2020十文字中学 |学校説明会レポート



十文字中学校説明会レポート(2020年7月2日)


本日はオンラインで行われた十文字中学校の学校説明会を、受験ドクター国語・算数・理科・社会講師の久米 光太郎がご紹介いたします。

「身をきたへ こころきたへて 世の中に たちてかひある 人と生きなむ」という校訓のように、社会に出て貢献できる女性を育てるという教育姿勢。入試での第一志望率の増加、成績上位の入学者の増加。

JR山手線 大塚駅より約9分
都電荒川線 大塚駅前より約9分

2020年7月2日に行われた十文字中学校の説明会での内容をまとめました。
この内容についてのご質問は十文字中学校ではなく、受験ドクターまでお願いします。
©十文字中学校

プログラム

学校長のご挨拶

橋本ヒロ子校長からご挨拶と教育理念についてのお話がありました。
その中から一部を紹介いたします。

ご挨拶

・校訓は「身をきたへ こころきたへて 世の中に たちてかひある 人と生きなむ」
・創設者十文字ことをはじめ、三人の女性が作った学校。優れた設備と教員がいないと教育はできないという理念のもと、1936年に特別教室や理科実験室などが充実した鉄筋コンクリートの校舎をつくり、戦争中も英語教育を続けた。こと75歳の1945年に校舎が焼けたが復興した。今回の危機を乗り越え、世界に飛び立てる女性、自分で考えられる女性を育てたい。

Move on プロジェクトnext stage(前半)

浅見武中学教頭よりMove on プロジェクトのお話がありました。
その中から一部を紹介いたします。

学校の生活

・本校でも先週から登校が始まった。創立以来の98年間、毎朝7分くらいやっていた自彊術体操も今は出来ていない。体操服に着替えることもあり、初めは面倒だという子も多いが、やり続けると慣れていく。生徒は心身ともに鍛えられる。
・十文字生の一日の紹介 朝礼と自彊術体操のあとに45分で1〜4時限授業、昼休み45分、5〜7時限授業のあとに15:35から講習・委員会・クラブ活動、16:30に部活や補習がない生徒は下校。授業では小テストや再テストあり、放課後・長期休暇中には補習や講習を行う。
・部活は38種類。全国で結果を出しているのがマンドリン部、サッカー部、水泳部。
・タスクノートで学習・生活習慣を確立。一週間のスケジュールを生徒が書いて担任が1人1人にコメントを返す。
・未来型教育を始めて5年目。4つの柱がある。
1キャリアプログラム 生徒が外に出て行った時に活躍できるようにいろんな人から話を聞く。バドミントンのオリンピアンや車いすバスケットボールのパラリンピアンとの交流、十文字女子大学によるキャリア講座など。

1キャリアプログラム

生徒が外に出て行った時に活躍できるようにいろんな人から話を聞く。バドミントンのオリンピアンや車いすバスケットボールのパラリンピアンとの交流、十文字女子大学によるキャリア講座など。

2探究学習

コミュニケーション、コーディネート、パートナーシップというCCPを育む。1年は自分史、2年は職業調べ、3年は個人研究。個人研究ではカマキリ数万匹を育ててる女の子がいて、実際に観察したカマキリは図鑑とは全然違いますと言っていた。外部の教育フォーラムに参加し自分の夢に気づき、意識が変わった子もいる。

3英語教育

アメリカやオーストラリアの10〜12日のホームステイや、3ヶ月留学など。言葉が通じないところで生活し、生きる力をつける経験。

4理数教育

中1がPepperでプログラミングして十文字中学校の紹介をした例を挙げて説明。言葉を作るのが他のプログラミングと違うところ。数学Ⅰではさまざまなデータを収集してエクセルで整理。

Move on プロジェクトnext stage(後半)

横尾康治副校長よりMove on プロジェクトについてのお話の続きがありました。
その中から一部を紹介いたします。

学校としてのコロナ対策

パソコンは高1・2で一人一台持っているが、遠隔HR・遠隔授業のため、パソコンやWi-Fiの貸し出しなど家庭環境の整備をした。授業調査を週1回行いブラッシュアップ。初期は週6日4コマ 1コマ1時間、分散登校するようになったら週1日登校でHR それ以外の週5日は50分5コマ。生徒が疲れないように先生が違うスタイルの授業をした。同時双方向型や映像配信・チャット機能利用や課題提出型、グループワークなど。つながらないこともあるので、必ず授業の振り返りを配信。事前にレジュメを配布して課題をzoomで出し、YouTubeで解説動画を配信して演習し、zoomで質問対応するなどの形。スクールカウンセラーのオンラインカウンセリングをやっていた。学びを止めないため、対面授業が始まってもオンラインICTを有効活用。1学期は10時登校、40分短縮授業、1時限カット。オンラインで予習状況の把握、チャットで個別に指導。感染予防対策として自衛の習慣をつけてストレスチェックしている。NECと提携した探究学習やプログラミング教育でもオンラインを活用。今後のコロナ対応の備え、急にオンラインになったり、試験を受けられない状況になっても大丈夫なように、無試験でも評価できるような評価法、学年評定の算出法を決める。遠隔授業のスケジュールなども決めている。

進路結果

国公立15名。去年は理系が多く合格。早慶上智ICU、GMARCHなど難関私大118名合格。

2021年度入試概要

入試募集対策室長の和田吉弘先生より2021年度入試概要のお話がありました。
その中から一部を紹介いたします。

入試概要

・去年は出口の入試結果が良かった。ここ数年で帰国生入試・思考力型入試・得意型入試を含む多元的入試が定着。特待生も導入したので第一志望者増加(2016は37%.2020年は53%)。成績上位生が大幅に増加。特待生合格者がここ3年60名前後、特待入学者は20名前後。入試問題はオーソドックスなので得点も正規分布、基礎基本を重視してオーソドックスに受験勉強を進めてもらいたい。ここ数年は併願は富士見が多かったが今年は共立女子が多かった。
・今年は2/1午前に2科4科選択入試と思考力型入試、2/1午後に2科入試、2/2午前に2科4科選択入試、2/2午後に2科入試、2/3午後に得意型入試を行う去年との変化として2/3午後の得意型を特待生の対象にすることにした。
・2科・4科それぞれで合格基準点を決めたあと、4科受験者の中で2科の基準を上回っている者を合格者に加える。複数回受験すると①受験料割引②特待生の資格にチャレンジできる③ボーダーライン上で優遇されるというメリットがある。

学校訪問を終えて

2科4科選択式、2科、得意型、記述式と様々な形の入試を行い、いろいろなタイプのお子さんでも受けやすくしよう、間口を広くしようという学校側の心遣いを感じました。伝統ある女子校として建学の精神など堅持するべきところは変えず、キャリアプログラムやICTの導入・コロナ対策など新しいものを取り入れるべきところは取り入れ、生徒のことを考えて柔軟に対応している姿勢が印象的でした。