- 担当科目:
- 国語・社会
- 合格実績:
- 駒場東邦・早稲田・本郷・慶應中等部・立教池袋・学習院中等科・海城・芝・巣鴨・城北・暁星・成蹊・成城・順天・日大二・芝浦工大・女子学院・豊島岡女子・大妻・広尾・富士見・浦和明の星・立教新座・栄東東大・栄東・開智・西武文理・淑徳与野・春日部共栄・大宮開成・城北埼玉・獨協埼玉・埼玉栄・江戸川取手・渋谷幕張・東邦大東邦・市川・専大松戸・東海大浦安 など
国語
中学受験の国語の文章題は物語文と論説文の2 題構成が多くなっています。
それぞれどんな点に注意して学習を進めていけば点につながるのか述べていきます。
物語文
場面の展開(いつ、どこで、だれが、どうした)を把握した上で人物の言動、表情、態度、動作、また情景描写から心情を読解していくことが学習の中心になります。出題の形式としては選択肢と記述が重要なものとなります。
(1)選択肢は四択のものが多いのですが、たいていの場合、二つのうちどちらかで迷うように作られています。もっともらしい表現はしていてもおかしなところがありますのでそれに気づくかどうかがミスをしないポイントになります。
文章を読むことに抵抗感をもつお子さんの場合、本文と照らし合わせず選択肢だけを読んで正解を選んでしまおうとするところがありますが、そのような解き方には無理がありますので、面倒ではあっても文章を読み、選択肢と本文を照らし合わせ考えていく姿勢を身につけていくことが重要になります。
(2)記述は心情に関わるものが中心となりますが、各場面ごとに生じた出来事が人物の心情に影響を与えています。ですからどんな出来事がおこっているのか、どのような会話がなされているのかを読みとり、そのような出来事、会話に対して問題となっている人物がどんな反応を示しているのか、そこから心情を考えていくことが重要です。
できごと→人物の心情→人物の反応(表情、動作、態度、言動)は因果の鎖で結ばれていますので因果関係が成立するように心情を考えていきます。
最後は気持ちを表す言葉で結ぶところがポイントです。
出来事だけを長々とかいて気持ちを表す言葉をおとしてしまった場合、かなり減点されてしまいます。
物語文の読解は中学受験の国語において一番、難しい分野ですが、練習によって思考パターンを確立していけば正答率もだんだん高くなっていきます。
論説文
(1)大人向けに書かれたものから出題されるのが普通ですので内容自体は小学生には難しいものとなっています。
論説文に苦手意識をもつお子さんの多くは内容の難しさから「わからない」と思ってしまってそこで思考が停止してしまうことに原因の一つがあるような気がします。
ただ、問われているのはほとんどが細部の読解ですから傍線、空欄にいきあたったら、そこに関する設問を読み、傍線、空欄の前後近くから丁寧に熟読することで、たいていの場合は答えがわかってきます。
(2)設問にとりくみながら細部の読解をしていくことで文章全体の内容もおおよそわかってきます。
そうすると要旨=筆者の意見をたずねるような問題も比較的短い時間で答えることが可能になってきます。
いきなり文章全体についてわかろうとせずに設問ごとに細かく分けて読んでいくという手順を踏んでいくことが重要です。
(3)指示語の指している内容を理解することが重要です。指示語は同じ表現の繰り返しを避けるために使われるものですから、指している内容は指示語の前にあるのが普通です。
ただ、前のどの部分を指しているのかは指示語の後の部分も読んでいくとはっきりとわかってきます。
このあたりは意識して練習していかなければなりません。
指示語にからめた問題も多く出されますので、その場合、指している内容について理解していないと解答を正しく導けないということになりがちです。
漢字、語句について
(1)知識問題で一番重要であるのは漢字の書き取りになります。
重要だというのは知識問題の中で配点比率が一番、高いですよということです。
各塾の漢字のテキストに出ている分で十分ですので毎週、きちんと書けるようにして小テストに臨む必要があります。
それが早い段階からできていれば6年生の秋以降の過去問学習においても漢字の部分でぼろぼろ間違えるということはありません。
(2)次に重要になるのが四字熟語、慣用句、ことわざ、敬語、文法事項になります。
いずれも塾テキストに問題として出ているものをマスターすれば十分ですね。
四谷大塚の予習シリーズなどはかなり詳しく網羅されていますが、あそこに出ているものを全てマスターする必要などはなく、問題として出ているものだけで十分です。
漢字の書き取りに比べると重要度はかなり落ちますが、とりこぼしを少なくするという意味で塾テキストに出ているものについてはマスターしておく必要があります。
社会
(1)国語に比べると重要度は落ちますが、要求される知識量は小学生にとっては膨大なものになります。
また、ほとんどの塾で地理、歴史、公民の順で進んでいき、復習というのは夏期、冬期などの季節講習を利用してという形になりますので、いったん遅れをとるとなかなか挽回が難しくなるのが現実です。
得意科目とまではいかなくても少なくとも大きく足を引っ張ることのないようにはしなければいけません。
(2)地理は都道府県別の農林水産業、工業など主要都市を含めてマスターしておくことが重要です。
歴史は江戸時代以降の近現代が重要な部分となりますが全てを単なる暗記で済ませようとするとなかなかやっかいな話になりますので、趣旨を理解するような形で学習していくのがよいでしょう。
例えば、江戸時代には三大改革といわれるものとその間に田沼意次の改革があるわけですがそれぞれの目的、考え方の違いを理解して、具体的に何をしたかを結びつけていく学習の仕方をしていくと知識のマスターが容易になるでしょう。
(3)公民は日本国憲法と国際連合、国際関係が重要な部分となります。
憲法の中には人権だけではなくて、国会、内閣、裁判所、地方自治の統治の部分も含まれます。
これも機械的な暗記ではなくて趣旨を理解することが使える知識を身につけていくために大切になります。
例えば、三権分立は何のために国家権力を三つに分けるのかを理解すれば、三権相互の抑制と均衡の関係も理解しやすくなります。
まとめ
国語にしても社会にしても早めに点に結びつく学習習慣を身につけておくと6年以降の学習も比較的、楽な展開にはなります。
そのためのお役に立てれば幸いです。