こんにちは、大木快です。
理科が苦手という声、よく聞きます。
嫌いな分野としては、力、電流、溶けている物質の重さなど、計算分野を苦手にされているお子さんたち、多いですね。
「社会は覚えるだけなんだけど…」
そうですよね。
反対に、理科が得意、あるいは理科が好き、というお子さんたちは
「テストでしっかり計算すればいいので、あんまり覚えることがない」などと
言います。
そりゃそうだ。
理科嫌いなお子さんでも、どうにか興味を持ってもらえる分野はないでしょうか。
ひょっとしたら興味を持ってもらえるかな、と思うのが…
水溶液の性質。
植物や動物や星や岩石は、どれも目に見える「実物」が存在します。ところが、力や電流は目に見えません。ばねの伸び縮みや、豆電球の明るさから、そこで起こっている現象が初めて見えくるのです。
では、水溶液はどうでしょうか?
分子、原子レベルでどうなっているか、あるいはどんなことが起こっているのか…目には見えませんね。
では、私たちが物質(水溶液)を判定していく手段は何でしょうか。
まず五感のうち、
1.色…無色のものがほとんどですね。
2.におい…アンモニア水や塩酸など、においの強いものがありますね。匂いがするということは、水溶液からにおいの元が飛んできているということなので、固体の水溶液ではないことがわかります。
3.味…人間の味覚はかなり高度な判断ができるでしょう。ただし、入試問題では、「なめる」以外の方法で、と但し書きがついたりします。有害物質の可能性がありますからね。
なめてはいけません。
4.感触…これも安全ならば、という前提ですが、たとえば石けん水だと、ヌルヌルします。
5.音…五感のうち聴覚はさすがに外しても良いでしょうか?炭酸水がある?ああ、確かに耳を澄ませばパチパチ音が聞こえますね。
人間の五感以外にも、物質を判定する方法があります。
6.他の物質を入れたときの反応…他の物質を入れて特有の反応を見るのも有効です。白く濁るとか、溶けて泡が出るとか…
ところで、水溶液の酸性、中性、アルカリ性については、様々な指示薬を用いて判定します。
これは、上にあげたうち、色の変化で判定するということですね。
分子レベルのことは分からなくても、いろんな色が出てきますから、見た目がカラフルで、お子さんたちがとっつきやすい!!
上手く誘導すれば、嫌いなお子さんでも興味を持ってくれる可能性が高いですよ。
さて、中学入試に出てくる指示薬のうち、酸性・中性・アルカリ性を判定するものとしては、以下のものがあります。
①リトマス紙
酸性→赤、アルカリ性→青、中性→変化なしと単純に覚えてしまってよいでしょう。色はパステルカラーで、かわいらしい感じの色調です。
②BTB液
酸性→黄、中性→緑、アルカリ性→青。絵の具の黄色と青を混ぜれば緑なので、覚えやすい色ではあります。色調は原色系で、鮮やかです。
③フェノールフタレイン液
アルカリ性のみ赤ということで、地味に感じるかもしれませんが、アルカリ性になった時に、無色から鮮やかな赤(ピンクっぽいです)に一瞬で変わるので、インパクトは大。アンモニアの噴水実験でもおなじみです。
カラフルなものに対しては、お子さんたちの視覚の特性上、興味が湧きやすいのではないかと思います(わたくしの推測ですが)。
これほどカラフルな分野は他にないかもしれません。
見て楽しい!
ところがです。中学入試では、もっとカラフルなやつが…
あるんです。それが、
④ムラサキキャベツ。
強酸性→赤、酸性→ピンク、中性→ムラサキ、アルカリ性→緑、強アルカリ性→黄色
こちらも原色系!どんだけカラフルなんでしょうか。しかも、
材料はスーパーに売っている!
というわけで、さっそくスーパーでムラサキキャベツを求め、実験を試みました。内容は続編でお伝えします。
乞うご期待!