皆さんこんにちは。
受験Dr.講師の勝山利信です。
前回は火山岩と深成岩のつくりと名称について、知識を丸暗記せずに、なぜそのようになるのか理解することと合わせて覚えることで、記憶の定着も良くなり、問題を解く際の知識の取り違えも防ぐこともできるというお話ししました。
今回も引き続き岩石についてお話しします。
知識として身につけておきたい主な岩石の名称として以下が挙げられます。
アンザン岩、カコウ岩、ギョウカイ岩、ゲンブ岩、サ岩、セッカイ岩、センリョク岩、デイ岩、ハンレイ岩、レキ岩、リュウモン岩
五十音順に挙げてみましたが、思いのほか種類が豊富ですね!
さてこれらの岩石一つ一つがどのような特徴を持ち、問題として問われたときに正しくアウトプットできるように知識の整頓はできていますか?
【もともとは漢字で表された言葉】
名称を並べてみると分かりますがカタカナでの表記になっています。もともとこれらの岩石の名称は漢字で表されていましたが、生物や地学で学習するものの名称は読みを残してカタカナで表記することが一般的になっています。生物でも人や犬、牛をヒトやイヌ、ウシと表記しますね。そのため、漢字が持っている意味を読み取ることができなくなってしまい、音を覚えるしかなくなってしまっています。
では、いくつかの岩石名を漢字に戻してみましょう!
デイ岩 → 泥岩 サ岩 → 砂岩 レキ岩 → 礫岩
セッカイ岩→石灰岩 ギョウカイ岩 → 凝灰岩
これらの岩石は粒が堆積して押し固められることで生まれる堆積岩です。
泥は粉状になるほど粒が小さく、礫は小石という意味を持つので割と大きな粒です。砂はその中間の大きさです。このように、泥岩・砂岩・礫岩は堆積した粒の大きさの違いよって分けられます。泥岩は非常に粒が細かいため水を通しづらく、泥岩層の上から湧き水が流れ出るという特徴があり問題でも良く問われます。理由とともに押さえておきましょう!
石灰はカルシウムを指す言葉です。石灰岩は動物の遺骸としてカルシウム成分が集まり固まってできた岩石です。石灰石の主成分が炭酸カルシムであることや、消石灰が水酸化カルシウムであることなどと結びつけて覚えましょう。
それに対して凝灰岩の「灰」は火山灰のことを指しています。凝は凝る(こる)と読み、凝縮などの用語でも使われるようにかたまるという意味を持っています。火山灰が凝り固まってできた岩石ということで名づけられたのでしょう。
このように、漢字が持っている意味をしっかりと考えることで、その岩石の性質も含めて記憶の定着が良くなります!
【語呂合わせも活用しよう!】
残りの6つの岩石は火成岩の名称です。整理すると次の表のようになります。
これらの岩石は漢字の意味から特徴を結びつけることが難しいと言えます。
そのようなときに効果を発揮するのが語呂合わせです!
有名な語呂合わせですが、「シンカンセンハ、カリアゲ!」と覚えましょう。
語呂合わせなので、文の内容に意味はありません。
名称自体は覚える必要がありますが、火山岩と深成岩のどちらに分類されるかがきれいに整理されます。また、岩石の色の傾向の順に並んでいるので、噴火の様子や火山の形などと結びつけて覚えるとより効果的です。
このように、知識を覚える際にはイメージを強く残すための様々な工夫をすると、記憶の定着を良くすることができます。定期的な確認は必要ですが、忘れても思い出しやすくなるスイッチにもなるので是非参考にしてください!
目指せ知識定着力UP!
それでは、またお会いしましょう!