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投稿日:2024年03月14日

テーマ: 社会

中学受験新6年生がこの時期の歴史で気をつけたいこと

皆さんこんにちは!
受験Dr.の清水栄太です。

今年中学受験を迎える新6年生に向けた、
この時期の歴史学習で気をつけたいことについてお伝えします。

今回の記事を書いたのは、指導する中で、この時期
特有の“ある課題”を抱えたお子さんを、近年担当することが多くなったためです。

この時期特有の“ある課題”とは、時代の識別があいまいになることです。

新学年を迎え3月は、歴史学習が一周し終えるタイミングです。

今後は、公民分野の学習が始まる塾もあれば、テーマ史別の歴史学習に入る塾もあり、進度は様々です。

しかし、この時期から学習する歴史は全ての時代からの出題となります
これまでは「時代」という括りがあり、テストなどでも多くて2~3時代が一般的でした。

時代の括りが無くなり、全ての時代からの出題となると、
人物や出来事の時代が交錯するようになり、
今まで得点出来たはずの歴史で得点が伸び悩むというケースが見られます。

 

▸時代の識別ができない主な要因

時代の識別ができない要因は、お子さんによって異なりますが、

考えられる主な要因は
“1時代(単元)あたりの習得すべき知識量の多さ”“学習サイクル”が挙げられます。

中学受験社会の歴史は、小学校で習う歴史よりも圧倒的に知識量は多いです。

さらに、著名な学校で、それまでになかった新たな知識が出題されると、
授業やテキストでも取り上げるようになり、覚えるべき知識量が増加していきます。
毎年わずかですが、出題範囲は広がっています。

しかし、塾での1週間の授業時間は限られていています。
さらに、数多くの用語は漢字で覚えることが前提となっていて、かなりの負担となっています。

こうした状況となると、翌週のテスト範囲の定着で精一杯になります。
そして、小テストでの得点に力を注ぐようになり時代の意識が薄れていく。

こうした学習サイクルで歴史学習を進めてきた場合、時代の識別が課題点となることが多くなります。

 

▸今後の学習を行う上で意識すべきポイント

6年生の上半期では、各塾とも歴史の復習のサイクルが盛り込まれています。
用語や出来事が、何時代のどの時期に起きたのかを、意識して学習すすめることが必要です。

また、選択問題においても、時代の一致を間接的に問う問題が増えていきます。

授業後の間違え直しの際には、答えを書き写すだけではなく、
何時代の出来事かを書き込むよう心掛けることも効果的なポイントです。

さらに、3月~4月の期間で年号をおさえることで、時代を識別する力を鍛えることにつながります。

できれば、広くまんべんなく覚えることが理想的ですが、

特に交錯しやすい、1900年~1945年の出来事と時代のはじめの年を優先しておさえるだけでも、
明治~昭和前期での時代判別で迷わなくなり、大幅に得点力が向上します。

たとえば、以下の出来事を時代順にならべかえてみましょう。

ア,日清戦争 イ,米騒動 ウ,日中戦争 エ,五・一五事件

受験生にとってはかなり迷うお子さんもいる問題です。

年号でおさえることで、
ア,1894年 イ,1918年 ウ,1937年 エ,1932年 とならべかえることができます。

さらに、各時代のはじめの年をおさえておくと
明治時代は1868年~、大正時代は1912年~、昭和時代は1926年~となるので、
ア,明治時代 イ,大正時代 ウ,昭和時代 エ,昭和時代 と時代の判別につながります。

歴史の出題範囲がなくなり、全ての時代から問われるこの時期に
時代の意識と年号定着を心掛けてみるとよいでしょう。
ぜひ、お子さんの学習に取り入れてみてください!

以前ご紹介した、分野別の学習のポイントについては、以下の記事からチェックできますので、
ぜひ、こちらも活用してみてください!

新学年の社会の勉強で差をつけるポイントはこれだ!6年生上半期編

今回はここまで。

それではまた次回お会いしましょう!

応援しています!

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