豊島岡女子学園 / 学校説明会 / 実況中継
校長、二木謙一先生のお話
私が校長となって9年目になりました。私が今、豊島岡教育で取り組んでいることがあります。それは大きく分けて3つあります。
一つは『勉学の精神と特色ある教育』、『二つ目はより良き教育体制の確立』、そして三つ目『喜びと感動を与える教育』この三つであります。
一つ目の『勉学の精神と特色ある教育』つまりこれは本校、女子教育の基本姿勢であります。私立学校には創立の母体(キリスト教、仏教あるいは創立者)それぞれの経験に基づいて教育を行うという学校の特色があります。
年末のNHKスペシャルドラマ「坂の上の雲」、これは司馬遼太郎の原作をドラマ化で秋山兄弟と正岡子規この3人を通して明治維新から日露戦争までの日本人の生き方に焦点が当てられています。豊島岡はちょうどその「坂の上の雲」の時代明治25年に創立をされました。創立者は河村常という元加賀藩のお侍の奥さんでした。その奥さんが二人の娘とともに裁縫専門学校を開きました、これが母体であります。
そしてその後東京家政女学校、牛込高等女学校として発展をして行きますがまだ女性の地位が低かった明治大正の時代、政治家や財閥の後ろ盾もなくその3人の女性が中心となって発展をして行った学校です。
元々は新宿区の牛込にございましたけれども空襲で校舎を焼失して、戦後昭和23年にこの池袋に移転して校名を豊島岡女子学園と改めて今日に至っています。
豊島岡の教育方針、つまり生徒をどのように教育していくかという基本姿勢として『道義実践』、『勤勉努力』、『一能専念』ということを掲げています。
「道義」は理。人としての正しい道、信義とか徳義といったような言葉と同じような意味です。「実践」はそれを実際に行う事、『勤勉努力』は文字通りこつこつと一生懸命努力をする、そして「一能」は一つの性能、「専念」はそのことに集中をして行くということです。
豊島岡では「道義」、これは人として正しい道を実践する事を元に儒学で言います「仁愛」すなわち他人を思いやる心を大切にする、これを教育の基本を据えています。そうした教育理念に基づきましてこれを実践するために、全校マナー教室というものをおこなっています。
毎朝8時15分のチャイムが鳴りますと、全校生徒一斉に1メートルのさらしの布に赤い糸を通した針を進めていきます。右から左へ縫い進めていきます。糸は縫い進んでいくとまた抜いて右から縫い始めていきます。
これはいわば豊島岡の象徴とも言えるものですが5分間の「禅」とでも申しましょうか、無念夢想になって心を静めて集中をして行く。これは心の丹念というだけではなく医学的に言えば手先を動かすという脳の活性化にも非常に意味があるようであります。
入学当初、針の持ち方・進め方も出来なかった生徒が、一年もすると3メートル、4メートルと縫うことができます。そして毎日5分間これを続けることによって努力を積み重ねることの大切さを実感していくわけであります。
和室で礼法をやっている女子中学校はたくさんあると思いますが、本校では和室での礼法とともに現代女性としての立ち振る舞い、マナーを教えます。
現在本校の教員がより良い教育体制の確立のために取り組んでいる事があります。来年5月本校は120周年を迎えます。その120周年記念授業の目玉といたしまして、独創的な中高一貫教育への取り組みとして数学、理科、社会科で合計8冊の副読本の出版を進行させています。大学進学を焦点にあてた復習と発展を取り入れた6年間使える副読本でプロに編集を依頼して共同作業で進行しています。
これは教員たちが自分の授業で教える内容に沿った教材をよそで探すのではなく、自分たちで作ろうという大変な作業ですが教員たちは熱中して取り組んでおります。教員が熱中して取り組むことが生徒の夢を叶える学習指導に大きく反映されることを信じています。
3つ目の喜びと感動を与える教育ですが、これは普段生徒会活動に力を入れると共に生徒たちには出来るだけ返事や発表の機会を用意して優れた作品には表彰し、トロフィーを与えるなどしております。
その意図は企画力、行動力、集団生活における協調性を高めて大学生、社会人になってからも役に立つ人間力を磨き育てることにあると思います。
