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テスト戦略

9月中旬から、志望校別テストや志望校判定テスト、さらにコース昇降に関わるテストが数多く行われます。
この時期から、保護者の方もナーバスになり、親子喧嘩が頻発します。(泣)
クラスアップセミナーでもお話ししているのですが、入試問題と塾が作成したテストは根本的に解き方が違います。設問作成者が違うから、問題と解答の作り方が違うのです。特に、国語はその差がはっきり出ます。
今回は塾別の「国語」テスト戦略を簡単に紹介します。

どこの塾も設問数の7割を占める選択肢問題の正答率で差がつきます。 選択肢問題は、
塾によって選択肢文の作り方が若干違うので、解き方も変えていく。
パターン1(SAPIX、日能研などで行われるテスト)
設問文→傍線部の具体化→手がかりを掴んでから二択に絞る という手順で解く。

パターン2(四谷大塚、四谷準拠、早稲田アカデミーなどで行われるテスト)
設問文→傍線部の具体化→手がかりを掴んでから意味上に違いに注目して
消去法

選択肢問題は、安易に消去法を活用しないことです。
いきなり消去法を使うと自分の文章イメージで答えを出してしまうため、選択肢の文を分析できず、間違いやすいからです。
最悪なのは、設問を見たらすぐに選択肢を見て「消去」してしまうケース。大体、そのようなタイプの生徒の問題用紙を見ていると、記号(例えば「ア」)に○×をつけていますが、肝心の選択肢の文は印がついていません。

このように選択肢1つとっても、「解き方」が違うので、しっかりテストの振り返りをして問題の解き方を学習していきましょう。

最後に、最近実感したことを。

新潮45という雑誌の2013年5月号で、開成中の入試問題として出題された文章の作家さんが、開成中の入試問題を実際に解いてみるという企画がありました。
この企画は、作家さんが設問となっている箇所をどのような意図で表現していたのかを述べつつ、ある塾が出した模範解答と作家さん自身が出した解答を比べていくという内容でした。入試問題は作家さんが作ったわけではないので、模範解答は当然、作家さんの答えとは違います。
実際、記事の中でも解答の解釈と作品で表現したかったことの違いについて作家さんが語っていました。
念のため、私も開成中が毎年出している模範解答と作家さんの解答を見比べましたが、やはり異なっていました。この記事を読んで、文章を100%理解しても正答にたどり着けないのが「受験国語」なんだと改めて実感しました。文章を100%理解している作家さんすら解答を「間違える」のですから。
入試問題は、あくまでも問題を作った人が解答を作ります。問題を作った人と同じ視点で問題を解かなと正答にたどり着けないのが、「受験国語」です。
このことを踏まえて、過去問指導をしていきたいと思っています。

次回は「記述」についてお話します。

自由が丘校 フリースペース(生徒が授業の合間とか待機しているときに使用します。)

jiyugaokainfo20140915


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