こんにちは。実験大好き講師の永田です。
まずは前回のやり残しから。
トマトジュースをコーヒーフィルターでろ過してみましたが、透明な水溶液にはできずじまいでした。そこで今回は、実験用のろ紙を購入して試してみました。
・・・が、ろ紙をもってしてもトマトジュースを透明にすることはできず、濁った液体が残る結果となりました。これ以上踏み込もうとすると、「限外ろ過」という家庭でできる範囲を超えたことに手を出してしまうので、この件はここまでで終了とします。
ここからが本題。アルコールを使って色素を取り出してみます。光合成の実験で葉をアルコールに入れて加熱するのと同じ手順ですね。手軽にできるように、熱湯をかけたものとかけていないものをそれぞれ密閉できる袋に入れ、アルコールを入れて密閉して50℃のお湯に沈めておくことにしました。下の写真の左が熱湯をかけたもの、右がかけていないものです。
しばらく加熱しておいたところ、両方とも皮の色がうすくなり、アルコールに色がしっかり移ってくれました。両方とも、皮の見た目は同じようなものでした。
熱湯をかけたものからは明るい緑色の液体(左)ができましたが、かけていないものからは褐色の液体(中)になりました。さらに、青かった熱湯は、置いておくと橙色(右)に変わりました。
色が変わったというのは、野菜を切って置いておくと変色するのと関係しそうです。おそらく酸素が影響していそうですが、そこまで確かめるには時間と設備が足りず。
また、計画ではろ紙を使って色素の混ざり方を調べようと考えていたのですが、色がうすすぎたために上手くできませんでした。「ペーパークロマトグラフィー」という手法で、最近中学入試で見るようになってきたので紹介したかったのですが・・・いずれ他の機会でということで。
ということで今回は、アルコールを使って色素を抽出する方法を試しました。思い通りにいかないこともありましたがそれもまた実験というもの(強がり)。
次回は食物から離れ、植物を使った実験をしていこうと思います。
それでは皆様、Have a good science.