私が大学の教員だった時、昭和から平成になった頃から学生の気質に変化があったように思いました。それは授業やゼミで教えている学生はみんな真面目でおとなしいのですが元気、覇気に欠けるのです。集団で行動するのが苦手でリーダーと呼ばれる人間が昔よりも少なくなったようです。そして企画力、行動力、リーダーシップが欠けている感じがしておりました。
8年前に校長になったときも最初は同じように感じていたのです。これは中学高校の過ごし方の問題があるのではないかと感じ、そこで校長になってから大学生や社会人になってから役に立つ人間力を磨き育てることを教育の柱に据えていこうと思いました。
学校とは生徒にとって一日のうちで一番長く過ごすところです。おそらくご家庭にいる時間よりも長いでしょう。ですから生徒たちの学校生活が少しでも充実したものでなければならないと思います。
人を教え育てるということは非常に難しいです。数学とか英語などといった教科は教員が教室で教えることが出来ます。しかし、感性を磨き、夢を実現させるだけのやる気、志を教員が教室で教えることが来ません。これはただ体験させる、経験させることだと思います。
運動会や文化祭その他のイベントは人を育てます。
先日運動会が行われました。1900名の生徒、100名の教員合わせて2000人それと同じくらいのご父兄がいらして合計5000人が集まりました。その運営を委員長の生徒が立派にやりました。このイベントは生徒を育てるだけでなく教員を育てます。その5.6年の間に生徒はもちろん教員たちもこのイベントに対して大きく育ったと思っております。
こうしたことから本校では出来るだけ発表、展示の記か機会を与える事をしています。
【入試状況、平成24年度入試】
平成23年度の中学入試ですが、本校では2月2,3,4、日の3回の入試で6クラス分240名の募集をしています。各会場に合格者、繰り上げ合格候補者同時に発表しております。この繰り上げ候補者ですが手続き状況を見て合格に繰り上げるというやり方をしております。
最終的に261名の入学者が出て1クラス44名と45名のクラス編成になっております。少し多いと感じられるかもしれませんが担任、副担任性をとっておりますのできめ細やかな教育が実践できているのではないかと思います。
本校では高校2年生になる時に文系、理系に分かれさらに高校3年生では細かい志望別のクラス編成に分かれますが毎年クラス替えがあります。毎年いろいろ子たちと触れ合います。そして担任も毎年全員が持ち上がるわけではなく、数名入れ替わるという風通しの良い仕組みになっています。
続きまして募集が160名と多い一回の入試、これを本校では本入試と考えております。
平成21年は2月1日が日曜日で他校の入試日が変わりましたので本校の合格者の数も変わっていますが昨年は一昨年とほぼ変わらない状況になっております。
本校では入試の当日のアンケートにご協力頂いております。今まで受験した学校、これから受験する学校を番号で選んで頂くというもので、合否には全く関係のないものです。
最近では2月1日の学校に受かっても本校を選んで進学してくれるという生徒が多くなってきておりまして本校ではとても嬉しく感じているところです。
【24年度の入試要項について】
基本的には23年度と変わるところはありません。募集人員と期日ですが2月2日第一回は160名、こちらは帰国子女も同じテストを受けるという事になります。第2回か2月3日40名、第3回は2月4日の40名です。
出願期間ですが出願初日の受付が非常に混雑しましたので緩和させるために郵送を昨年度から取り入れました。そして多くの方にご利用頂きました。注意して頂きたいのは、郵送出願を終えた後で追加出願として窓口出願を利用される方が多いのですが、窓口は1月26日からの受付ですので期日が郵送出願とは違いますのでお間違えの無いようにお願いします。
国語算数社会理科、社会と理科は50分のなかで両方時間を配分して解いてもらうという事で合計300点、4教科の試験で選抜してまいります、面接もございません。さらに本校では通学時間による規制は行いません。
生徒は色々な所から本校に通学しています。通学時間が長いからと言って日常の勉強が出来ないというようなことは全くないです。やはり勉強も効率よく集中して行えば全く通学時間には関係ないという事が実際に言えています。
また本校の場合、高校募集も行っております。ですので本校の生徒の特徴の一つにも挙げられますが、いろいろな個性の生徒がいて、その個性を認めていこうという風に指導をしております。お互いに刺激し高め合うといったような仲間、集団というのが本校の生徒の特徴ではないでしょうか。
