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投稿日:2016年08月18日

テーマ: 算数

計算力が上がる!裏技講座 第4回-分数式の利用-

こんにちは!算数科の吉岡英治です。

 

皆さんはなぜ計算が大切かわかりますか?

受験本番では、計算問題が出題されない学校だってあります。

でも塾の先生が計算練習は大事!と口を酸っぱくして言うのは何故でしょう?

答えは簡単です。

「計算が必要なのは、計算問題だけではないから」です。

速さから図形まで、算数の全ての問題を、私たちは計算で解きます。

 

サッカーに例えるならボールを蹴るという基本動作。

もしボールの中心を正確に捉えることができなければ、ドリブルはすこしずつ方向がずれてしまい

シュートは空振りに終わります。

 

ぜひ皆さんには、しっかりとした基本動作を身に着けてほしいところです。

中学受験算数のメッシを目指して、盤石な計算力を鍛えてゆきましょう!

 

<今回は「かけ算わり算がらく~になる分数式」です!>

 

さっそくですが、例題1

中学受験 計算 1

かけ算わり算が連続して、一見ややこしく見えます。

こんな時は、分数を活用して、計算を簡単にしていきます。

 

ステップ①かけ算は分子、わり算は分母!

計算をかけ算とわり算に分けて、分子と分母に振り分けます。

 

中学受験 計算2

分子同士、分母同士はかけ算でつなげましょう!

 

ステップ②ひたすら約分!

分子と分母を約分していきます。

中学受験 計算 3

 

答えが15と求まりました。

 

6年生であればそんなの知ってる!という感じかもしれませんが

文章題中の計算でも、しっかりと使いこなせているか、確認してみましょう。

中学受験 計算 4

 

このような水そうの問題では、分数式を利用した計算が大きな威力を発揮します。

 

ばらばらと思いつくままに計算すると

まず3600×5=18000㎤ と水そうの容積を求め

底面積の30×20=600㎠で割り

18000÷600=30cmとなります。

 

かけ算とわり算が3600×5÷20÷30と連続することに気付いていれば

中学受験 計算4

 

このように分数式⇒約分を利用することで、計算を簡単に行うことができます。

便利です!

 

割合の文章題でも分数式は活躍します。

中学受験 計算 5

 

15%の高さになることを3回繰り返しますから、3回目の高さは、最初の高さ×0.15×0.15×0.15となります。

少し面倒ですので、分数式を利用します。

0.15=より

中学受験 計算 6

 

約分すると

中学受験 計算 7

 

 

このように答えを求めることができます。

 

なるべくかけ算のひっ算をせず、簡単な約分のみを利用して計算することで

計算ミス発生を防ぐことができます。

 

計算力は、ひっ算を沢山こなすことでは上がりません。

本当の計算力は、小さな工夫の積み重ねです。

少しでも無駄な動きをなくすために工夫を凝らす。

少しでも楽できないかと頭を使う。

文章題を解くときも、図形の問題を解くときも、何か計算上の工夫ができないか

意識してみてください!

算数ドクター