第212号 2014-01-27
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□ 物語文ってなに?!~入試問題そもそものお話~
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6年生のご家庭ではいよいよ入試本番を迎え、
じたばたしてもしかたがない、
という心境に至っていらっしゃるでしょうか。
いえいえ、
じたばたしてください、
最後まで。
やり残しはたくさんあるはず。
その中から
以前はできていたけれど、
今は怪しい分野だとか、
うろ覚えになっている知識だとかを
しっかり形にしていく学習が効果的です。
そして入試本番は
お子さんが全力を出し切れるように
親は祈るのみ。
何を不吉な、
とお思いでしょうが、
親は不合格の場合もしっかりシュミレーションしておきましょう。
もちろん、お子さんにばれないよう、こっそりと。
不合格の場合の動線をしっかり考えておくのです。
お通いの塾の先生を頼るのも一つの方法です。
全落ちを避けるために
親は考えうる限りの動線を予定しておく。
集団塾では
ベテランの先生ほど、
激励のときに落ちたときの心構えを話しておきます。
「泣くだけ泣いたら前を向くこと」と。
続く入試に気持ちを切り替えることができるかどうかが
最後の勝負を決めるのです。
がんばってください。
お子さんはもちろん、
親御さまも。
それぞれのご家庭のサクラサク春を信じ、
心より応援いたしております。
さて、本日は少し趣向を変えて、
そもそも入試における「国語」の読解のうち、
「物語文」っていったいなんなのか。
ちょっと抽象的なお話をしてみたいと思います。
「うちの子、物語文ができなくて」
とおっしゃる親御さま向けのお話です。
★ 物語文ってなに?! ★
~入試問題そもそものお話~
国語。
日本における国語は当然日本語によるもの。
諸外国なら、その国の母国語が国語として学習されます。
ただ、国語という言い方は日本特有のようです。
明治時代にできた言葉なのですね。
字・文法・文学的知識・日本語文の鑑賞と読解
これが国語の学習内容なのですね。
この中の「読解」部分にふくまれるのが
物語文です。
では、そもそも物語文、ってなんなのでしょうか?
私は今まで多くのお子さんに
「物語文」ってなに?
という質問をしてきました。
正確に答えられるお子さんは
ほとんどいませんでした。
このメルマガをお読みの方も
お子さんに聞いてみてください。
「物語文」とは?
言うまでもなく「虚構の世界」です。
この当たり前の「虚構の世界」=「つくられた世界」
という認識をもつことで、
お子さんは自らの体験や自分の考えとごちゃまぜにする読み方から
離れることができるのです。
「つくられた世界」ですから、
実世界と異なり、
世界観はひとつの像を結びます。
文章の表現すべてがその世界を形作る「意味」をもち、
ある効果をもつのです。
まずはここを押さえましょう。
また、
入試で使われる文章は、
長い物語の中のほんの一部分です。
ですから、
その切り取り方にも作問者の意図がこめられているのです。
なぜこの部分の抜粋なのか、
そういう視点をもつとき、
おそらく作問者の読みとってほしいポイントを無意識に探す作業となります。
そして入試における国語の読解問題は、
筆者だの作者だのの存在は考慮に入れる必要がありません。
ひたすら「表現」の意図する意味をとらえ、
作問者の「何を答えさせようとしているか」の意図を
抜き出した部分と設問の文章、そして設問同士の関連から
つかみとっていくのが
物語文の読解の正しい解法なのです。
では、「表現」の意図する意味とはなんでしょうか。
例えば次のABを比べてみてください。
A お正月、例年通りおじさんは来た。しかし、お年玉をくれなかった。
B お正月、例年通りおじさんは来た。そして、お年玉をくれなかった。
Aの「しかし」は論説文や説明文における接続語の使い方となります。
前文の期待を後文が裏切っているからです。
ならばBの「そして」という接続語は誤りでしょうか。
これが説明的文章であれば誤りとなりますが、
文学的文章の場合、
この「そして」というたった一語の接続語が、
大きな意味をもつのです。
すなわち、この「おじさん」は「ぼく」にいつもお年玉をくれず、
しかも「ぼく」は既に期待することをあきらめている、
そんな心情がこの一語から読みとれるのですね。
このように、
物語文においては
「表現」には「意味がある」のです。
それを知ってさえいれば、
傍線部が何を表しているのか、
と問う物語文の設問に立ち向かう気構えができるでしょう。
今回は物語文でしたが、
いつか「随筆文」や「詩」についても言及したいと思っています。
お付き合いいただければ幸いです。
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