雙葉中学校説明会レポート(2016年10月27日)
本日は雙葉中学校へ、受験ドクター 成城学園校校長、亀井章三が行ってきました。
各学年の教室前にはラウンジがあり、休み時間に生徒どうしの憩いの場として活用されています。
講堂の屋上にも屋上庭園があり、こちらも生徒に人気の場所になっています。
JR 四ツ谷駅 麹町口 徒歩2分
東京メトロ(丸の内線)四ツ谷駅 赤坂口 徒歩4分
平成28年10月27日に行われた雙葉中学校の説明会での内容をまとめました。
この内容についてのご質問は雙葉中学校部ではなく、受験ドクターまでお願いします。
©雙葉学園
校長ご挨拶
雙葉中学校 和田 紀代子校長より、雙葉学園の歴史や教育方針に関するお話ありました。
その中から一部を紹介いたします。
学校の沿革と教育方針について
もともとフランスで設立された修道会の時代に遡り、歴史と伝統ある雙葉学園の沿革を話されました。
教育方針については、「自分の命は神様からいただいたもの、子供の可能性を引き出し神様の望まれる人間に育てていく」「良き日本人、品ある女性、良き母」「知育・徳育・体育」など、キリスト教の精神に基づくものでした。ただし、信仰を強制するものではなく、学校行事・クラブ活動など生徒の自主性を重視する部分も話されていました。
教科指導と学園生活
伊藤 直子教頭より雙葉学園の教科指導と学園生活についてお話しがありました。
その中からいくつかを紹介します。
教科指導について
1学年は4クラス、1クラス45名。毎年クラス分けを行うが、4名の担任団は変わらず。
週6日(土曜日は午前のみ)
中3からのフランス語の授業など、充実した語学教育を実施。
ただし、成績や偏差値で席次を決めたり、文系・理系のクラス分けをしていない。勉強は人との競争ではなく、自己を磨くものと考え、自ら学ぶ姿勢を育てていきたいと考えています。その上で進路や学習状況に応じた細やかな個別指導を行っています。
クラブ活動は全員必修です。
1日の学校生活について
7:30~8:00 登校
8:10 朝礼
授業は50分×6限
終礼後の清掃は先生も一緒にします。
下校は16:00(土曜は13:40)
進路について
文系・理系は50%ずつ 豊富な選択科目で様々な進路にも対応
卒業生の話を聞く会も行われ、いろいろな職業の方の話を聞くことができる。
学校行事について
6月に球技大会が、9月に雙葉祭が実施される。運営は生徒中心で行われる。
DVDで各行事の映像を流しました。中1オリエンテーション・中3広島修学旅行・中1、2夏期学校・10月の赤い羽根協働募金・10月の運動会
語学教育について
英語・フランス語科担当の先生より語学教育についてのお話がありました。
そのなかから一部を抜粋して紹介します。
英語
豊富な学習量で質の高い英語力を身につける
ほぼ毎日英語の授業があり、授業を通じて発音・文法・読解の練習を数多く行います。
雙葉小学校で英語の授業があるため、中1の間は学習経験によるクラス分けを行っています。
ネイティブの先生の授業では、ディスカッションやスピーチ、英語劇などを行い、運用能力を養っています。
毎日ある英語の授業の復習と宿題をきちんと行い、頻繁にあるテストの準備をしていくことで、質の高い英語力を身につけられます。
フランス語
中3の時期に学習。高校では第一外国語として英語・フランス語から選択。例年15名程度がフランス語を選択。
授業と入試問題について<国語>
国語科担当の先生より授業と入試問題についてお話がありました。
そのなかから一部を抜粋して紹介します。
授業について
言葉を磨き、言葉で磨く。自分自身を豊かにして世界とつながるために。
国語で重視していることは、
声に出す⇒群読・暗誦・素読
言葉で表す⇒感想文・鑑賞文・批評文
話す・聞く⇒発表・話し合い・ディベート
これらを通じて「考える」ことを育てていきます。
また、多くの優れた文学作品に触れることも大切にしています。
入試問題について
入試問題では、慣用句をしっかり覚えてもらいたいと思っています。
今年度の入試問題は同じ読みをする漢字が入った慣用句を取り上げたり、記述の問題を答えるにあたり「諸刃の剣」の意味を知っていないと正しく答えられない問題を出題したりしました。
慣用句は暗記ではなく、読書や会話を通じてしっかり理解することが大切です。
授業と入試問題について<算数>
数学科担当の先生より授業と入試問題についてお話がありました。
そのなかから一部を抜粋して紹介します。
授業について
考える過程を大切・・・計算力、論理的思考・表現力を身につける
授業で無理なく力をつける。理解して使えるようにしていくことを考えています。
