11月8日 皆既月食が起こります。その年に話題になる天体ショーは、格好の出題ネタとなります。
皆既月食は、だれの目にも明らかにそれとわかる現象なので、空を見れば必ずわかります。今回は小学生が観測するのに絶好の時間帯でもあります。
11月8日
部分食の始まり 18:09
皆既月食 19:16~20:42
部分食の終わり 21:49
※皆既月食の前後の時間は部分食となります。
観察前に、基本知識をクイズ形式で確認しておきましょう。
観察する時の理解がより深まりますよ。
①月食は( 満月 新月 )のときに観測される。
答え:満月
月食は、地球の影の中に月が入ってくることによっておこります。
日食は、太陽の前を月が横切ることで、太陽の一部または全部が隠れる現象です。日食が観測できるのは、必ず新月の日です。
いずれも3つの天体が一直線上に並びますが、並ぶ順序が違うんですね。
②日本で観測する場合、月は、地球の影に対して月は
( 右側から 左側から )進入する。
答え:右側から
月の公転によって、北半球で観察すると、右から左に向かって月が動いていきます。
違う言い方をすると、月が左側からかけていくということになります。
どちらのいい方にも対応できると安全です。
③皆既中の月は、( 見えない 赤銅色に見える )。
答え:赤銅色に見える
地球に大気の層があり、太陽光線のうち、赤い光はこの大気を通り抜けることができます。さらに、真空から大気に入る時と、大気から真空に抜けるときの2回「屈折」します。
このため地球の本影にもこの光が届き、不気味な赤銅色になります。
光の量が少ないためかなり暗くなる可能性があります。明るさによっては観察中に見失い、よく探すと見つかったなどということがしばしばあります。どのくらいの明るさになるかも注目したいところです。
④月食は、月の出ている時間帯に、( 地球上のどの地点からも観測できる 限られた場所のみで観測できる )。
答え:地球上のどの地点からも観測できる
地球上の夜を迎えている地点であれば、場所が違っていても、ほぼ同じ景色を見ていることになります。
これに対して日食は、地球上で月の本影または半影に入っているわずかなゾーンでのみで観測できるので、観測のチャンスは少なくなります。
最後におまけ問題です。
⑤現象としての起こる回数は
( 日食 月食 )の方が多い。
答え:日食
日食も月食も、毎月は起こりません。月の公転面と地球の公転面が一致していないからです。
下の図を見てください。図は天体の大きさを強調したものです。
日食は月がアのゾーンに来た時に、月食はイのゾーンに来た時に起こります。
距離こそ離れていますが、地球は太陽より小さいので、青色の線で挟まれた部分は「円すい型」のゾーンということがわかるでしょう。
この図から、広い方の日食が高頻度で起こることが、わかると思います。
日食の方が多くあるというのは、意外な結果だったかもしれません。
問題④にあるように、日食は現象としては頻度が高くても観測のチャンスが極めて小さいので、日食の方がレアな感じがします。
今回は皆既の時間が長く、その間は変化がないので途中で退屈することになると思います。すべての時間観察する必要はありません。
煌々と明るい満月がだんだん欠けて皆既になるところは、印象に残りやすいので、ぜひ見ておきたいですね。
あとは良い天気になることを祈っています。
11月8日夕刻、みんなで空に注目しましょう!