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投稿日:2024年10月28日

テーマ: 理科

中学受験:知識定着力up!~あなどれない単位換算①~

皆さんこんにちは。
受験Dr.講師の勝山利信です。

今回のテーマは「単位」についてです。
生活の中でも様々な単位を使っており、本質的には使いながら仕組みを理解していくものです。
しかし、中学受験に向けての学習においては、正しく扱えるかどうかを問われることになるので、得点化をはかるために身につけなければならない技能ということになります。

単位を扱ううえでつまずきが見られやすいのが『面積』に関するもので、テストでもシンプルに計算問題として出題されたときに他の計算問題に比べて正答率が低くなりやすい問題です。

 

なぜ面積の単位が定着しにくいのか?

第一に量に実感が持てないという原因が考えられます。
例えば長さや重さは自分の身長や体重を測る機会があり、生活の中でも影響を受けやすい事柄なので感覚と実際の数値が自然と結びつきやすい単位と言えます。
それに対して、面積については技能を持っているかどうかを問われるという状況なので実感を持つ機会が中々ありません。普段、何気なく使っている場所の広さを数値で言われてもピンとくることは少なく、感覚的に「広い」「せまい」をとらえている人がほとんどだと思います。

次に丸暗記をしてしまいがちなことです。
まちがえること無く正確に覚えて使えるのであれば良いのですが、単位を換算するときに10倍、100倍、1000倍…と何倍するのか、さらには割ってもとに戻す方向の話なのか混乱してしまうことも多く、たまたま当たる時もあればはずれる時もあるという状況に陥ることがしばしばあります。

 

定着の2つのコツ

それでは定着しづらい原因をおさえたところで、定着させるための2つのコツをお伝えします。

・そもそも、なぜ単位が必要なのか考える
・どのくらいの広さなのか具体的な例を知り感覚をつかむ

さて、そもそもなぜ面積の単位は沢山必要なのでしょうか?
面積の単位を学習するためのテキストには次のような図が書いてあり、私も授業内で説明が必要なときはノートに書いて説明します。

面積の単位の図

この仕組みを理解した状態でトレーニングを行い定着させたい技能なのですが、この倍率があやふやなまま練習するので正しく身につかないことが多いようです。

ここでなぜa(アール)やha(ヘクタール)が必要なのか考えてみましょう。
逆にこの単位が無いとどうなってしまうか考えてみてください。
長さの単位としては1km=1000mというルールで問題なく使用できています。
しかし、そのまま面積を計算すると、1k㎡は1000m×1000m=1000000㎡となります。
恐らく1000000はしっかり数えないと百万であると分からないと思います。
10や100はすぐに見分けがつきますが、1000000や10000000は難しいですね。

これでは、このまま面積を表すととらえ間違いが起こりやすくなってしまいます。

そこで生まれたのがaという単位です。
1km=1000mというルールで長さが急に1000倍になると面積は1000000倍になってしまうので、長さを段階的に10倍ずつ長くし1㎡と1k㎡の間に単位を設けたわけです!
よって、仕組みを理解したうえで覚えることは、「長さを10倍にすると面積は10倍×10倍=100倍になる」ことです。

それでは、さらに定着をよくするために具体的な広さ感覚を持っていきましょう!
1m×1m=1㎡は目の前でイメージできるので問題ありません。
一般的に一辺50cm前後のフロアマットやタイルが使用されることが多いので、参考にしてください。

10m×10m=100㎡ → 1a は一般的なサイズの一戸建ての家が入るくらいの広さです。
100m×100m=10000㎡ → 1ha はサッカーコートが1枚入るくらいの広さです。

広さのイメージ図

1000m×1000m=1000000㎡ → 1k㎡ ここまで広くなると一つの建造物ではなく、市町村や都道府県、国の広さを表すことに使用します。

 

コツをつかんでトレーニング

テキストに載っていることを丸暗記するのではなく、理解を深め実感を持つことが重要ですが、さらに重要なことは、そのうえでしっかりとトレーニングをすることです。一気に大量の問題を解くよりも、少量をコツコツと毎日積み重ねることで、よりよく定着できるようになるので、是非参考にしてください。

目指せ知識定着力UP!
それでは、またお会いしましょう!

理科ドクター