数学の授業においても、将来どの分野に進んでも必要とされる基本的な計算力と、論理的に考え、表現する力を身につけてもらいます。日ごろから、自分から頭と手を動かして考えること、その過程が誰が見てもわかるように書くことを大切にしています。
入試問題について
入試問題で重視しているのは次の3つです。
・出題のポイント 問題を正しく読み取る、筋道を立てて考える、その方針に沿って確実に計算を進め答えを導く
・「式と計算と答え」 採点においては書かれたものは全て見ています。
・計算力 指示された計算だけでなく、これを求めたいときにどんな計算をすればよいかが大切。
普段から、他のやり方・もっと効率の良い方法がないか考えることが大切。
今年の入試問題では、パッチワークを題材にした求積問題を出題。雙葉中ではおなじみの「半径のわからない円の面積」が取り上げられています。
授業と入試問題について<社会>
社会科担当の先生より授業と入試問題についてお話がありました。
そのなかから一部を抜粋して紹介します。
授業について
広く社会に目を向け、自己とつなげて考える力を育てる
各分野まんべんなく学習し、総合的に力をつける。いろいろな事柄を関連付けて学習する。
授業では、史料や実物を見せたり、調べ学習を通して生徒の興味を高めるようにしています。
入試問題について
入試問題はどの分野(地理・歴史・公民)からも出題。総合的に考える力を見る。
今年の入試問題からは、「信長はなぜ、安土に本拠を置いたのでしょう。安土の位置を考えて説明しなさい。」という出題をしました。これも、知識を横断的に結び付けそこから発展させて考えることができるかを試しています。
また、別の問題では「まだ新幹線が通っていない都府県が一番多い地方はどれですか」という問題を出しました。新幹線の名前をおぼえるだけでなく、どこを通っているか地図で確認していれば解きやすかった問題でした。
授業と入試問題について<理科>
理科科担当の先生より授業と入試問題についてお話がありました。
そのなかから一部を抜粋して紹介します。
授業について
「不思議」をみつけよう。なぜ?と問いかけ、自ら考えることを大切に。
自然の仕組みを考えることを重視しており、授業でも実験・観察を多く取り入れた学習を進めています。
入試問題について
入試問題でも、実験観察を通して身につけた基礎力と結びつけて考えさせる出題をします。
また、与えられた条件から法則性を見つけ出し、それを応用する問題も出しています。
身の回りの物事に対し、なぜ?と思う気持ちが大切です。ニュースや新聞の科学的な話題にも関心をもっておいてください。
初めて接するような内容でも問題文をよく読めば解けます。
中学入試について
伊藤 直子教頭より入試についてお話がありました。
そのなかから一部を抜粋して紹介します。
入試に際して
保護者と同居し、通学90分以内でないといけません。現在90分以内でなく、合格後必ず転居する場合はその旨を願書の備考欄にお書きください。
1月20日から願書の受け付けを開始しますが、当日は8時までに来られた方で抽選し、受験番号を決めます。正午ごろ来られると手続き時間は3分程度で早く終了します。
願書の備考欄には原則何も記入しないでください(志望理由など不要)。転居の予定や健康上学校に伝えておくべきことがある場合のみ記入してください。
通知表はB4でコピー。余白の有無・枚数・両面印刷などは問いません。6年生の成績と12月までの出席状況が記載されているもの。二期制などで期間が合わない場合、12月までの出席状況を余白に手書きで記入、成績については報告書をご提出ください。
面接は生徒1人ずつ、教員2名で実施。1人3分程度。
面接の直前にカードにて質問内容を渡します。その場で考えるので、予め話す内容を考える必要はありません。今年は、「学校の宿泊行事で、5~6人の班で行動することになりました。みんなで仲良く過ごすために、あなたは何が必要だと思いますか。」でした。
学校訪問を終えて
キリスト教の教えに基づいた伝統ある教育方針
「良き日本人、品ある日本女性、良き母」の言葉通り、世界に貢献できる人材を育てていこうとする学校の教育方針を重ねてアピールされていました。
約10年前にも雙葉中の学校説明会に参加させていただきましたが、その時から教育方針・指導方針が全くぶれていないことに驚きました。それだけに根強いファンも多く、卒業してからも雙葉が大好きである方が多いのもわかる気がしました。
学校生活の映像でも、生徒に近づき顔を映さないところに、雙葉らしさが出ていたと感じました。(雙葉では、在学中のテレビ出演は禁止。街頭インタビューもダメ)