2025 開智所沢中等教育学校|学校説明会レポート



開智所沢中等教育学校説明会レポート(2025年2月26日)


本日はオンラインで行われた開智所沢中等教育学校説明会を、受験Dr.の坂井 智則がご紹介いたします。

説明会は
〇校長代理の挨拶
〇2025年度入試分析と2026年度への展望
1. 2025年度の入試結果の概要
2. 男女比・加点・地域
3. 併願校・第1志望
4. 各入試回の分析
5. 2026年度入試の見通し
の構成で行われた。

■ JR武蔵野線「東所沢駅」より徒歩12分

2025年2月26日に行われた開智所沢中等教育学校の入試報告会の内容をまとめました。
この内容についてのご質問は開智所沢中等教育学校、受験Dr.までお願いします。

プログラム

校長代理のご挨拶

小野正人校長代理よりお話しがありました。
その中から一部を紹介いたします。

ごあいさつ

はじめに、第2回入試のシステム不備による、一部の受験生の加点処理に誤りが生じ、その結果、追加合格を51人出したことによるお詫び。大変なご心配とご迷惑をおかけして、受験生および保護者の皆様に深くお詫び申し上げます。外国籍の生徒が入学できるようになり、学校の環境自体がグローバルである状態で2期生を迎えられることに、期待している。受験生の居住地区が広がり、東京在住の生徒が大きく増えた。また、本校を第1志望とする生徒の入学者が増えた。本校に寄せる気持ちの高い生徒に入学してほしく、複数回受験の受験生に加点を行う措置を設けた。これにより、何回も挑戦してくれる受験生が増えたのではないかと思っている。1期生も学校ツアーなど、2期生を迎え入れるための企画を考えてくれている。1期生が記念で植えた1本の桜の木が咲くころに2期生が本校の門をくぐることを楽しみにしている。

入試広報部より

広報主任の太田 渓介先生より2025年度入試分析と2026年度への展望についてお話がありました。
そのなかから一部を抜粋して紹介します。

2025年度入試結果概要

定員を240名(2024年度)⇒300名(2025年度)へと増やした。
第1回入試(1/10AM)、第2回入試(1/12AM)および日本橋併願校入試(2/4AM)の入試は特待へのスライド合格はあるが一般合格を多く出す入試。特待A(1/11AM)、算数特待(1/11)、特待B(1/15)特待合格を出す入試。特待B入試では本科へのスライド合格を出している。他の系列校からも同時に合否判定が下りる。開智所沢に出願したのべ人数16496名(昨年比2倍以上)
◯受験生増加の背景
①探究グローバルの開智学園の実績と信頼
 開智所沢は新しい学校だが、学園全体の実績と信頼によりある程度、本校をイメージしやすかったのではないか。
②受験しやすい、通いやすい立地
 駅から徒歩で通える立地。1都3県から通うことができる学校。
③生徒たちの母校愛
 日曜、休日にもかかわらず登校してくれ、学校でイベントがあると手伝いに来てくれる。誇りをもって、愛情をもって受験生や保護者に本校のことを紹介してくれるといった活動をしてくれたおかげで、皆様に本校が選ばれた要因の1つではないか。
④開智合同併願入試、複数回受験、加点制度
 学園全体の入試回数計22回(そのうち開智所沢の判定が受けられるのは10回分)すべて受験しても受験料が20,000円。開智との合同入試:1回の受験で開智、開智日本橋(2/4のみ)、開智望、開智未来の合否判定を受けられる。開智合同入試全6回で、受験者数が大幅に増加、合格者数も増やしている。

男女比・加点・地域

〇男女比
受験者、合格者とも男女比はほぼ2:1。入学者の男女比=2:1。
男子の割合が昨年よりやや増加したものの、受験者、合格者の男女比に大きな差はなく、特定の性別が有利になりやすいという試験ではないということがわかる。

