皆さんこんにちは。
受験Dr.講師の勝山利信です。
「大枠をつかみ詳細を詰める」という流れで知識を押さえるシリーズ第三弾!
今回は消化と吸収について、知識の整理をして判断力の向上を図りましょう。
消化と吸収についての学習をしていると、「覚える要素として新しい名称が沢山出てくるので、頭に入りきらない。頭に入りきらない量を覚えようとするのでそもそもくり返して確認する気にならないので、ますます覚えられない。」という、悪循環に入ってしまうことがあります。
テキストを読んだり、それに伴ってノートまとめをしていたりすると、順にその物事の詳細まで確認してから次に進むので、単元の前半で息切れしてしまうこともあります。
この単元の学習をする際にも、「大枠をつかみ詳細を詰める」という流れで学習することが適しており、さらに「詳細の肉付けは小分けにする」とより効果的です。肉付けを小分けにすることで、テストでも正しく解答できる問題が0か100かというような極端な状況ではなく、知識を追加するほどに解答できる問題の範囲が少しずつ増え60、70、80、・・・と徐々に得点もアップしていくイメージです。
最初に押されるべき項目
こちらの単元を学習する際に、最初に押さえるべき項目は、消化・吸収される物です。
人体に関する単元なので、消化器官や消化酵素の名称やはたらきについて最終的に覚える必要がありますが、そこはゴールです。消化についての知識を覚えることが苦手なお子さんの多くは、そもそも何について学習しているのかあいまいな状態で、「テストに出やすい部分をとにかく覚えなければなぁ」といった状況であることが多いようです。
ヒトのからだに必要な栄養素と消化され何という物質に変化して吸収されるのかまずは覚えましょう。
このことについて、一問一答形式で正しく答えられるようになってから、次のステップに進みます。
物理的な動き→化学的な変化の2ステップ
先ほど覚えた栄養素と吸収されるときの物質を柱にして、肉付けするように知識を増やしていきます!
食べた物はからだの中を通り、吸収されやすいように少しずつ小さな粒になっていきます。
そのことを理解するために、『ステップ1:物理的な動き』と『ステップ2:化学的な変化』に分けて段階的に覚えるとスムーズです。
食べた物が実際に通る道(管)、それらをまとめて消化管といいます。
口の中では消化の第一歩として咀嚼(そしゃく)をします。よく噛んで食べましょう!と言われますね。
物をよく噛んで食べると、このあと消化液が化学的な変化を起こすときに食べた物の表面積が大きくなっているので効率よくはたらくことができます!食べ物をよく噛むことは意外と重要なことなのですね。
食べた物の通り道が確認できたら、どこで何の栄養素が主に消化されているのか押さえましょう!
ここで「専門家+まとめ役」と整理すると、記憶に定着しやすく思い出しやすくなります。
三大栄養素のでんぷん、タンパク質、脂肪を消化する消化液には、専門家であるだ液、胃液、胆液がそれぞれあり、ある程度消化が進んだ後にまとめ役としてすい液と腸液がはたらきます。すい液で消化の大部分は済んでいますが、吸収の直前に腸液で取りこぼしを防ぐ、といったイメージを持ちましょう。
消化液には消化酵素というものがそれぞれ含まれており、化学的な反応によって栄養素をからだが吸収しやすい物質に変化させます。例外として、胆液は消化酵素を持たずに脂肪の塊を小分けにするはたらきをもった消化液です。胆液は肝臓でつくられ、胆のうに蓄えられて十二指腸に分泌されるため、肝臓や胆のうも消化に関連する器官として消化器官の仲間に入ります。
知識の骨格ができた状態でさらに詳細をつめる
ここまでのお話でも中々の知識量でしたが、消化と吸収に関してはまだまだ覚えるべき知識があります。
しかし、今回記載されている内容を大枠から詳細へ正しい手順で覚えることで、知識の骨格ができ上がっている状態になります!
具体的な消化酵素の名前やはたらくための条件、吸収後の栄養素はどこに進むのかなどなど…。この骨格に細かい知識をさらに追加していくことで、得点化できる問題の幅を広げていきましょう。
他分野の学習においても、覚えるべき知識をテキストに掲載されている順にただただ前から覚えるのではなく、また出題頻度が高いからそこだけ覚えるのではなく、知識の骨格を作ってそこに知識を追加していくようにしましょう!
目指せ判断力UP!
それでは、またお会いしましょう!