みなさんこんにちは。
算数科の吉岡英慈です。
算数で必要な能力について、いろいろな表現を耳にされたことがあると思います。
思考力、処理力、計算力…etc
たくさんあるみたいだけど、抽象的で、イマイチ何をしたらよいのかわからない。
というのが親御様の本音ではないでしょうか。
テスト本番、わかっているはずの問題でミスをしてしまう受験生と
本番でも一発で正答を導くことのできる受験生がいます。
その差をわけるのは、思考力?はたまた計算力?
いえいえ、実は「知識の量」の差、かもしれません。
というのが、今回のテーマ。
算数には「覚えておかないと、テストで大きな差がついてしまう数字」があるんです。
計算スピードが速くなるから、という理由だけでなく
数字を覚えているだけで、解き方がクリアになる効果もあります。
今回は、その覚えておくべき数字を7つ厳選して解説!
もちろん、私たち講師もお子さまに覚えるように声をかけ、一緒に練習していますが
数か月たつと…もとの木阿弥なんてことも。
そこで、親御様にぜひ知っていただき、ご自宅で少しだけお手伝いいただきたいのです。
<暗記しておくべき数字7選>
① 分数⇔小数変換
表の分数の値を暗記しておくと、計算問題で絶大な威力を発揮します。
覚えるのが大変に思えますが、図のように並べてみると、小数点に規則があることがわかります。
小数の下2ケタに、25と75が交互に現れていますね。
0.375⇒「ミナコ」
0.875⇒「ハナコ」
のような語呂をきっかけにするのもありです。
② 3.14の段
円が絡んだ問題で頻繁に失点してしまう受験生は、まず3.14の段が正確に暗記できているかを確認してください。
余裕があれば3.14×12や3.14×16、3.14×25といった頻出の数値も覚えておくとお得です。
③ 平方数
規則性、平面図形で威力を発揮します。
平面図形の相似を利用する問題では、面積比が平方数になります。
20×20まで瞬時に求められるようにしておくと安心です。
④ 立方数
相似な立体図形の体積を求める際に頻出の数字です。
特に、プリンのような形をした円すい台や、三角すい台の体積を求める計算では、暗記必須。
計算を早くする効果以上に、比で考えようという発想が自然に生まれるようになります。
⑤ 三角数
規則性で最も重要な数字です。「いただきます」の前に、⑮番目までを唱えさせてください。
特に重要なのが、
⑨番 45&⑩番 55
⑬番 91&⑭番 105
⑨⑩番は間に50を挟み、⑬⑭番は間に100を挟んでいるため、問われやすい数になっています。
⑥ 素数
2、3、5、7、11、13、17、19、23、29、31、37、41、43、47…
数の性質や数の性質で登場します。
素因数分解では、あらゆる数を素数のかけ算に分解します。1が素数でないことに要注意。
1~50までの範囲の素数はスラスラ言えるようにしておきましょう。
⑦ 秒速⇔時速変換
速さの裏技です。
秒速から分速に単位変換するときの60倍、分速から時速にするときの60倍
一気に計算すると3600倍。さらにmをkmにするための÷1000もまとめて計算して
3600÷1000=3.6
つまり、秒速/mを3.6倍すれば時速/kmに一発変換できます。
逆に時速を3.6で割れば秒速に変換することもできるスグレモノ!
以上、算数の「暗記しておくべき数字」7選をお届けしました。
この7種類を暗記しておけば、テストの要所で詰まらずに力を発揮できるはずです。
ぜひお子さまがいくつ暗記できているかチェックをしてみてください。
この画面を印刷して、トイレに張るもよし、お子さまに読ませるもよし。7つを1週間で日替わりテストしてみるのも効果的です。
ひとつだけ注意点があります。小学生は紙を渡して「覚えなさい」だけでは、まず暗記することができません。
誰かと一緒に楽しんだ経験が必要です。
楽しく取り組めば、大人も驚く吸収力であっというまに覚えてくれるはず。
ぜひお父さまお母さまも一緒に、ゲーム感覚で遊んでみましょう!