〇加点
複数回受験のうち、4回・5回受験で出願した受験生の合格率がもっとも高い。
2回受験(10点加点)、3回受験(20点加点)、4・5回受験(30点加点)、特待合格については、加点制度は適用されない。一般合格の判定にのみ加点制度を適用(第1志望者の合格率を高めるため)
※加点後に合格基準に達するといった受験生がかなり多い。4・5回受験で出願した受験生の合格者は、2/3が+30により合格している。

〇地域
東京からの受験者が7割を超えた。神奈川からの受験者が大幅に増加した。1都3県で1時間以内で通学できる地域が多い。

併願校・第1志望

東京の学校との併願が多い。男子校との併願が多い。女子は難関校との併願が昨年より増えた。
第1志望で入学した受験生が増加。2024年度では第1志望で入学した受験生の割合は20%程度。2025年度では33~34%の受験生が第1志望入学。

各入試回の分析

合格基準が上昇した。受験者数が大幅に増加したことにより上昇したのではないか。今年度の合格基準は各回とも開智中と同程度。

【第1回入試(1/10AM)】

基礎基本が多く問われる入試
算数で合格者平均と受験者平均で大きく差がついた。
○合否を分けた1問
国語:漢字、長文の選択肢問題
算数:平面図形、速さと比
理科:桜の葉の構造
社会:基礎的用語

【特待A入試(1/11AM)】

全入試回で最も難しい問題がでる入試(思考力が問われる)
合格基準が昨年より上昇
S特待:192点(昨年174点)
全教科に合格者平均と受験者平均に差が出た(特に算数)
○合否を分けた1問
国語:接続詞の穴埋め、文章Ⅰ、Ⅱ⇒会話文
算数:小問集合、割合と比、速さ
理科:プロペラとfps
社会:時差、基礎的用語

【算数特待(1/11PM)】

合格基準が昨年より上昇
S特待:104点(昨年78点)
A特待:92点 (昨年64点)
準特待:80点(昨年46点)
合格者平均91.1点  受験者平均42.3点
○合否を分けた1問
〇速さ+割合と比
〇平面図形

【第2回入試(1/12AM)】

開智所沢で最も標準的な入試
合格基準が上昇:251点(一般) 昨年は210点
合格者平均点がかなり高い
特に算数で合格者平均と受験者平均に差がついた
算数の合格者平均97.1点  受験者平均74.5点
○合否を分けた1問
国語:四字熟語
算数:平面図形
理科:湿度・露点
社会:データ・地図の読み取り

【特待B入試(1/15AM)】

基礎基本+応用力が問われた入試
合格基準点
S特待:257点
A特待:238点
準特待:224点
加点スライド一般合格:237点
算数で大きく差がついた入試
○合否を分けた1問
国語:漢字、空欄補充記述
算数:小問集合
理科:やじろべえ型のてこ
社会:グラフの読み取り
難しい問題も出題されたが、差がついたのは基本問題を正確に正解できないところで差がついた。

【日本橋併願入試(2/4AM)】

定員増により合格基準点が昨年より下降
2科一般合格:121点(55%) 昨年139点 
4科一般合格:176点(55%) 昨年198点
2科、4科の選択受験が可能

算数、国語の平均点は4科受験のほうが若干低かった。4科受験は先に2科判定が行われる。

2026年度入試の見通し

①開智合同併願入試は継続
②来年度の合格者数は今年度より増やす見込み
今年度入試の繰り上げ合格数を考えると合格者の数を増やすことができるのではないか。
③募集人数は270~300名で検討中。
④複数回受験加点制度:検討中。
⑤新たな入試回の追加:検討中。

説明会視聴を終えて

今年度の入試で2回目、2期生募集の入試であったが、開智所沢に出願した人数は延べ16496人。開智中との合同入試、かつ系列校の同時判定という入試制度が出願者大幅増加につながった。次年度以降は合格者を増やす見通しであるという学校側の意向にもあるように、さらなる出願者の増加が予想される。
新設校ということもあり、校歌の歌詞づくりから生徒たちで作成していく、学園祭の名称『開桜際』も全職員の前で生徒がプレゼンして決定するなど学校づくりを1から携われることも来年以降の受験生にとって魅力的に感じられるだろう。