合格発表ですが校内掲示とホームページの両方で行っております。特に2月2日第1回目の入試については夜の19時ころからホームページ上でご覧いただけるようになっております。
ホームページでご覧いただける手順につきましてはテストが終わった後受験生にパスワード、ユーザー名などを記入した紙をお配りします。その紙の手順に従ってご覧いただけることが出来ますので、帰りの祭プリントをなくさないようにお願いします。
郵送出願の注意点ですが、1月20日より出願期間になりますが実際には1月4日から銀行振り込みができます。ですので20日の期日指定でお出し頂かなくても、それより前に来たものについては金庫に入れて保管をしますので期日指定でお出し頂かなくても結構です。
24日の消印有効です。受験番号ですが20日以降に一斉に開封作業に取り掛かりますので開封順に受験番号が振られます。だから1月4日に早く出願したからと言って早い受験番号が得られるわけではないのでご注意ください。
また本校、教室がいっぱいありますので全ての受験生は教室で受験できますのでご安心下さい。
通知票のコピーですが大きさはA4サイズでお願いします。また通知表の表面、裏面全てをコピーして頂くようお願いします。以前学校名がないという形で出された方もいらっしゃったので全ての面のコピーをお願いします。
繰り上げ合格候補者は合格者と同時に発表となります。繰り上げ合格候補者の中には他校に合格を頂いていて本校の合格がいらないという方もいらっしゃいますので順位というものをつけていません。
ですから繰り上げ合格候補者という通知を受け取った際にご希望をお伺いしています。そこで第1希望なら言って頂ければ結構です。ここではじめて複数回受験の方を優遇することになります。複数回受験であって出願ではありませんのでご注意ください。
昨年の例を挙げますと、繰り上げ合格候補者を40名出しましたが実際に繰り上がったのは24名でした。本校第一希望の人はぜひ第一回の本入試から受けて頂きたいと思います。
得点結果ですが国語算数は各100点満点、社会理科は各50点です。科目ごとの基準点はございません。ですから苦手な教科があっても得意で挽回できるような科目があれば問題ありません。
4科目の合計点で合否を決めます。
基本的に平均点に差がないような問題を心掛けています。特に6年生の皆様にとっては様々な模試があってその結果で一喜一憂するかもしれません。ですが、入試問題は学校によって問題がありますので過去問を一生懸命解いて頂いてこちらの合格点に達するように努力して頂くのが1番だと思います。
【各教科から入試の説明】
国語
試験時間は昨年と変わらず50分間です。文章の形式は長文2題で様々なジャンルから出題されますけれども、おおむね論理的思考と情緒的思考を問う文章だとお考え下さい。設問の形式は記述や選択肢の混合です。これらは第1回から第3回までの入試で共通の内容になります。
国語の入試問題を解くに当たり1番大事な事は、主観を交えないで客観的な読解力です。つまり説明文や論説文では一般論なのか筆者の意見なのかということを見極める力を、物語や小説では明確には表記されていない心情を読み取る力、これらを見させて頂きます。
実際に本校の過去問をご覧いただきますと分かるように、小学校6年生では聞いたこともないような言葉や経験したことがないような事柄が書かれていることがあります。また、男の子の心情や大人の心情を問うというようなそういう文章もあります。
それらは大変難しく思えるかもしれませんが、必ず設問のヒントは本文の中にあります。
今後主観を捨てて状況を読み解いて頂きたいと思います。
またそれを表記する時には、正確に明確に表現してください。そして漢字の力、語彙の力を見させていただきます。
身に付いた知識と言うものは本当に確かなものになりますので漢字も普段から丁寧に正確に書くように心がけてください。
入試に向けての学習の取り組みですが、本文を読解するときには筆者が何を伝えようとしているのか考えながら解いてください。設問のヒントは必ず本文にあります、それを見落とさないためのも自分の主観を交えず丁寧に読み進め客観的読解力を心掛けて頂きたいと思います。
そして選択肢の場合には間違った箇所を探すようにしてみましょう。その際には必ず本文中に根拠を探して下さい。
