした。
図を見たときに、このふたつがピンとくるようになりましたでしょうか?
ポイントは、平行線に注目するということでしたね。
平行線は相似形を生む!
この言葉をぜひ覚えておいてください、とお伝えしました。
今日は、図形の中にこのふたつを見つけられなかったら?というのがテーマです。
下の問題を見てください。
これは「相似」の利用の典型題で、どんなテキストでも必ず出てくるものです。
受験ドクターの根本原理では、実践編の111番に載っていますね。
すでに当たり前に解けるお子さんも多いかと思いますが、試しにやってみてください。
いかがですか?
この問題のポイントは、自分で相似形を作る、ということです。
「相似」の問題の基本は、「ピラミッド型」と「クロス型」を見つけることです。
しかし、いつでも与えられた図の中に、都合よくこの2つがあるわけではありません。
もし、いくら探しても見つからなければ、そのときは自分で作るということを考えましょう。
つまり、補助線を引いて、相似形ができないかを考えるということです。
先ほどの問題の最も一般的な補助線の引き方は、以下のように平行線を入れることです。
こうすることで、左側に平行四辺形が、右側にはピラミッド相似ができるので、これで問題は解決します。
詳しい解説は省略しますが、答えは12cmとなりますね。
さて、ここでちょっと考えてみて頂きたいです。
この問題を解くのに他のやり方はないでしょうか?
先ほどの補助線は、一番無駄のない素晴らしい解法なのですが、あえて他の解法も考えてみましょう。
「ピラミッド型」と「クロス型」さえできれば何とかなります。
他にも相似形ができる補助線はないか、少し考えてみてください。
どうですか?
実はこの問題を解くための補助線は、いくつもあります。
以下に例を示しますので、それぞれちゃんと答えが出ることを確かめてみてください。
いかがですか?
どのやり方でもきちんと答えが出るはずです。
ポイントは、どの補助線も「ピラミッド型」と「クロス型」を作るように引いているということです。
この感覚は「相似」の問題を解く際に非常に重要です。
いまのうちにしっかり磨いておきたいですね。
そのためには、ひとつの解法を教わったときに、他のやり方はないのかな?と考えることです。
「相似」の問題は様々な解法がありえることがほとんどなので、積極的に考えてみましょう。
別解を繰り返し考えるうちに、自然と実力がアップしていくはずですよ。
がんばってください!
それでは、また次回お会いしましょう!