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投稿日:2025年04月21日

テーマ: 国語

【公立中高一貫校受験 作文】 作文力を鍛えるトレーニング方法

こんにちは。
受験Dr.の吉野です。

今回は、「作文力をあげるにはどうすればいいのか?」というお悩みに答えていきます。

公立中高一貫校の適正検査では、「なぜそう思うのかを自分の経験から答えなさい」といった形で自分の考えを答えさせる作文の問題が出題されます。

「作文で何を書けばいいかわからない」
「一生懸命書いているけど、点数にならない」

そういったお悩みの声をよく聞きます。このお悩みを解決する、「構成力」や「表現力」の強化方法を説明していきます。

 

1「模写」が大切

当然ですが、適性検査の作文に慣れていない生徒が、初めからバランス良く「構成」を組み立て、正しい「表現」で文章を書くことは無理です。
そこで、まずは「型」を覚えましょう。覚え方は、模範解答を「模写」することです。
次に、「模写」しながら、使えそうな「表現」をマネしましょう。模範解答は経験豊富な先生が書いています。こなれた文章も多いので、ぜひ参考にしましょう。
ただし、単に模範解答を「模写」すれば良いのではありません。そこにはコツがあります。具体的に見ていきましょう。

 

2「まねっこ作文」のやり方

私が勝手に命名している、作文力を上げる方法=「まねっこ作文」です。
野球の投球フォームを例にすると、正しいフォームを身につけるためには、まずはお手本となる上手な人のフォームを「まね」します。次に「反復練習」によって、そのフォームを自分のものとして定着させます。
作文力を向上させる「まねっこ作文」も、「まね」と「反復」が基本となります。

【まねっこ作文の手順】
(1) 自分の答案と模範解答を見比べる
模範解答を読んで、自分の解答と違う点を明確にしましょう。
答案が作れない場合は、いきなり模範解答を読んでください。
(2) 模範解答を「模写」する(1回目)
単に写すのでなく、「この流れで書くんだ」と「型」を覚えましょう。
また、「この表現は使える」など、記憶しながら「模写」しましょう。
(3) 「体験」部分だけ自分で考えて書く(2回目)・・・(50%)自分で
作文の「型」は大きく分けて4つのパートでできています。

1 結論を書く・問いに答える
2 理由
3 体験談・自分の考え
4 再度の結論・まとめ

そのうち、③「体験談・自分の考え」だけは自分で考えて、半分だけ自分オリジナル作文を書きましょう。「体験談」が思いつかない場合は、人から聞いたことや自分の想像でも構いません。
他の①②④は模範解答と全く同じで良いですが、模範解答は見ずに書きましょう。
(4) すべて自分で考えて書く(3回目)・・・(100%)自分で
書く内容や構成はわかっているはずです。模範解答の流れを思い出しながらすべて自分で書きましょう。もちろん、模範解答で使える「表現」は積極的に使っていきましょう。
(5) 添削を受ける
塾の先生や親御さんなど、添削できる人がまわりにいれば(4)の作文を見てもらいましょう。

 

3 作文を書く頻度

「どのくらいの頻度で作文を書けばいいの?」
ずばり、書いた分だけ作文は上達しますので、可能な限りたくさん書きましょう。
また、たくさん書くことで作文を書く「スピード」が鍛えられます。
目安としては、「毎日作文を1本書く」です。

「まねっこ作文」では、大問1題につき、模写(1回目)、50%自分(2回目)、100%自分(3回目)の最低3回は作文を書きます。毎日、これらのうちのどれか1つを書きましょう。そして、合計6回(大問2題分)の作文を1週間で完成させることを目指しましょう。
慣れてくれば、1週間で合計9回(大問3問分)、合計12回(大問4題分)と増やして下さい。
当然、模写(1回目)は覚えながら書きますので時間がかかります。50%(2回目)、100%(3回目)は同じ内容のため、時間はかかりません。2回目以降は、400字程度の作文であれば、20分以内で完成させることを意識してください。

 

4 使用テキスト

「どんな問題集を使えばいいの?」
塾で使用している問題集でも、市販されている問題集でも何でも大丈夫です。
ただし、模範解答がしっかり書かれているものを選んでください。
「まねっこ作文」は模範解答を「模写」して「まねる」ことが大切になります。

市販でおすすめ問題集は、
・作文力で合格! 公立中高一貫校 適性検査対策問題集 (朝日小学生新聞の学習シリーズ)
・作文力で合格! 2 公立中高一貫校適性検査対策問題集 (朝日小学生新聞の学習シリーズ)
上記の問題集は、模範解答が充実しています。
問題によっては、模範解答が2~3通りあるので、自分が書きやすい「型」を選ぶことができます。
入試直前の対策には、
・〇〇年度受験用 公立中高一貫校適性検査問題集(みくに出版)
通称「銀本」と呼ばれる問題集で全国の入試問題が載っています。自分の志望校に近い問題を選んで取り組んでください。
また、毎年発行される問題集なので、最新版を購入すると良いです。
ただし、この問題集は解答が不十分なため、大人の方が添削してください。

 

今回はここまで。作文力があがることを期待しています。
では、また次回でお会いしましょう。
受験Dr.吉野でした。

国語ドクター