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投稿日:2023年01月10日

テーマ: 理科

理解力up!~合わせ鏡~

皆さんこんにちは。
受験Dr.講師の勝山利信です。

今回は光の進み方の中でも「合わせ鏡」についてお話しします。
是非、光の反射についての理解を深めるきっかけにしてください。

テキストや参考書には合わせ鏡について説明する際に、次のような図が載っています。

 

image2 (1)

どのように見えるのか結果は分かりますが、なぜこのように見えるのか詳しい説明がなく、与えられた角度を機械的に使って像がいくつ見えるか計算結果を出せるだけという状態で理解が止まってしまっている人も多いでしょう。そのように理解が止まってしまっている場合は、光の反射に関する他の問題についても、しっかりとは理解していない状態で解いている恐れがあります。

それでは、なぜこのように見えるのか確認してみましょう!

 

【光の反射の根本原理】

はじめに光の反射について考える際の根本原理を確認しておきましょう。
光が反射するときは入射角と反射角が等しくなるという特徴が挙げられます。
このことについて正確に理解しているでしょうか?

次の図における入射角と反射角はそれぞれ㋐~㋓のうちどこの角だと思いますか?

 

image1 (1)

・・・正解は入射角が㋑、反射角が㋒です!
鏡の面と光が作る角の方を選んでしまった人もいるのではないでしょうか。
入射角や反射角は、光が反射する位置に鏡と垂直に引いた「法線」と光が作る角を指します。
法線を通って鏡に当たった光は、反射して法線の上を通りますので、この線が入射角と反射角が0度の状態ととらえるのですね。自分の顔を見るときは鏡の正面に立ち、そこからずれると他のものが鏡に反射して見えますね!
㋐と㋓の角度も結果的には等しくなりますが、正確に知識を押さえましょう。

 

【入射角と反射角を等しくするためには?】

今回のポイントは光が反射する際に入射角と反射角が等しくなるという性質が図のどこに現れているかを正しく理解することです。光の速さはとても速いので次に説明することが一瞬で起こりますが、順を追って考えられるようにしていきましょう。

まずは、右側の鏡Aにすぐに映っている像ですが、こちらは次のようにシンプルに反射して見えます。

 

image3 (1)

鏡の中に映る像に向けて見る位置から直線を引くと反射する場所が分かります!
算数で学習する線対称と対頂角の考え方を用いると、その場所で光を反射させれば、自然と入射角と反射角が等しくなることが分かります。

さらに奥の方に見えている像はどのように反射して見えているのでしょうか?
この像は「鏡Aに映った鏡B」で光が反射して目に見えています。
言葉だけではわかりづらいので、そのことを図と照らし合わせて考えてみましょう!

 

image4 (1)

このように、光の反射によって見える像は入射角と反射角が等しくなるという根本原理に従って見えることが分かります。他の分野においても、最終的な結果が記載されている図について、原理や法則に基づいてなぜそのような図ができ上がるのか考えてみると理解力を鍛えることができます。

目指せ理解力UP!
それでは、またお会いしましょう!

 

理科ドクター