こんにちは!算数科の吉岡英治です。
皆さんはなぜ計算が大切かわかりますか?
受験本番では、計算問題が出題されない学校だってあります。
でも塾の先生が計算練習は大事!と口を酸っぱくして言うのは何故でしょう?
答えは簡単です。
「計算が必要なのは、計算問題だけではないから」です。
速さから図形まで、算数の全ての問題を、私たちは計算で解きます。
サッカーに例えるならボールを蹴るという基本動作。
もしボールの中心を正確に捉えることができなければ、ドリブルはすこしずつ方向がずれてしまい
シュートは空振りに終わります。
ぜひ皆さんには、しっかりとした基本動作を身に着けてほしいところです。
中学受験算数のメッシを目指して、盤石な計算力を鍛えてゆきましょう!
<今回は「かけ算わり算がらく~になる分数式」です!>
さっそくですが、例題1
かけ算わり算が連続して、一見ややこしく見えます。
こんな時は、分数を活用して、計算を簡単にしていきます。
ステップ①かけ算は分子、わり算は分母!
計算をかけ算とわり算に分けて、分子と分母に振り分けます。
分子同士、分母同士はかけ算でつなげましょう!
ステップ②ひたすら約分!
分子と分母を約分していきます。
答えが15と求まりました。
6年生であればそんなの知ってる!という感じかもしれませんが
文章題中の計算でも、しっかりと使いこなせているか、確認してみましょう。
このような水そうの問題では、分数式を利用した計算が大きな威力を発揮します。
ばらばらと思いつくままに計算すると
まず3600×5=18000㎤ と水そうの容積を求め
底面積の30×20=600㎠で割り
18000÷600=30cmとなります。
かけ算とわり算が3600×5÷20÷30と連続することに気付いていれば
このように分数式⇒約分を利用することで、計算を簡単に行うことができます。
便利です!
割合の文章題でも分数式は活躍します。
15%の高さになることを3回繰り返しますから、3回目の高さは、最初の高さ×0.15×0.15×0.15となります。
少し面倒ですので、分数式を利用します。
0.15=より
約分すると
このように答えを求めることができます。
なるべくかけ算のひっ算をせず、簡単な約分のみを利用して計算することで
計算ミス発生を防ぐことができます。
計算力は、ひっ算を沢山こなすことでは上がりません。
本当の計算力は、小さな工夫の積み重ねです。
少しでも無駄な動きをなくすために工夫を凝らす。
少しでも楽できないかと頭を使う。
文章題を解くときも、図形の問題を解くときも、何か計算上の工夫ができないか
意識してみてください!