【重点校・2】豊島岡学園中学(2)
受験ドクター代々木校が注目する学校のひとつである女子の超難関校・豊島岡学園中学。今回は「国語」の入試問題に焦点をあてます。
この世に無数にある文章のなかから入試問題の出典として選択する。いうまでもなくそこには単なる教科的な出題意図のみならず「その学校の深い教育理念」あるいは「受験生へのメッセージ」などが込められているはずです。また、多くの学校では“それなりに”中学受験をする小学6年生に配慮した教養レベルのものを使うというのが通例であり、たとえば、政治批評・現代思想・文芸評論の類いは滅多に見られません。
しかし、そんななかで「どうだ、この文章むずかしいだろう!」と敢然と訴えかけてくるようなチョイスをしてくる学校もあるんですね。そんな学校の代表格が何を隠そう豊島岡なのであります。近年の出典から主なものを「著書名」で列挙してみましょう。
平成17年度②「哲学の謎」 平成18年度①「ジャンケン文明論」
平成19年度①「人間関係の心理学」 平成20年度②「権威と権力」
平成20年度①「日本人の品格」(武士道)」 平成21①「〈食〉の記号学」
平成22年度①「議論のルールブック」 平成25年度①「学問のすすめ(現代語訳)」
小学生が読むことを全く想定していないレベルです。
こういう「容赦ない難しさ」をアピールする入試問題というのは…いいですね。
なぜかというと…
とかく、国語の文章読解なるものは「読書」と合わせて語られがちです。
「目の前の文章をどれだけ理解できたか」が大事である、と。
でも、それは大きなマチガイなんですね。入試問題は「読書ではない」んです。
「分からない言葉がたくさんある」「何を云っているのかサッパリ分からない」……というなかで、「重要な部分をキャッチしながら読んでいく」、いわば「情報処理」の力が試される。それが「入試の読解」なのです。実際、そのような情報処理力で解けるように多くの問題は作られているのですから。
(ちなみに豊島岡の問題の多くは『選択肢』。ここには様々なワナが仕掛けられているのですが、それらを見破る力を養成する指導が期待できる場は……残念ながらほとんどありません。)
そんなことを思い切り突きつけてくれるという意味だけでも、豊島岡の国語は注目するに値すると言ってよいでしょう。受験生諸君、「難解な内容にも動じることなく冷静に文章を読み進めていく」姿勢を身につけましょう。受験ドクターは皆さんを応援します!
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