算数・理科担当の大木快です。
寒い日が続きますね。
冬至を過ぎました。ここから先は日がだんだん長くなり、少しずつですが春へと近づいていきます。
ただ、寒さの方はこれからが本番と言えそうです。
冬の気温について、次の２つは、頭に入れておきたい知識です。

さて、クイズです。

正解は…

２．の　－41.0℃　でした。

まずは、日本で観測された「最低気温」の上位（下位？？）ベスト１０をご覧ください。

－40℃がどんな寒さなのか、経験したことが無いので想像ができません。寒いのは苦手（！）なのですが、一瞬だけなら経験してみたいような気も…。
記録された年を見てみましょう。1902年は今から100年以上も前の話ですね。データが蓄積されているのに、比較的新しいところでも1980年ごろ、原宿で若者が踊っていたころ、といえばわかりやすいでしょうか（？）

それ以降の記録はランクインしていません。長期的な温暖化の影響が十分考えられます。

次に、記録された日付を見ると、すべて1月20以降に観測されています。二十四節気のひとつに「大寒」がありますが、2018年の大寒は1月20日です。この時期に、冷え切った北の寒気がまとまって流れ込むことによって記録的な低温がもたらされるのでしょうね。最高の寒さを「体感」する時期と言えるでしょう。

それから北海道以外のランクインが１か所あります…富士山頂です。

標高3776ｍの山頂は、平地と20℃以上の気温差があるそうです。これも納得できます。

ところで、１．の－32.0℃は、あるカテゴリーにおける日本の最低記録なんです。
一体何だと思いますか？

それは…
最高気温の最低記録
です。意味不明ですって？！

これは、「1日の最高気温がここまでしか上がらなかった」ということを示す記録になります。
先ほどの「最低気温」を記録した旭川も、最高気温はこれらの数値を上回っていた、つまりかなり上昇したんだ、ということもわかります。
（それでも十分寒い！！）

最後に、３．―71.2℃　と４．－89.2℃
は何の記録でしょう。

３．―71.2℃…北半球の最低気温記録（ロシア、オイミャコン）
４．－89.2℃…南半球の最低気温記録（南極　ボストーク基地）

でした。共通しているのは、

①内陸にあること

②ロシアに関係している（ボストーク基地はロシアの南極基地）

ですが、やはり海の近くでは極端な低温にはなりにくいことも分かりますね。

このように、表形式にまとまっているデータは、意外といろんなことが印象に残る気がします。理科や社会の資料には、結構豊富なデータがありますので、見るだけで興味を引くこともあり得ます。（そうでないこともあり得ますので、押し付けることはおやめください）

もし興味が湧けば、いろんな疑問や仮説が出てくるものです。そうすると、その先の事に興味が湧いて調べたくなるかもしれません。

ウルトラマンや仮面ライダーに興味を持ったお子さんは、結構細かなところまでデータを覚えたりしますね。なぜ勝手に覚えられるかと言うと、

興味を持って、何度も読んでいるから

です。ある意味、理想的な勉強法だと思いませんか？

勉強になると威力を発揮できない（？）という声も聞こえてきそうですが（笑）、たぶん紙一重の違いだと思います。

テスト問題に出されるとなかなかじっくり考えることは難しいですが、こうしたデータを活用して、興味が湧くきっかけになるといいですね。

ちなみに、2018年の1月20日は、千葉県私立中入試のスタート日でもあります。
受験生の皆さんが、良いコンディションで迎えられることを願っています。