日本の伝統芸能と生の迫力
皆さん、こんにちは。
東京校校長の澤田重治です。
帰国入試だけでなく、いよいよ本格的に中学入試がスタートしました。
東京校にも、続々と「合格」の知らせが届いております。
笑顔で合格を報告するお子さん方の誇らしげな様子に、心から拍手を送ります。
入試期間はまだまだ続きますので、最後の最後まで全力でサポートをしていきます。
さて、話は大きく変わりますが、昨年の過日、知り合いからチケットをいただいて、
人生二度目となる歌舞伎鑑賞をする機会がありました。
歌舞伎座は、平日の昼間だというのに、一階席・二階席ともほぼ満席です。
さすがに年齢層はやや高めでしたが、日本の伝統芸能である歌舞伎の人気がうかがえます。
そして、三階席には、某私立中学校の生徒が、学校の文化鑑賞会のようなもので来ていたようでした。
三階席でも、一人数千円――団体割引があったとしても、かなりの金額でしょう。
中学2年生くらいだと思いますが、どうやらその価値はちゃんと理解できているようで、
変な騒ぎ方をするような生徒は一人もいませんでした。
それにしても……
学校に呼んで体育館などで演じてもらうのではなく、きちんとした設備のある歌舞伎座で、
生の歌舞伎を見せるなんて、「やはり私立中学校っていいな」と思いました。
先ほど、「人生二度目」と書きましたが、実は一度目も昨年中のことで、
私はつい最近まで、生で歌舞伎を見たことがありませんでしたから。
さて、そんな歌舞伎初心者の私が語るのもおかしいですが、個人的に一番感動したのは、
演技の方ではなく「生演奏」でした。
自分が昔、吹奏楽をやっていたせいか、空気の振動まで感じるような、その圧倒的な
音の「圧」に打ちのめされた感覚です。
それでいて、ただ音の迫力があるだけではありません。
「遠くから祭囃子(まつりばやし)が聞こえてくる」という場面では、小さいながらも
はっきり聞こえてくるという音を完全に再現しているのです。
すぐ舞台の脇で演奏しているのに!
力強さと繊細さを併せ持つ和楽器の音色に、夢のような時間を過ごさせていただきました。
長い歴史の中で培われてきた「技」や「文化」は、やはり本物です。
高いチケット代金も、この感動を得るための対価なら仕方ないと素直に思えました。
そして、それはきっと、私たち塾講師の仕事も同じことなのでしょう。
私にとっては、生で伝えることのパワーを肌で感じる、とても良い経験となりました。
お子さんと向き合い、生で授業をするからこそ伝えられる「熱」は、
私たち塾講師にとって、大きな武器であり、価値でもあります。
教卓は、私たち個別指導塾講師の舞台。
お子さん方に、より大きな感動を届けられるように精進してまいります。
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