記述の場合はキーワードを入れて答えて書き終わった後に必ず見直しをして下さい。採点をしていますと普段では考えられないような間違いが見受けられます。
また語彙力を身に付けるためには新聞や教科書や問題集を読む時には分からない言葉を調べるという事も大切だと思います。
そして過去問への取り組みですが実際の50分を測って解いてみてください。問題を解く順番は最初からとは限りません。自分の得意な所から取り組むことも本番では大切かもしれません、本校のパターンに慣れて頂きまして本番では皆さんの実力を発揮してくださる事を願っています。
数学
入試の出題形式は昨年と同じで大問で6問、小問で数えますと18題で配点は5点と6点になっています。解答用紙に途中式を書く欄はございません。答えのみを書いていく形式です。出題範囲は全範囲から出題する事を意識しています。詳しくは本校のホームページに載せられている過去問を使い練習して頂ければと思います。
さて中学の数学を勉強していく上で求めておきたい力が2点あります。まず1点目は学んだ知識を自分のものとし必要な時に引き出すことが出来る力、よく使われる基本的な計算や目にする事が多い図形などは素早く処理する事がまず必要な力と言えます。
その上で新しい問題に対して自ら手を動かして突破口を見つける事が出来る力があります。今中学生が学んでいます数学という学問は先人の見出した発見を活用し、そこに自分の見つけたアイデアを加える事でまた新たな発見をしていく、これが目的です。
この目的を達成するためにはまず手を動かすなど具体的な試行錯誤が必要です。本校では受験生が良い試行錯誤が出来るような問題作りを意識し、毎年規則性や空間図形に関する問題を出題しています。ぜひこのような問題を通して我々が求める力を受験生が持って入学されることを願っています。
差が付きやすい問題はとても特徴がありますが、ますグラフや点が移動するといった変化がある問題や空間図形と呼ばれる立体が関係する問題となっています。これは毎年の傾向であると言えます。
対策としては、様々なひとからアドバイスを頂いていると思いますが我々から言えることは本校の過去の問題が道しるべになるでしょう、という事だけです。
社会
試験問題は例年通り大問は3題で小問は25問です。出題形式は単語を答えさせる問題、語句選択や正誤問題など番号を選ばせる問題、そして10字から20字程度の単語を答えさせる問題、です。このうち単語を答える問題は特にひらがな、カタカナで答えるようにと書いていない限り漢字で書けるものは漢字で書いて下さい。
漢字の間違いやひらがな書きは原則としてバツにしております。本校の社会科の入学試験で確認したい学力は基礎的な知識を正確に身に付けているか、そしてその知識を応用できるかどうかこの2点です。
特に基礎的な知識を単純に問いかける問題では正答率が極めて高い傾向にありますので、2番目の応用力を重視したいと考えています。単に知っているか知らないかといった知識がストレートの回答に結びつくのではなく、与えられた条件の中から回答が導き出せるかどうかを測りたいと思っています。
社会、理科は合わせて50分、そして50満点ですので時間の配分にも気を付けてください。
理科
本校の理科についての教育目標ですが、自然現象の理解と応用を考えていますのでその為に幅広い自然現象に興味、関心を持つことが必要です。実験や体験を重視してそれらを分析する事、また実社会でも応用することで視野を広げることに自然科学の重要性を示す事を考えおります。これらの事が自ら探究する姿勢に繋がっていくと思います。
基本的な問題を必ず出題するようにしています。また、順序立てて整理していき、ある法則を導くようなことが出来る生徒を対象に必ず実験問題を出します。また、幅広い知識を持った生徒を対象に身近な話題も必ず出すようになっています。また4科目を出来るだけ均等に出すようにしています。
基本的な問題ですが普段から問題意識を持って学習する事、基本事項をまとめ教科書に触れられている内容を自分なりに整理する事、こういった事が大事だと考えています。
実験問題は自分の知らないことであったとしても、きちんと問題を解く事が大事だと思います。
さらに身近な物として昨年は気球の問題を出しています。
