浅野中学学校説明会レポート④(2020年11月19日)
本日はオンラインで行われた浅野中学校の学校説明会を、受験ドクターの高田いさむがご紹介いたします。
58,750㎡(17,803坪)の広大な敷地を有しています。
そのほぼ半分は「銅像山」と呼ばれる自然林に占められ、豊かな緑で包まれています。
広大なキャンパスにはスポーツ施設が各種揃い、部活動や体育の授業に活用されています。
人工芝のグラウンドを擁し、テニスコートやハンドボールコートはそれぞれ2面あります。
専用の野球練習場もあります。
「打越アリーナ」と呼ばれる体育館には、屋内プールも併設されています。
「清話書林」と呼ばれるオシャレなデザインの図書館もあります。
本校では学業・部活動・学校行事の三本柱を軸としたバランスを重視した教育を実践しています。
学力だけではなく、他者を思いやり、きちんと挨拶ができるなど、当たり前のことを当たり前にできる男子を育てます。
そんな教育が本校にはあります。
本校の校訓の1つは、校歌の中にも謳われている「九転十起」の精神です。
本校の創立者は実業家の浅野總一郎ですが、様々な会社を興し産業を育てた努力の人でした。
その浅野總一郎翁の建学の精神を象徴するのが「九転十起」の志です。
失敗をしても、逆境に立っても、決してあきらめない気持ちで事業にあたってきました。
この決してあきらめないという心が、本校の根幹を成す精神です。
現在のコロナ禍の苦しい状況、不安定な状況でも、学校はできることをしっかりやっていこうという姿勢で進んでいます。
生徒諸君もそこのところをよく理解して、協力してくれていると感じています。
今年度の入試は、コロナウイルスの感染拡大防止ということを第一に考えて計画しています。
そのため、例年とは若干違うところもありますのでご注意ください。
2020年11月19日に行われた浅野中学校の説明会での内容をまとめました。
この内容についてのご質問は浅野中学校ではなく、受験ドクターまでお願いします。
©浅野中学校
入試について
教務部長の吉澤久光先生から入試についてお話がありました。
その中から一部を紹介いたします。
入試募集要項について
試験時のコロナウイルス対応について
入試データについて
次に、各科目について説明します。まず国語ですが、現中1生へのアンケートでは「文章が長い」「テンポよく解かないと時間が足らない」というものがありました。昨年度は難易度が高く、受験者の得点は同じくらいのところに集中していました。問題のページは20ページでした。小説・論説文ともに、選択肢問題で合格者と不合格者の間に差が生じ、合否を分けた問題になりました。現中1生のアンケートでは「選択肢問題は消去法をうまく使うとよい」というアドバイスがありました。
続いて算数です。算数では80点~90点の得点ができると、他教科の得点のカバーができ合格に近づきます。「場合の数」では手を動かして調べる習慣が欲しいです。「ニュートン算」は正答率が高く、落とせない問題でした。「圧倒的な計算力」も必要です。現中1生のアンケートによると「とにかくケアレスミスをなくす」「取る、捨てるを決め、時間配分が重要」などがありました。
次は社会です。社会の得点は80点満点に対して、30点~50点台に受験者が集中しています。合格者のピークは55点にあるため、この点数がひとつの目標です。長文記述に時間を残す対策をとる受験生が多いようです。また、選択肢が写真のみという変わった問題がありました。
最後は理科です。現中1生のアンケートでは「比例計算と桁の多い計算。難しくはないが点は取りにくい」「マニアックな問題が多い」というコメントがよせられています。理科の得点は30点~40点台に集中しています。確実に50点を取ることが合格への道です。計算力が合否を分けることになった問題があり、最初からスピード感を持って解くことが必要です。現中1生のアンケートでは「ただの暗記ではなく、自分で考える力が大事」「情報の整理が大事」というコメントがよせられました。
また、試験全体を通しての現中1生のアドバイスとしては、「休憩時間が長いので、そこで糖分補給するのがいい」「受験者数の多さに気持ちで負けない」「日程的には受験に慣れてくる頃なので油断しないように」「浅野はスピード勝負なので、わからなかったら飛ばす」というようなものがありました。
入試の変更点と留意点について
学校訪問を終えて
その分、入試に関する説明が非常に充実していました。
事前にメモ書きのできるパワーポイントの資料がダウンロードできるようになっており、配慮が行き届いています。
私が参加したオンラインの説明会で、このような事前資料が手に入る学校は浅野中学だけでした。
また、入試データの説明がとても充実しており、志望者は一見の価値がある内容でした。
特に、受験者の得点分布のグラフを示しながら、合格ラインがどの辺りにあるかという説明が聞けるのは貴重です。
合否が分かれた問題もはっきり示してくれており、どんな準備をしてきて欲しいか、明確に伝わるお話でした。
現中1生のアンケートをもとに、試験に向けてのアドバイスも各科目ごとにありました。
実際に合格したお子さんのアドバイスなので、出題傾向をしっかりつかんでいると感じる良い内容でした。
その他、試験に関してのよくある質問をとてもコンパクトにまとめて回答してくださっていて、わかりやすかったです。
コロナ対策についても、明確な数値基準を定めて徹底して行うとのことで安心です。
流石は神奈川御三家の一角、と感じさせる隅々まで配慮の行き届いたお話だったと思います。