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6年生は本格的な模試シーズンに突入です!

皆さん、こんにちは。
東京校校長の澤田重治です。

夏休みが終わり、2学期が始まりました。もう、生活のリズムは整いましたか?
受験生はさすがに「休みボケ」ということはないと思いますが、5年生以下のお子さんは、半月経ってようやくペースがつかめてきたというところでしょうか。

さて、受験生にとっての2学期は、本格的な模試シーズンとなります。
各社、各塾、様々な模試を提供しておりますので、その使い分けについても悩むところではないでしょうか。

そこで今回は、模試の使い方・選び方と、結果帳票の見方についてお話ししたいと思います。

【どの模試を選ぶか?】

大手進学塾にお通いになっている方々は、それぞれの塾やその提携塾が主催する模試を、必須で受験させられるケースが多いと思います。
これは、塾内でのクラス分けに使われるという理由だけでなく、先生方がその結果の活かし方を熟知しているからです。
的確なデータを引き出すためにも、原則的にはこれらの模試を利用した方が良いでしょう。

一方で、すべてのお子さんに合う模試というのが存在しないことも事実です。
様々な到達度のお子さんに対して、万能なレベル設定をすることは不可能だからです。

また、受験校とかけ離れた問題レベルの模試を受けても、合否の可能性は正しく示されません。
場合によっては、チャレンジ校対策と押さえの併願校対策とで、違う模試の受験が必要になる場合もあります。

模試のレベル設定がご不明でしたら、ぜひ担当講師までご相談ください。

【いろいろな模試を受けた方が良いのか?】

模試に関してよくいただくのが上記のご質問です。
受験情報誌やネット上の経験談などを見ていると、「同じ模試ばかりでなく、他流試合のように、他塾の模試も受けてみた方が良い」ということが書かれている場合があります。

医者のセカンドオピニオンのように、様々な角度から合格の可能性を見た方が正確な結果が得られる……とお思いの方が多いようですが、残念ながらそれは誤解です。

特に理科や社会などのように、扱う内容が多岐にわたる教科では、一度の模試ですべての単元から出題することは不可能です。
そこで、複数回の模試の中で満遍なく出題するよう、単元を分散させるのが一般的なのです。

1回の模試だけでは、偶然得意な単元に偏ったり、苦手な単元に偏ったりしますので、結果を正しく評価することはできません。
お子さんの正確な学力をつかむためには、同じ模試を徹底的に受け続ける方が良いのです。

同様の理由で、前回の模試からの偏差値の推移は、必ずしもお子さんの学力の推移を表しているわけではありませんので注意が必要です。

ただし、他の模試を受験することに、まったくメリットがないわけではありません。
合格可能性を見ることを目的とするなら意味がないというだけであって、受験自体に意味がないわけではないのです。

他の模試を受験する一番のメリットは、違う問題形式や解答用紙で受験する練習をさせられることです。
いつも受けている模試と入試本番とでは、問題用紙も解答用紙も形が違って当然です。
また、尋ね方や問題の出題傾向にも、模試主催者ごとの癖があるものです。
いつもと同じ形式でないと力が発揮できないというようでは困りますから、その点では、他流試合のメリットは大きいと言えるでしょう。

つまり、受験する目的を明確にして利用することが大切なのです。

【結果をどう見るか?】

模試結果の見方として、最も間違いが多いのは「合格可能性」の部分だと思います。

たとえば、第一志望校の合格可能性が「40%」となっているのを見たら、がっかりしてしまうでしょう。
場合によっては、「志望校を変えた方が良いのではないか」とまで思うかもしれません。

もちろん、可能性が高いに越したことはありませんし、それまでの成績状況などによって評価の仕方は変わりますから一概には言えません。
しかし、その前提で、ぜひ知っておいていただきたいことがあります。
それは、「模試での合格率は、お子さんの合否の可能性ではない」ということです。

あのパーセンテージは、過去にその模試を受けた受験生たちが実際に受験した結果、お子さんと同じくらいの成績だった子の何%が合格したかを示すものでしかありません。

同じタイミングで同じ成績だった受験生と言っても、その回だけ成績が良かった子もいれば、その回だけ悪かった子もいます。
同じ学校を第一志望校として目指した子もいれば、併願校の一つだった子もいます。
そして当然、塾のカリキュラムをこなしただけの子もいれば、お子さんの状況に合わせた個別指導を受けて対策をした子もいます。

つまり、同じ40%であっても、その学校の合格に向けて対策をし、お子さんの状況に合わせた指導をしっかりすれば合格者の40%に入る可能性が高くなりますし、そのような努力を怠れば不合格者の60%に入る可能性が高くなっていくのです。

受験業界では、合格の可能性が30%程度の学校を「チャレンジ校」、50%程度の学校を「実力適性校」、80%程度の学校を「安全校」などと呼ぶことがあります。
高い目標を目指している受験生であればあるほど、合格の可能性が70%も80%も出ることの方が稀だということをぜひ知っておいてください。

【最後に……】
tokyo_blog_september
先日、東京校からほど近い浅草橋の交差点で、人力車が走っているのを見かけました。
現代と歴史とが交差する、この地域ならではの光景という気がして、思わず写真を撮りました。

そして、こんな歴史ある街で、未来の日本を支えていくお子さん方の指導に携われていることに、何だかとても嬉しい気持ちになりました。

東京校からどんな人材が巣立っていくのか、毎日ワクワクしながら教えています。


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