解答における注意点ですが、原則的にひらがなであ、い、う、え…というように解答して頂きます。丁寧な解答を心掛けて下さい。また、理科は解答について条件がかなり細かく出ている事があります。すべて問題文中の指示に従って解答を心掛けて下さい。
また、「ひらがなで」、「カタカナで」「漢字で」という指示も出ている問題があります。指示がない場合は自由ですが漢字の間違いは不正解になります。
理科の場合は計算問題が必ずあり、四捨五入の指示があります。この時解答を書くときだけ四捨五入してください。計算の途中で四捨五入するとどうしても誤差が大きくなります。
また、記述のような問題もあります。そんなに長い文章で答えることはないのですが、指定文字数の8割程度を書いていただきたいと思います。文字数を超えないように気を付けてください。
【進路指導について】
本校では生徒一人ひとりの学力をつけていく事はもちろんですが、勉強だけではなくクラブ活動や学校行事など、様々な経験を通して大学卒業後、社会に出てから活躍出来る女性を育てていく事を目標として取り組んでおります。教員は勉強だけに重視する事なく、様々な活動を通して生徒の笑顔を作り出そうという基本姿勢を持っております。これが豊島岡風の進路指導と言えます。
まず、大学で何を学ぶかを考える為に本校では大学の学問に触れる機会として出張講義というものを行っています。中には明確な進路を持って入学してくる生徒もいますが、まだ文系か理系かの選択に悩み、将来の進路を明確に持てていない生徒が多いというのが実状です。文系、理系、それぞれの分野について多くの生徒が進学を希望する大学の先生にお願いし、中高生にも分かるような講義をしてもらうというようなものになっています。
今年度1学期には全校生徒を対象に大学の先生に抗議をしてもらいました。生徒は興味深い話を聞くことが出来、とても盛り上がった講義となりました。その他、今年度は主に高校1年生が対象でしたが一橋大学や慶応義塾大学の薬学部の先生にも講演をしていただきました。
このように生徒の興味、関心を知り大学進学の意欲を強く持つための良い機会だと考えております。そして、大学に進学するには学力の向上もさることながらその途中計画において色々と悩んだりすることがあると思います。
例えば中学1年生であれば、入学してどのような感じで授業が進んでくのだろうと不安になったりする事があるかもしれません。そこで、本校の卒業生から在校生に向けてメッセージを伝える機会として進学懇談会を行っております。
これは中学1年生から高校3年生までの全校生徒の自由参加の形式で行っています。今年度は6月に行われました。この春卒業した大学1年生を中心に30名ほどの卒業生に来てもらいまして、1年生であればクラブと勉強の両立など定期試験の勉強の方法や生活のしかたなどの質問に答えて頂きました。
また、受験に向けてどのように取り組んでいたかなど具体的な受験体験談なども直接聞くことが出来ます。
さらに力の付く勉強法と題しまして、同じく3月に卒業した大学1年生に高校時代の勉強の仕方についてプレゼンテーション形式で発表してもらうという事を行っております。
中学までの学習の仕方とやはり異なる面がありますので高校1年生を対象に行っています。日頃の授業の取り方から受験勉強の仕方まで身近なお姉さんの実践例を直接聞くことが出来る機会となっております。
話を聞いていて、生徒は「私もこの方法でやってみよう」という風にモチベーションを高めたり、今の自分の勉強法に自信を持って取り組んでいったりと、こちらも生徒から評判の良いものとなっております。
卒業生が実際のノートを持って来たりして卒業生と在校生が色々な話をしている姿がとても印象的でした。
そして具体的な部分として日常の授業が何と言っても本校のベースとなっております。授業を通じて生徒の興味関心を知る、豊かな感性を磨くことでしっかりと、そして着実に生徒の力を付けています。
レベルの高い生徒に対応するべく、教員一人ひとり努力しいつでも授業に関しては生徒と教員の真剣勝負という風な姿勢でいます。
また、卒業生に「何を大事にしていましたか」とアンケートを取ることがあります。非常に多くの卒業生は「日頃の授業を大事にしてきたからこそこのような結果が得られました」と答えてくれます。
授業を第一と考え、勉強していく事で東京大学医学部を始めとして、どんな大学にも合格できる、という風に多くの生徒が感じていてくれていると考えています。
