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投稿日:2016年05月11日

テーマ: ニュース

現状を把握しよう ~サピックスマンスリー・オープン~

みなさん、こんにちは。 算数科のS. Y.です。

 

サピックスの6年生は、4月9日にマンスリーテスト、10日にサピックスオープン、

2日連続で2日目は午前・午後の受験となり、大変お疲れになったことと思います。

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この2日間に行われたテストの講評と、

ぜひ復習しておいてほしい問題をピックアップしてまいりますので、

家庭学習にお役立てください。

 

1.マンスリーテスト

今回は、出題範囲がテキスト8回分と広く、模擬試験や入試問題のような構成となりました。

特に大問4~7までの54点中、平均点が19.4点と、

後半に難しい問題が多く得点しにくかったため、平均点は78.7点でした。

 

正答率50%以下の問題から解けるようになってほしいものを挙げていきます。

 

大問2(7)

うるう年の性質を理解しましょう。書き出して調べていくとよいでしょう。

 

大問2(8)

速さと時間の逆比から、かかった時間の差を利用します。出発時間、到着時間ともにずれているため難しかったと思いますが、「距離が一定なときの速さと時間の逆比」は、速さの問題のほとんどで利用します。反射的に出てくるようにしておきましょう。

 

大問3(2)

5:(5+3)=□:6から、斜線部分の高さを求めます。ピラミッド型の相似に気づかなかった生徒が多かったようです。

 

大問3(3)

BDを結ぶと四角形ABCDが4等分され、30°の二等辺三角形が現れます。この三角形は頻出ですので、面積の求め方まで含めて習得しておきましょう。

 

大問3(5) それぞれの直線における線対称の図をかくとわかりやすいです。

 

大問5(1) 日直を7人の中から1人、掃除当番を残りの6人から2人選ぶと考えます。

 

大問5(2) (1)の答えから、Aを除いた6人で日直と掃除当番の組み合わせを引くとよいです。

 

大問7(1)

操作10までで(1+10)×10÷2=55進むので、55÷8=6…7となります。

6周して、あと7個なので、7周目の7となるのですが、6周目とした生徒が多かったので、アの正答率が低くなっているのでしょう。

 

この8問で45点です。少しヒントがあると「あ~、そっかぁ~」と、解けるものがほとんどでしょう。しかし、テスト中に気が付かない理由は、根本的な正しい理解が不十分だからといえます。日頃の家庭学習で「なぜこの式になるのか」ていねいに確認しながら復習してください。

2.サピックスオープン

まずはAタイプから。平均点は64.0点で、Bタイプよりも低い結果となりました。

 

正答率50%以下の問題から解けるようになってほしいものを挙げていきます。

 

大問3(1)

ひし形は、となりあう角度の和が180°になること。三角形ABEが二等辺三角形になることがポイントです。

角度の問題では、二等辺三角形・正三角形・外角を活用することが重要になりますので、この点をおさえて取り組みましょう。

 

大問3(3)

内接円の半径×半径が、正方形を4等分した面積と同じになります。

この、半径はわからないが、半径×半径の値がわかる問題は、これから何度も登場しますので、早い時期に活用できるようになりましょう。

 

大問3(4)

前と後ろ、上と下、右と左の3方向から見える面積を2倍します。

これは、デイリーサピックスNo.10で学習する内容です。

 

大問5(1)(2)

「つのだし」あるいは、点Eから辺BCに平行な補助線を引きます。

これも、分野別特訓プリントなどで何度も登場する問題です。

 

この5題で37点ですが、マンスリーテストとの違いは、これから学習する問題という点です。

つまり、テストで正解していなくても、次に正解できれば良いということです。

今回しっかり復習をして、授業で出てきたときに正解できるようになっておきましょう。

 

また、Aタイプでケアレスミスが多かった場合、原因として集中力の欠如が考えられます。

しかし、前日にマンスリーテスト、当日の午前中にBタイプでフルに頭を活用したあとのAタイプのテストです。

疲れてしまって、集中力が持続しなかったとしても仕方がないことと思います。

このテストについてだけは、ケアレスミスを大目に見てあげてください。

 

それでは、引き続きBタイプです。

平均点は67.7点。AタイプよりもBタイプの方が偏差値の高い生徒も多いでしょう。

 

正答率をみると、60%以上が11問に対し、50%台はなし、40%台が2問、30%台もなし、20%台が2問、

10%台が1問、10%以下が4問と、得点差のつく30%から50%の問題が少なかったです。

易しい問題と難しい問題がはっきり分かれており、途中式を書く問題が出題されなかったことから、

得点差がつきにくかったテストでした。

 

大問1は(1)①のみ、大問2は(1)(2)、大問3も(1)(2)までは標準レベルの問題ですので、

受験した生徒は全員復習しておきましょう。

 

御三家をはじめとする最難関中学を目指す生徒は、

大問1(1)②以降と大問3(3)も復習しておきましょう。

 

大問1 得点が66点になる場合と、それ以外の得点になる場合の仕組みを、操作の中で見つけます。

それを理解したうえで、(2)①→②と誘導されています。また、②の場合分けを考えることも

含めて、非常によく出題される問題構成です。

 

大問3(3)

こちらも(1)(2)で考えたことを活用する構成となっています。

 

このような問題に取り組むときは、各小問を単独で考えるのではなく、「前問とのつながり」が糸口となります。

現時点では取り組む機会の少ない形式ですが、9月以降の志望校別特訓や過去問演習の中で身についていきますので、苦手意識を持たないようにしましょう。

 

ただ、現在取り組んでいる問題も、気づきやすいとはいえ、(1)で考えたことを活用して(2)に取り組む構成のものがほとんどです。

設問のつながりから、「出題者がどういうアプローチで正解を導いてほしいのか」考えて取り組む習慣を身につけておくと、志望校の入試問題に挑む際に大きな武器となることは間違いありません。

 

3.最後に

この3つのテストを受験して、様々な課題が浮き彫りになり、不安になる生徒も多いでしょう。

しかし、成績アップの鍵は、難しい問題が解けるようになることではありません。

 

大切なことは、マンスリーテストで挙げた、正解できる問題を確実に得点していくことです。

サピックスオープンのAタイプで挙げた、これから学習する問題は、今後正解できるようになれば良いわけです。

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「何となく式を立てて、正解したから良し」とするのではなく、問題文から何がわかり、そこから次に何を考えていくとよいか、式を立てる際には必ず根拠を見出すという学習習慣が身につけていきましょう。

 

そうすることで、Bタイプで挙げた誘導問題の仕組みに気づく学力が身につきます。

短期間に3種類もテストを受験して、見直しも大変ですが、効率よく復習しましょう。