皆さんこんにちは。
算数科の吉岡英慈です。
前回から少し間が空いてしまいました。
冬期講習から入試本番、そして合格発表。
今年も6年生はよく頑張ってくれました。
本当にお疲れ様。
さて、新学期一発目。
新学年の皆様のお役に立つ記事を書きたいところです。
でも、ちょっと待てよ…。
そういえば前回おもむろに始めてしまったシリーズ、「算数侍 立体図形斬り!その①」
最後に次回予告をした記憶が、ある。
読み返してみると…。
「算数侍、次回は立方体斬りに挑戦します。」
はい、書いてますね。
立方体の切断。
新学年に向けた今年一発目のブログとしては、ちょっと重いですねぇ。
それに、大切な単元なので、せっかくならしっかり準備して書きたいところ。
図も沢山作らないといけません。
う~ん、ちょっと時間がない。
というわけで、今回は番外編。
ごめんなさい。
算数侍には少しお休みいただきます。
今回は何も斬りません。
でもせっかくですから、立方体にあることをしてみたいと思います。
では、さっそく。
次のように小さな立方体を積み重ねて、大きな立方体をつくります。
これを今から…
立体斬りっ!
しません。
今回は斬らないのです。
刀をお収めください。
斬るのでなければ何をするのか?
塗るのであります。
<立方体の塗り分け>
墨でまっくろに表面を塗りました。
これをばらばらにします。
こんな感じです。
バラバラになった小さな立方体。
色の塗られた面の数で、次の4種類に分類できます。
①3面塗り
②2面塗り
③1面塗り
④塗られていない
それぞれの種類が何個あるかを考えてみましょう。
まず、①3面塗り
3面塗られた立方体は、大きな立方体のどこにあるのか。
少し考えればわかりますね。
赤く塗って示します。
大きな立方体の角、つまり頂点の位置にあります。
3面塗りの立方体の個数が知りたければ、大きな立方体の頂点の数をかぞえればいい。
立方体の頂点は8つ。
①3面塗りの立方体の個数は8個であることがわかります。
次に、2面塗り。
2つの面が塗られている小さな立方体は、どこからやってきたのか。
青く塗って示します。
大きな立方体で青く示された場所が、2面塗られる場所です。
この個数はどうやって数えれば良いのでしょう。
ヒントは…
団子?
そうです。
青い立方体は、よく見ると大きな立方体の辺にくっついています。
3つ串刺しになって、まぁ美味しそうなお団子のよう。
ほらね!
多少イメージに無理はありますが、これで数える事ができます。
1つの串…じゃない辺に、団子が3つ…じゃなくて立方体が3つ。
大きな立方体に辺は12本ありますから
3×12=36個
②2面塗りの立方体の個数は36個であることがわかります。
団子のイメージで実に美味しい数え方ができました。
どんどん行きましょう。
次は③1面塗り。
これは簡単ですね。
一面しかぬられていないのは、黒く残ったところです。
どうやって数えるか。
もうおわかりですね。
大きな立方体の面の中央に集まっていますから、面を数えます。
1つの面に小さな立方体が9個。
大きな立方体に面は全部で6枚ありますから
9×6=54個
③1面塗りの立方体の個数は54個であることがわかります。
では最後。
④塗られていない立方体です。
これは見取り図では観察する事が出来ません。
内側に隠れてしまっています。
表面にでていない部分は、次のような立方体になります。
最後はこの立方体の個数を数えます。
3×3×3=27個
④塗られていない立方体の個数は27個であることがわかりました。
これにて終了。
といいたいところですが、最後に確かめをしておきましょう。
①3面塗り8個、②2面塗り36個、③1面塗り54個、④塗られていない27個
これを全部たしたらどうなるでしょう。
8+36+54+27=125個
もともとの大きな立方体は、小さな立方体を一辺5個で積み重ねたものでした。
つまり、小さな立方体の個数は5×5×5=125個
もれなく数えられていたことがわかりました。
ふぅ。
今回は、番外編。
<立方体の塗り分け>でした。
算数侍も茶屋に寄ったつもりで楽しんでいたら
三色団子にありつけ満足。
次回こそ、立方体斬りに挑戦します。
お楽しみに。