みなさんこんにちは。受験ドクターの久米です。
今回は、こん虫の冬越しについてお話しいたします。
どのこん虫がどの姿で冬越しするのか、
中学入試では良く出題されるテーマですが、覚えるのはなかなか大変です。
こん虫の種類ごとの共通項がなかなか見つからず、
単純な丸暗記をしてすぐ忘れる方も多いと思います。
こん虫の冬越しの覚え方
まずは広く知られている語呂合わせから行きましょう。
五七五調で読んでください。
「バカたまご トカセ幼虫 チョウさなぎ ハチアリテントウ 親で冬越し」
バッタ・カマキリは卵で冬越し。
トンボ・カブトムシ・セミは幼虫で冬越し。
チョウはさなぎで冬越し。
ハチ・アリ・テントウムシは成虫で冬越し。
インパクトは抜群にありますよね。
4年生・5年生のお子さんや、こん虫はどうも苦手だというお子さんについては、
まずはこの歌に出てくるこん虫を覚えるだけで大丈夫です。
この後は、受験学年である6年生向けに、
冬越しの仕組みについて、もう少し詳しく見ていきます。
冬越しの仕組み
そもそも、こん虫は変温動物ですから、
私たち人間のような恒温動物と異なり、
体温を維持することができません。
したがって、外気温が下がる冬は活動できません。
その活動できない冬をどうやってしのぐかが冬越しです。
お子さんには、以下のような例え話で教えています。
①重ね着する
②あたたかい場所に移動する
③おしくらまんじゅうをする
①を選んだ人、あなたは卵かさなぎで冬越しをしています。
冬は寒いので、幼虫や成虫だと、そのままで冬越しはできません。
だから、卵やさなぎで体をおおい、厚着をして、冬を乗り切っているのです。
バッタの仲間は地中に卵を産んで冬越しします。
カマキリは泡のような形をした卵を、オビカレハは帯のような卵を木の枝に生んで
冬を越しています。
アゲハやモンシロチョウは、さなぎの姿で冬を越しています。
ミノガ(ミノムシ)は例外です。
枯れ枝で作った蓑で厚着をしているので、
幼虫のまま冬を越せます。
②を選んだ人、あなたは地中か木の葉の下、
または水中に移動して冬越しをしています。
土の中や水の中は外よりも暖かいのです。
カブトムシやクワガタは幼虫の姿で冬越ししています。
アリは地中にある巣にこもって成虫の姿で冬越しします。
それができるのはあたたかい土の中にいるからです。
トンボの幼虫(ヤゴ)やホタルの幼虫は、
外に比べてあたたかい水中で冬越ししています。
ゲンゴロウやタガメは水中で、成虫のまま冬越しします。
アキアカネはトンボの仲間ですが、水中で卵のまま冬越しする例外です。。
③を選んださみしがり屋のあなた。
あなたと同類なのは、ミツバチやテントウムシです。
ミツバチは巣で身を寄せ合って過ごしています。
冬、石の裏などにびっしりと張り付いたテントウムシの群れ、
見たことある人もいるでしょう。
以上をまとめた表が、下記になります。
どういう形で冬を越すか。
それぞれのこん虫の知恵が見えてくるような気がしますね。
それではまた。受験ドクター、久米でした。