皆さま、こんにちは!
さて、今回はここまでずっとテーマにしてきた「面積比」についての総まとめです。
ここまでに紹介してきた以外に、知っておくと便利な形を確認しておきましょう。
前々回に紹介した「Aをねらえ型」から、さらに発展した形を考えてみます。
まずは「Aをねらえ型」のおさらいから。
以下のような形が「Aをねらえ型」でしたね。
この形で重要なことは、a:bを底辺比と考えたときに、c:dが高さ比になるということです。
なぜかといえば、実際に高さを補助線として引いてみると、相似形が生まれるからでした。
実際に問題を解く際に、いちいち補助線を引く必要はないですが、頭に思い浮かべておくことは大切です。
高さを補助線として引いてみると、相似形が生まれる、という考え方は他の様々な形に応用が利きます。
例えば、次のような形が有名です。
この形は、「Aをねらえ型」の変形として理解することができます。
この場合も、c:dは高さ比と考えることができ、その理由は「Aをねらえ型」と同様です。
つまり、高さを補助線として引いてみると、相似形が生まれるのです。
ですから、この形は本質的には「Aをねらえ型」と同じだと理解した方がいいです。
別のものと考えて覚えるよりも、同じものと理解して覚えておく方が、明らかに効率的ですよね。
他にも、「高さを補助線として引いてみると、相似形が生まれる」という形はあります。
例えば、以下のようなものです。
この場合も、ADを底辺ととらえたときの高さを、補助線として引いてみます。
すると、やはり相似形が生まれていますね!
こんなイメージです。
ですから、これも「高さを補助線として引いてみると、相似形が生まれる」形の一種だと理解できます。
ちなみに、この二つは、「双子山」の変形と考えることもできて、それでも問題ないです。
大切なことは、それぞれをバラバラのものととらえるのではなく、関連付けて理解することです。
今回紹介した面積比の知識は、絶対に必須の知識化というとそんなこともないです。
ただ、知っていればその分だけ有利になることは間違いないので、可能な限り頭に入れておきたいです。
しかし、ただでさえ覚えることが多いのが、中学受験の勉強です。
できるなら、覚えることは最小限にしておきたいです。
そう考えた場合、色々なことを関連付けたり、抽象化したりして、グループにして覚える感覚が重要です。
これが、受験ドクターの考える「根本原理」という考え方です。
今回は面積比についての話でしたが、これ以外にも「実は本質は一緒」という話はたくさんあります。
次回以降は、そういった話をテーマにブログを書いていく予定です。
お楽しみに。
では、また次回お会いしましょう!