授業以外の部分では基礎、基本の定着を測るために、月例テストを行います。学年に応じて内容を変えながら、英単語、漢字、計算などを実施します。合格するまで追試を行って徹底的に基礎、基本を身に付けようということです。
また、成績の振るわない生徒に対しても徹底的なフォローをして補修を行います。
高学年になりますと、生徒の能力の向上を図りながらより生徒一人ひとりにあった指導をしていくことも多くなります。
具体的に東京大学や国公立に合格しているような生徒は我々教員を上手に使いながら勉強を進めています。
また、放課後には実力強制講座というものを実施しています。これは応用力、実践力を養うための具体的な受験指導となります。高校2年生の1学期から英語、数学、国語に関して始まります。
高校2年生の3学期からは理科、社会も加わります。
こちらの講習は無料で行っていまして、生徒が必要なものを選択し高校2年生の早い段階から大学受験へ意識の高い生徒に答える形となっています。
また、長期休暇中に関しまして中学3年生高校2年生の夏休み、高校3年生の夏及び冬の休みに講習を行います。中学3年生は国語、数学、英語の3教科について行いまして、普段の授業ではなかなか扱いきれない発展的な内容について触れた講習を行います。高校2年生についても同じで大学入試を視野に入れた講習を行います。
高校3年生の夏休みはほぼ毎日講習を開講しています。今年度は50講座、1700名の受講者がおりました。これらを使って確実に応用力を高めていこうと生徒も頑張っております。
また生徒の要望による朝の補修なども行うこともあります。
高学年の生徒が中心になりますが自発的な生徒の要望にも応える事が出来るように取り組んでいます。このように、意識の高い生徒がいてそれに応えようと努力する教員がいる、最後まで学校で頑張ろうという環境を作る、これが本校の何よりも強みであると考えております。
今年度の新たな取り組みと致しまして、東京大学入試問題分析集の作成を行いました。毎年教員で入試問題の検討などを行いながら、入試の傾向などを教員間で共有し日頃の授業や講習に役立ててきました。この検討の内容を生徒にも伝え、具体的な対策を明確にした上で受験が出来るような冊子ということで作成を致しました。
まずは本校で受験希望者が多い東京大学をはじめ今後多くの大学について作成していく予定です。
【学園生活について】
豊島岡ではたくさんの喜びと感動を生徒に経験してもらいたい。勉強を頑張るのは当然ですがそれ以外の行事やクラブも大いに楽しんでもらいたいと考えています。
生徒たちが笑顔であふれるのはやはり学校行事やクラブ活動ではないかと思います。
そして私たち教員も生徒たちの笑顔や感動の涙からたくさんの感動を逆に毎日もらっているなぁと日々感じております。
学園生活の大きな柱は3つあります。1つめは学級、学年のつながり、2つめはクラブ活動を中心とした活動、そして3つめは学校全体で取り組む学校行事です。この3つの活動を通して生徒たちの人間力、つまりリーダーシップやコミュニケーション能力が培われます。そして、そういった能力が大人になって社会に出た時に必ず役に立つ、と考えております。
まず、学級学年での行事ですが年2回行われる「入間体育授業」があります。入間市にある総合グラウンドに行きます。
また修学旅行は中学3年生にあります。京都、奈良方面に参ります。
学年の最後の行事になるのが2月に行われる合唱コンクールです。3学期に入ると生徒たちは朝練や昼練を自主的に始めて熱心に取り組みます。
次にクラブ活動ですが、本校の大きな特徴としてクラブ活動は全員参加という事が挙げられます。本校では48ものクラブがございまして、どのクラブも精力的に活動しています。
最後に学校行事について説明します。
本校の2大行事は10月の運動会と11月の文化祭があります。
運動会ですが豊島岡では4年前から赤、白の紅白戦です。運動会では学年ごとにダンスを披露します。
毎年高校3年生の生徒たちが受験勉強で忙しいなか準備を進めてくのですが、自分たちの代で最高の運動会にしたいという熱い思いを持って臨んでいます。一方で頑張っている上級生の姿を見て後輩が育っていくのです。
運動会は高校3年生が運営していますが、もう一つの行事である11月の文化祭は高校2年生が中心になります。それぞれ役割は違いますが熱心に準備をしています。