みなさん、こんにちは。受験ドクターの亀井章三です。
夏も終わり、一気に涼しくなりましたね。まさに「勉強の秋」にうってつけ!
とはいえ頑張りすぎはかえって良くありませんので、休憩や気分転換も
うまくはさみながら勉強を進めていきましょう。
前回、電気回路のイメージをつかむため、「すべり台」で考えてみましょう!
というお話しをさせていただきました。
基本回路のとらえ方と、豆電球や電池が直列つなぎの場合まで説明し
ました。
今回はその続き、豆電球や電池が「並列つなぎ」になる場合のイメージです。
さっそくいってみましょう!
(前回の復習)
こんなすべり台をイメージしてください。
ここでは、すべり台=豆電球、人=電気、というイメージです。
1つだけルールをつけます。それは「すべり台は1人ずつしか滑ること
ができない」です。
電流・電圧・電気抵抗、そして長持ち度(消耗度)を次のように決めます。
長さ1mのすべり台を、毎秒1mで滑ると、1秒に1人ずつ滑ります。
したがって、1分間では60人滑ったことになります。
この階段、上ることができる人数に限界がありますので、1分間に
たくさんの人が上れば早く壊れる=電池が切れる、というわけです。
この「長さ1mのすべり台を毎秒1mですべる」ことを基本回路とします。
基本回路はわかりましたか?では、並列つなぎを見てみましょう。
まずは豆電球並列です。
豆電球が2つ横に並んでいますので、「長さ1mのすべり台が2基」のイメージです。
電池は変わってませんので、毎秒1mで滑ります。
すべり台が2基になりましたが、1基あたり考えると1人が滑り終わるまで
1秒かかります。そのため、1分間では60人が滑りました。
明るさ=電流=1分間にすべった人数は変わらないので、豆電球を並列
つなぎにしても明るさは変わらないことになります。
逆に長持ち度=1分間に階段を上る人数は、60人から120人に増えたので、
壊れやすく=電池が早く切れるようになりました。
もし、すべり台の1つが故障したらどうなるでしょう?
階段を上った120人の人が1基のすべり台に押し寄せるでしょうか?
答えは「いいえ」です。
すべり台は1人ずつしかすべれない、というルールがありますので、その場合は
階段を上る人数も60人に戻ります。残ったすべり台の明るさは何も変わり
ません。
続いて、乾電池並列です。乾電池は「滑る速さ」を表していましたのが、
ここでは「すべり台にかかる階段」をパワーアップさせ、2個にしちゃいます。
すべる速度自体は変わっていませんので、1人がすべるのに1秒かかり、
1分間では60人がすべったことになります。したがって、豆電球の明るさは
変わりません。では、何が変わったのでしょうか?
それは、1分間に階段を上る人数です。すべり台をすべった60人は、2つの
階段に分かれて上りました。つまり、階段1つにつき1分間に30人が上った
ことになります。そのため、階段は壊れにくくなり、電池は長持ちします。
以上で、すべり台イメージの基本編「直列」「並列」は終了です。
これで回路の考え方もバッチリですね!
次回はいよいよ応用編!みんな苦手な「並列と直列の組み合わせ回路」
にチャレンジしていきたいと思います。それではまた次回お会いしましょう。