みなさん、こんにちは。
受験ドクター算数科の江田です。
今回は、
主に平面図形問題で発動される
「ア、イ、ウ作戦」
についてお話したいと思います。
6年生の受験生なら知ってるはず♪
4年生、5年生あたりだと
まだ身についていないかも…?
いったい何のことやら…
ではさっそく問題です。
【問題】
下の図で
四角形EBFHと三角形GHDの面積が等しいとき、
GDの長さは何㎝ですか。
さあ、いかがでしょうか。
6年生なら悩まず解いてほしいところ。
四角形EBFHはへんてこな形をした“ただの四角形”で
面積を求められそうにありません。
また、三角形GHDも底辺・高さがそれぞれ何㎝なのかわかりませんから
やはり面積は求められそうにありませんね。
では、どのように考えていくのでしょうか。
解説いってみよ~
【解説】
下の図のように、
四角形EBFH を「ア」
三角形GHD を「イ」
としてみます。
今、
ア=イ
という条件があります。
ここで
「ア、イ、ウ作戦」
の出番です♪
ア=イ
なら、
アとイのそれぞれに同じ部分(ウ)を加えたものは、また等しくなりますね。
つまり
ア+ウ=イ+ウ
となります。
これが
「ア、イ、ウ作戦」♪
下のように、四角形AEHGを「ウ」とすると
「ア+ウ」は台形ABFG
「イ+ウ」は三角形AED
となります。
この問題では
「イ+ウ」なら底辺と高さがどちらもわかりますので、
4×(5+4)÷2=18(㎠)
と求まり、
これが「ア+ウ」の台形と等しいため、逆算によりAG(上底)が
18×2÷(4+2)-5=1(㎝)
とわかります。
よって、GDの長さは
5+4-1=8(㎝)
と求められます。
いかがですか、「ア、イ、ウ作戦」…
なぁんだ、
全然たいした作戦じゃないじゃん(´-ω-`)
と思われても仕方ないかも。
そうなんです、
全然たいした作戦じゃないんです!
でも、
いろいろな場面に使える作戦なんですよ^^
たとえば面積図。
平均の問題や食塩水(濃度)の問題を
面積図に整理して解く場面がありますよね。
そこでも大いに活躍します。
また、
棒などのおもりを水に沈める問題。
アの部分の水がイの部分に移動することにより
水の深さは増えます。
つまり
アの部分とイの部分の体積(見た目は面積)が等しく、
図のようにウを用意すれば、やはり
ア+ウ=イ+ウ
という考え方が使えますね♪
少し文章が変わるだけですが、
最初の平面図形の問題などで
「アの部分はイの部分より〇〇㎠大きいです」
といった条件に対して、
「“ア+ウ”は“イ+ウ”よりも〇〇㎠大きい」
と考えることもできます♪
このように、
全くたいした作戦に思えない、この作戦…
たいした奴なんです♪
是非、完璧に定着させましょう!!
もうすぐ夏休みですね。
(特に6年生は)
暑さに負けず、
実りあるものにしていきましょう。
今回はここまで♪
また次回お会いしましょう!