みなさん、こんにちは。受験ドクターの亀井章三です。
今日のテーマは、「理科の知識事項をおぼえるコツ」です。
昆虫の名前や植物の名前などは、具体的な姿・色などを思い浮かべる
ことができるので、暗記しやすい事柄と言えます。
一方、抽象的なエネルギー、化学反応などは、イメージがわきにくく、
文字による情報で無理やりおぼえることになるためおぼえにくくなります。
そこで「擬人化でイメージ暗記」です。
抽象的な理科の知識事項を、擬人化して説明する手法はよく使われています。
皆様もご存じのところでは、体内の細胞を擬人化した漫画がそうですよね。
今日は、私が授業で用いている「擬人化イメージ」をいくつかご紹介したいと
思います。
【1】熱の伝わり方
熱は温度が高いものから低いものへと伝わります。
その伝わり方は「伝導」「対流」「放射」の3つあります。
この違いを擬人化で説明します。
熱=学校の先生が持っているプリント です。
熱が伝わる=生徒にプリントが配られる ということです。
①伝導=物質内を熱が移動する現象
これは、先生が列の一番前の生徒にプリントの束を配り、受け取った生徒が
自分の分を取って残りを後ろの席の人に渡していく というイメージになります。
②対流=液体や気体が温度差によって移動・循環し熱が伝わる現象
これは、先生がプリントを持って教室中を歩き回り、生徒にプリントを配っていく
というイメージになります。
③放射=熱が電磁波となって照射され、直接物体に届く現象
これは、先生が教卓のところから動かないで、プリントを生徒に向かって
投げて渡す(紙飛行機にして?)イメージです。
【2】空気の湿度
ここでは空気くんというキャラクターを使います。
空気くんは水蒸気が大好き。お腹いっぱいを100%としたとき
どれくらいの水蒸気をお腹に入れたかを教えてくれます。それが湿度です。
空気くんは温度によって体の大きさが変わります。
温度が上がれば大きくなり、下がれば小さくなります。
それに合わせて限度量も変化します。
しかし、入っている水蒸気の量は変わらないので湿度は変化します。
空気くんはお腹がいっぱい=湿度100%になると、もうこれ以上水蒸気を
入れることができないので、頭のてっぺんから噴き出してしまいます。
出された水蒸気は冷えて細かい水の粒となり雲になります。
【3】塩酸に溶ける金属
お笑いコンビ塩化水素は、塩素くんと水素くんのコンビです。
あるとき、2人の前にアルミニウムくんが現れました。
塩素くん「あいつ面白そうやん!」
水素くん「えっ!?」
塩素くん「ほな、さいなら~」
こうして新コンビ塩化アルミニウムが誕生しました。
残された水素くんは、ピン芸人として水素になります。
いかがでしたか。【3】はちょっとふざけていますが、これは
アレンジが可能なんです。
「塩化水素」と「水酸化ナトリウム」が出くわしたら・・・
「塩化水素」と「銅」がでくわしたら・・・
どのように擬人化して説明すると面白いか、考えてみてはいかがでしょうか。
本日はこの辺で、また次回お会いしましょう。