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投稿日:2023年03月13日

テーマ: 理科

知識定着力up!~物質のつくりと名前~

皆さんこんにちは。
受験Dr.講師の勝山利信です。

今回のテーマは「物質のつくりと名前」です!
化学分野の物質の性質や反応について学習している小学5年生から6年生に向けた内容ですが、小学4年生以下のお子様も学習が始まる前に知っておくと飲み込みが良くなる内容でお話します。

さて、身の回りには様々な物があり、それらがどのような性質を持つ物質で作られているのか考えることで人間社会は発展してきました。
例えばスマートフォン。身近なものになっているので今の小学生には当たり前かもしれませんが、手のひらサイズの画面で動画が見られるなんて、数十年前の人から見れば魔法のようなものです。
意外かもしれませんが、スマートフォンの画面を作るのに使われる材料は砂の仲間です。物質について理解を深めるとこんなこともできるようになるのですね!

 

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物質の元となるのは?

それでは物質のつくりを理解するための準備をしましょう。
まずは、つくりについてイメージを持つことが大切です。

現代科学では物質を「小さな粒の集まり」ととらえ理解を深めています。耳にしたことがある人もいると思いますが、その小さな粒を原子と言います。
身近な物におきかえると、おもちゃのブロックをイメージすると分かりやすくなります。
おもちゃのブロックには様々な色や形、大きさがあり、それらを組み合わせることでいろいろな形のものを作って遊ぶことができますね!
それと同じように、原子にも様々な種類があり、それがいろいろなパターンで組み合わされて物質がつくられています。
本格的には中学校で学習しますが、ベースになるイメージとしてはブロックと同じだととらえられていれば十分です。

 

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物質の学習をするときに重要なのが、その物質は1種類の原子からつくられているか、複数種類の原子の組み合わせでつくられているか意識することです。
例えば、酸素や水素、炭素は1種類の原子からつくられていますが、水や二酸化炭素は複数の種類の原子からつくられています。
粒が小さすぎるため一粒一粒は見えませんが、次の図のようなイメージを持ちましょう。

 

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名前がつくりを表す

ここで二酸化炭素のつくりと名前に注目してみましょう!
つくりがそのまま名前になっていることがわかりますか!?

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食塩のように日常で使うものには、つくりから付けられる名前とは別の名前が使われている場合もあります。
食塩はつくりから名前を付けると塩化ナトリウムという名前になります。
食品の成分表示を見てみると、「塩化Na」とよく書いてありますが、何か特殊な薬品が入っているわけではなく食塩が入っているということです。
名前からつくりを考えてみると次のようになります。

 

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図に表すとこのようなイメージです。

 

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それでは、重曹はどうでしょうか?
料理や掃除に使えるので身近にある物質の1つですが、つくりから名前をつけると「炭酸水素ナトリウム」という名前になります。
長いですね・・・。
それだけ複雑なつくりをしているということです。
こちらも名前からつくりとそのイメージを表すと次のようになります。

 

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つくりと名前の結びつきが理解できるようになると、次のような発想もできるようになります。
(炭酸の部分が二酸化炭素の材料になりそうだなぁ・・・。)
実は、化学的な変化(化学反応)とは、原子の組み合わせが変わり別の物質が生まれることを指すのです。
次回は、今回の内容をふまえて加熱分解や中和などの化学反応の理解を深めるためのお話をします。

物の名前をただ丸暗記しようとしてしまうと記憶に残りづらいのですが、今回見てきたようになぜそのような名前なのか理解したうえで覚えると記憶の定着も良くなります!
また、次回お話する予定ですが、理解して名前を憶えていればそれが化学変化について理解を深めることに直接つながります!
是非、名前を覚えるときにつくりを意識してみてください。

目指せ知識定着力UP!
それでは、またお会いしましょう!

 

理科ドクター