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投稿日:2018年12月25日

テーマ: 算数

4年生で磨きたい算数の力~書き出し力編~

みなさんこんにちは、吉岡英慈です。

前回に続き、4年生の間に磨きたい算数の力についてお話しします。

4年生で磨きたい算数の力

①磐石の計算力
②書き出して探索する力
③図や表に整理する力

今回のブログでは、②書き出して探索する力
ついてお話しします。

4年生で学習する単元は、場合の数や規則性がかなり大きなウエイトを占めています。
このふたつの単元を、学習する際に、手を動かして答えを探索する姿勢を身に着けることは
非常に重要です。
なぜなら、5年生の学習の中心はどちらかといえば、一本道の解法パターンの獲得です。
手を動かして試行錯誤するような作業に時間をかけられるのは、4年生の間だけ。
特殊算の知識などは後からいくらでも学習できますが、手を動かして考えるという
基本姿勢を磨くのは、4年生の間がチャンス。

 

場合の数「順序」が大切

5年生で本格的な計算法を学んでからは、書き出しは部分的に行い、計算をつかって処理するようになります。
4年生では、より多くを樹形図や表を使って書き出す作業が求められますが、その際には書き出す「順序」を意識しましょう。

樹形図には、書き出しの順序が自然に身につくというメリットがあります。
ある数を固定して、その次の候補を考えるイメージは、4年生でしっかりと身に着けておきましょう。

ただ一方で、樹形図がわかりづらいという声も多くきかれます。
わかりにくく感じる理由は、枝が分岐してしまっているため、最初から分岐をたどらないと
どのような並べ方を行ったのかパッとみて識別しづらいということが挙げられます。
例えばカードを並べ替えるような場合に、樹形図ではなくすべて書き出したほうが適している場合もあります。
4年生の間に、樹形図だけでなく「書き出し」もきちんと順序を守って正確に行える様に、訓練しておくとよいでしょう。

 

規則性は「表」にまとめる

規則性の書き出しは、すべて書いて解いてしまいなさい、ということではありません。
もちろん、イメージがつかめないときに、ある程度数列を書いてみる、というのはありです。
が、答えに至るまですべてを書き出すのはもちろんNG。

4年生は、数列や図形の変化を、表をつくって整理する習慣を身につけましょう。

その際に気をつけたいのが、「表は1から順に必ずナンバーをふる」ということです。
規則性の問題を、ミスせず正確に解けるようになるためには、数列をナンバーと対応させて考える必要があります。
面倒くさがって、数列のみ書き出してゆくお子さんを時折みかけますが、作表の際は、必ず何番目かを
上に振ることを、今から習慣にしておきましょう。

 

みたことのない問題に出会ったら…

まずは小さいところから手を動かして調べてゆくこと。
調べながら、規則や周期に着目する視点を、今から意識した学習をしておけば
5年生で獲得した多くの知識を、6年生になって活かすことができるはずです。

テストの点数も気になるところですが、ご家庭では、どのような書き残しで解こうとしたのか。
そこまでひとこと声をかけていただけると、手がどんどん動く受験生に成長してくれるはずです。

算数ドクター