日本大学豊山中学校 学校説明会レポート(2023年07月07日)

日本大学豊山中学校の塾対象学校説明会に、受験Dr. 国語科・社会科の天野 源太郎が行ってきました。
日本大学の付属校の中で唯一の男子校であり、「隠れ進学校」と言われる学校です。
東京メトロ有楽町線「護国寺」駅より 徒歩すぐ
2023年07月07日に行われた桐朋中学校の説明会での内容をまとめました。
この内容についてのご質問は桐朋中学校ではなく、受験Dr.までお願いします。
校長より
松井 靖校長よりご挨拶がありました。
真言宗豊山派の師弟教育のための教育機関として明治36年に誕生し、今年で120周年。昭和27年に日本大学に運営が移ってからは宗教とは全く切り離され、70周年となる。26ある日本大学の付属校の中で唯一の男子校で、「強く、正しく、おおらかに」を教訓とし、豊山でしかできないダイバーシティ教育、ジェンダーフリー教育をやろうと思っている。豊山といえばスポーツ・体育会系のイメージが強いかもしれないが、校長自身は体育が苦手で高校時代はアマチュア無線にはまって秋葉原に頻繁に行く元祖オタクのような存在だったが、それでも市民権をえてのびのびやらせてもらっていた。上場企業の社長から、オリンピックの代表監督、某区の区長など、同級生は各方面で活躍しているが、今も仲良くしてもらっている。多様性はうちの大きな強みである。
入学試験について
中学教務主任の曽根原 龍大先生より、入学試験についてお話がありました。
◆中学入試の概要試験日及び募集人数
昨年度からの変更点はなし。第1回 2月1日(木・午前) 100名 第2回 2月2日(金・午後) 50名 第3回 2月3日(土・午前) 42名 第4回 2月3日(土・午後) 30名
4科入試(2/1午前・2/3午前) 4科(300点)=国語(100)+算数(100)+理社(100)
2科入試(2/2午後・2/3午後) 2科(200点)=国語(100)+算数(100)
◆国語:基本的読解力と語彙力を問う。知識問題(20点程度)の内容は、漢字(※範囲は小6までに学習するもの)の読み書き、対義語、類義語、部首、慣用句、 四字熟語 など。読解は説明的文章(40点程度)と文学的文章(40点程度)で、選択肢問題が多い。
◆算数:基礎から発展まで幅広く扱う。総問題数20題程度で配点は4~6点。計算問題が5題程度。途中式は見ていないので、欄外に余計なことを書かないように注意してほしい。
出題内容は、①速さ・割合・単位・場合の数・数の性質・整数等の小問が5題程度、②基本的な図形問題、③特殊算、④新傾向、論理的思考を問う問題、⑤応用的な図形問題。
◆理科:社会とあわせて60分100点で、理科は50点。物理分野・化学分野・生物分野・地学分野の4分野から大問1題ずつ出題。知識だけでなく思考力も問う。時事問題的なものも出す。
◆社会:1問1~2点で25題程度。大問数は3~4題で、小問は25題前後。歴史分野が20点分、公民・地理分野が30点分(公民:地理=1:1の割合)だが、分野またぎの問題も出る。基本的な事柄で問題を構成し基礎基本の重視するが、単に用語を問うだけではなく、時事問題や内容の正誤問題、地図やグラフの読み取り問題も出題する。漢字指定問題もある。
◆2科・4科同時判定について:2/1(午前)・3(午前)の4科入試における 合否判定の際に、 4科点の合計と2科点×1.5の合計のうち高い方の点数を本人の得点とする。
◆複数回受験出願の優遇措置:合格ラインは、複数受験・併願校のパターン等で分類・計算し、一人一人の歩留まり率を独自に算出・予測して決定する。追加合格については、第3回かつ第4回入試を受験した受験生を対象に、例年,最終手続き日の翌日に電話連絡をする。
現中1生の実績は36人だった。上位校を受け受験生の滑り止めになってきていて、年々辞退者が増え、増加傾向にある。追加合格を受けた場合、その後の辞退はできないので注意してほしい。
学校紹介
広報部主任の田中 正勝先生より、学校紹介がありました。
・今日は本当はアリーナに集まってもらおうかと思ったが、こんなに狭いところに結局集まってもらったのは、皆さんにリアルなところ、普段の様子をみてほしかったから。
・校長も言っていたように、うちはゴリマッチョの体育会系のイメージがあるが、本当に多様な生徒が共存しており、半分はいわゆるオタクや芸術系である。
・6年間での成長には目を見張る物があり、声の教育社さんが作ってくれたうちのムービーで卒業式の場面があるが、これを録ってくれた方が、めずらしく涙腺が崩壊したと言ってくれた。男子は同性に評価してもらったほうが伸びるところもあるので、そこは強みである。
・文科省の方針とはことなり、うちは部活の顧問をアウトソーシングはせず、皆教科を教えているというところにこだわりがある。
・護国寺駅徒歩15秒という立地の良さのおかげで、関東近県から幅広く生徒が集まってきている。
・護国寺の静かな境内とともに、都心の中にありながら緑豊かな環境で、たぬきもいる。
・いまだに滑り止め校という位置づけだと思うが、ご来場の皆様のおかげもあり偏差値も年々上がってきており、現役合格率も高い。指定校推薦枠も年々増え、今年は理科大が増えることになった。医学部についても、全付属の中で豊山からは必ず出ている。
・じっくり腰を据えて好きなことにうちこめる環境である。
・生活指導については、厳しくしている。昨今の親御さんの中にはご自身のお子様のことしか見ていないような方、理不尽なことを言ってこられる方もい一部にいるが、うちははっきりと「学校ではできることとできないことがあるし、ご家庭のしつけがあってのもの」ともお伝えしている。
・中高大連携が進んでおり、学部選びと言われる大学選びにおいて、日本一の学部の選択肢がある日大付属であることは大きなポイント。日大のスケールメリットを生かした留学の選択肢の広さなどもある。
・よくうちに来た受験生に「空気吸ってごらん。男子校は臭くないよ」とも言っているが、そういうところも含めて、偏見をなくして見ていただければうれしい。
・1時間かけてしゃべるところを15分でしゃべったので、ぜひホームページも見てもらい、コロナ禍の説明会で語った動画があるので聴いてもらえたら嬉しい。