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投稿日:2021年08月02日

テーマ: 理科

天体の基本知識

夏の夜空に流れる流れ星。8月はペルセウス座流星群が観察できます。
今回は夜空に見られる主なものを取り上げて整理していきたいと思います。クイズ形式で楽しくお勉強しましょう。
①恒星
自ら光を出します。

問題1 (  )内から適当なものを選びなさい。
恒星は(1.核分裂 2.核融合 3.核拡散)によって、光り輝いている。

②惑星
惑星が明るく輝いて見えるのは太陽の光を反射しているためです。(1)反射率は、水星は低く金星や木星が高くなっています。

問題2 傍線部(1)の理由を答えなさい。

③彗星(すいせい)
太陽の周りを回る小さな天体です。太陽の周りを、だ円軌道をえがいて動きます。太陽に近づくと、明るく尾を引きます。

問題3 選択肢から適当なものを選びなさい。
2013に太陽に近づいたアイソン彗星は、
1.大爆発を起こし、地球の通信機器に大きな影響を与えた
2.アフリカ南部に落下し、巨大なクレーターができた
3.消滅した

彗星の尾は、太陽風という太陽からの粒子の影響で、彗星の本体から噴出したものです。

問題4 太陽付近を動く彗星の尾は、どのような向きにできるか説明しなさい。

④流星
これは天体とは別の「現象」です。宇宙空間のちりが、地球に落ちる際に高速で大気に突入する際に光る現象です。②の彗星の噴出物が多くある場所を通る時、大量の流星が見られます。これを流星群といいます。流星群は空のある一点を中心に広がるような向きに流れて見えます。
このうち特に明るく輝くものを火球、燃えつきずに地上に落下したものを隕石といいます。

⑤宇宙塵(うちゅうじん)
宇宙人ではありません。流星の燃えカスや、流星になれないほど小さい塵が地球に落ちてきたものをいいます。
大きさは約0.1㎜で、1㎡あたり1年で1個ほど落ちてくるそうです。
ベランダの埃を観察すると、発見できるかもしれません。

問題5 地球に1日に落ちてくる宇宙塵はおよそ
( 100t 1000t 10000t 100000t)である。

⑥人工衛星
肉眼でも観察できるものがあります。ISS(国際宇宙ステーション)
は地上400㎞の軌道を通り、約90分で地球を1周します。星のようなんだけど、動いて見える点で、飛行機のように点滅していなければ、人工衛星かも知れませんよ。
なぜ見えるかというと、高度が低い衛星は反射した太陽光が見えやすく、夕方や明け方は空が暗くなってくれるためです。金星が見える条件と似ていますね。

それでは問題の解説です。

問題1 (  )内から適当なものを選びなさい。
恒星は(1.核分裂 2.核融合 3.核拡散)によって、光り輝いている。

正解は2の核融合。1は原子力発電のエネルギーのもとになります。

問題2 傍線部(1)反射率は、水星は低く金星や木星が高くなっています の理由を答えなさい。

解答例:水星はほとんど大気がないのに対して、金星や木星は厚い大気でおおわれているから。

問題3 選択肢から適当なものを選びなさい。
2013に太陽に近づいたアイソン彗星は、
1.大爆発を起こし、地球の通信機器に大きな影響を与えた
2.アフリカ南部に落下し、巨大なクレーターができた
3.消滅した

正解は3.の消滅した
です。自分自身の体を噴出するため、こんなこともあります。

問題4 太陽付近を動く彗星の尾は、どのような向きにできるか説明しなさい。

解答例:太陽の反対側にできる。
尾は進行方向とは無関係で、太陽の反対側にできます。理由は分かりますね。太陽風による噴出物だからです。

問題5 地球に1日に落ちてくる宇宙塵はおよそ
( 1t 10t 100t)である。

正解は 100t
でした。この手の問題は、出題者が「量の多さ」を強調したい場合は一番大きい100t を正解に設定するものです。ですから、反射的に100tを選んだ方はテスト慣れしていると言えます。この問題は答えを知らなくても問題ありません。
小学生の皆さんはまだ流れ星を見たことがない方も多いのではないでしょうか。2021年のペルセウス流星群は8月12日の夜から13日の明け方にかけて、最も活発に現れると予想されています。この時期は夜寒くないので長時間の観察には適しています。
興味のある方はぜひ観察してみてください。

それではまた。

理科ドクター