ドルトン東京学園中学③(2020年6月26日)
本日はオンラインで行われたドルトン東京学園の学校説明会を、受験ドクター国語・算数・理科・社会講師の久米 光太郎がご紹介いたします。
「自由」と「協同」という教育方針、河合塾が40年前から注目していたドルトンプランに基づいた一貫した姿勢。子ども自身の興味を自由に引き出すことが大事だと考えて出来た学校。将来こういうことをしたいから今これをする、という生徒が中心となった学びを学校で行いたい。先生1人あたりの生徒数を10人以下にしていく。生徒が自由に探究できる時間を保証したい。自分がいいと思ったものを世に問うていける生徒を出していきたい。
授業では先生が簡単に正解を与えるのではなく、生徒に考え方を発表させ他の生徒に意見を出してもらう対話形式で授業を行っている。バスケットボール同好会などは生徒が自ら設立したもので、授業以外の学校生活においても生徒の自主性を大切にしている。保健室やスクールカウンセラーなど、生徒をサポートする体制が整っている。
小田急線『成城学園前駅』西口よりバス利用で約6分
京王線『つつじヶ丘駅』南口よりバス利用で約12分
2020年6月26日に行われたドルトン東京学園の説明会での内容をまとめました。
この内容についてのご質問はドルトン東京学園ではなく、受験ドクターまでお願いします。
©ドルトン東京学園
校長ご挨拶
荒木貴之校長より、ご挨拶がありました。
その中から一部を紹介いたします。
ドルトン東京学園の現況と展望
2020年度入試結果報告
入試・広報室長の高野淳一先生より2020年度入試結果報告のお話がありました。
そのなかから一部を抜粋して紹介します。
2020年度入試結果報告
募集は男女合わせて100名。2科型・4科型入試と多様な個性や背景を持つ特色型入試を実施。帰国生型・思考力型(教科横断型の筆記試験、グループワークと記述)・特待型(試験は国算2科)・プラス型(面接で自己アピール)・英語型。入学者数は2/1午前の4科型が49名受験26名合格21名入学と多い。2/4午前は69名受験で30名合格23名入学と志望度の高い受験生が受けていた。後半になると倍率が高く厳しい入試になった。合格者平均点は2/4午後だけ7割の得点、2/1午前と2/2午前は6割前後。受験者と合格者の平均点で最も差がついた科目は算数。多いときは2/1午後や2/2午後など20点から30点の差がついた、合否を分ける試験となった。特待型は6名合格で1名入学。思考力型やプラス型・英語型は合格者数と入学者数がほぼ変わらず、本校の志望順位が高い受験生が受けてくれた。2019年度に比べ出願者数は170名、受験者が200名増加した。受験率が上昇し、特に複数回受験者が増加した。2019年度は入学者数が145名と多く、25名×4クラスの維持のために2020年度は合格者数を抑制した。併願校は成城学園、成城中学、広尾学園、桐光学園、三鷹中等教育、明大中野など。学内併願で1回出願の受験生は1回出願が70%→50%、3回出願は6%→30%。入学者の出身地域は世田谷区25%、調布市と杉並区が各10%、渋谷区が7%。
2021年度募集概要
募集人数は男女合わせて100名。25名×4クラス。募集は2/1午前午後、2/2午前午後、2/4午後。2・4科型(まず2科で合格判定をしてその後4科で判定)、思考力型(筆記50分100点、グループワーク45分と記述20分で100点)、プラス型(過去2年以内に文化的・社会的活動やスポーツでの成果があるか、ドルトンスクールへの在籍経験がある人が出願可能)、英語型(出願資格はCEFR・B1、英検2級と同等以上の英語力を有する人)などの多様な入試がある。帰国生入試は11/30と12/2に海外入試、12/12と1/7に国内入試。募集人数は若干名。選考方法は日本語作文、英語作文、日本語面接、英語面接、保護者同伴面接。作文2種類は事前郵送。面接はオンラインで実施。出願資格は海外在住1年以上帰国後3年以内の人、帰国生型海外の出願資格は現に海外に居住している人。帰国生入試の出願はいずれか一回のみで複数回の受験は認められない。全てインターネット出願。プラス型・英語型・帰国生入試は事前郵送書類あり。受験料は1回出願で3万円、2回以上出願は一律5万円。帰国生入試の面接は原則として本校が設定した時間帯で実施。
zoom質問会
安井長俊副校長より塾の先生方対象 zoom質問会がありました。
塾の先生方から忌憚のない意見を聞きたいということで、入試広報室長の高野淳一先生、副校長の安井長俊先生、主事の布村奈緒子先生、参与の田邊則彦先生を交え、zoomで質問会が行われました。主な質問と回答です。
そのなかから一部を抜粋して紹介します。
入学後の学校生活について
①どういうタイプの子どもに合っているのか→安居先生 やりたいことがたくさん自分の中にある子ども、なんでもやってみようという子どもがすぐになじむ。やりたいことを引き出すというアプローチをこちらがやるので、素直に反応出来る子どもが合う。内面にあるけど出せない引っ込み事案な子の内面を声かけや授業で引き出していきたい。
②英語力がないといけないのではないか→安居先生 一般の子はゼロからでも大丈夫。
布村先生 2クラス3展開で授業、一番上が帰国生や家庭内で英語を使っているクラス、ネイティブが単独で授業を持っている、アメリカの公立校のイヤー7と同等の授業を展開。その他は一般と同じ。英語の学習歴がある人が2番目のクラス、学習歴がない人は3番目のクラス。真ん中と下のクラスはネイティブと日本人の2人のチームティーチング。先生1人あたり10人を見る。クラス分けテストは行わず自分で選ぶスタンス。
③入学後のクラス分けについて→高野先生 進学クラスなどの分け方はしていない。いろんな生徒が散らばるようにクラス分けをしている。
④大学進学ではイエールやアイビーリーグなど海外の大学を目指すことになるのか。→高野先生 あくまでも子どもの支援ができるようにしたい。海外に行きたいのならネイティブの教員が7人いるのでサポートできる。
⑤現在のオンライン授業について→田邊先生 レポート回収してフィードバックをかけるためにラーニングマネージメントシステムを導入している マナーボックスを使ってやりとりが出来る双方向授業を意識して工夫している。
⑥教員の背景→新卒もいるし、10年以上のキャリアを持った人も、企業から来た人もいる。先生という枠にハマっている人より、自分の信念を持っている人が多い。
入試について
②複数回受験の優遇→高野先生 複数回受験しても、点数の優遇は一切ない。
③プラス型は国語算数の点数に加点されるのか→高野先生 総合判定だが他の人より低くても合格を出すこともある。プラス型で受けられるなら受けておいた方が有利。ドルトンスクールに在籍する年度の基準は設けてないが、2年通っているとかアフタースクールに通っていた人の受験が多い。
④記述力が必要か→高野先生 記述力を求める問題は多い。国語の二百字記述は毎回出している。本文の例を読みあなた自身の例を出して文章を書くことがある
⑤ドルトンから受験生へのアドバイスは何かないか→高野先生 これが正解というのをどんどん入れていくよりも、どうしてそうなるのか考えるのを楽しむ姿勢でいきたい。
⑥過去問入手方法→高野先生 11月に入試体験を参加すると入試問題がもらえる。それ以外ではもらえない。
⑦入試の出題方針→高野先生 毎年11月の学校説明会で伝えている。
⑧入試は算数重視なのか→高野先生 結果的に算数で合否が分かれている。今年は導入しなかったが、来年以降は算数一科入試、理数入試という形で導入するかもしれない。