2020 吉祥女子中学⑤|学校説明会レポート



吉祥女子中学校説明会レポート⑤(2020年12月5日)


本日は吉祥女子中学校へ、受験ドクター 南浦和校校長の江田勝が行ってきました。
バーチャル校内案内動画を配信
図書館は校舎を建て替える際に生徒から取ったアンケートをもとに、その要望をできる限り反映したものにしたので使い勝手が良いものに。
大学の赤本・青本も充実している。
受験体験記とキャンパスレポートも充実。後輩のためのメッセージがぎっしりつまっており、受験生が見てモチベーションアップにつながる。
体育館は昨年度、冷房・暖房が完備されたので、活動しやすくなった。
理科室にはドラフトチャンバーが設置。

コロナ禍の中でも迅速に対応し、早い段階からオンラインでの授業などを実施できた。
施設についても、生徒からの意見を取り入れるなど、生徒にとって居心地の良い環境を用意している。

JR中央線・総武線・地下鉄東西線
直通 西荻窪 下車 徒歩8分
西武新宿線 上石神井 から「西荻窪駅」行バスにて15分
地蔵坂上バス停下車 徒歩8分
2020年12月5日に行われた吉祥女子中学校の説明会での内容をまとめました。
この内容についてのご質問は吉祥女子中学ではなく、受験ドクターまでお願いします。
©吉祥女子中学・高等学校

プログラム

校長ご挨拶

吉祥女子中学の萩原校長よりご挨拶がありました。
その中から一部を紹介いたします。

学校生活について

1学期の分散登校などを経て、2学期は朝は通常の時間帯で50分授業とした。
下校時間はラッシュの時間をさけるために、全学年午後5時とした。
放課後の補習は、英語・数学ともに通常通り行っている。
クラブ活動については実質1時間となった。吹奏楽部についてはアクリル板を設置し、飛沫防止を徹底している。
各学年を対象とした進路ガイダンスでは社会人の卒業生がかけつけてくれた。
宿泊行事は、カナダ語学体験ツアー、国内研修旅行などを中止したが、授業は講義のみならず実験や実習も再開した。
部・クラブ活動では公式戦にも参加。
来年度から入試は3回から2回実施となる。
第1回・第2回の募集定員を増やし、第一志望あるいは第一志望的な受験生に1人でも多く入学してほしいと考えている。
来年度の入試は、コロナウイルス対策があり例年と異なる点があるので、詳しくは受験要項を見てほしい。

コロナ禍の中での入試について

広報部長の杉野荘介先生より入試概要についてのお話がありました。
その中から一部を紹介いたします。

入試について

追試は実施しない。
コロナウイルス感染症に罹患、または罹患者との濃厚接触者と該当されている場合は、受験をご遠慮いただく。
教室収容定員を削減。マスク必須。入退場の経路変更。教室の換気徹底する。
保護者控室は今年度は設置しない。
インフルエンザと診断されている受験生、体調不良の受験生、発熱のある受験生、コロナウイルス濃厚接触者に指定されている受験生、交通機関の乱れにより遅刻した受験生は、それぞれ別室を用意して対応する予定。

特色

通学路は中学生と高校生で分けている。
生徒の居住地データ。制服についての説明。
建学の精神について。社会に貢献する自立した女性の育成。
知的探求心を育む、言葉と行動に責任を持つ、互いの価値観を尊重すること。
卒業生は「そのままの自分でいられる。そのままで周囲に認めてもらえる」とよく話してくれる。
自分が自分らしくいられる、輝ける居場所を提供する場と考えている。
休校中の学習について。ただ動画を配信するのではなく、通常の時間割に近い形での授業・HRを展開した。
遠隔授業のプラットフォームはGoogleのクラスルーム。
もともとコロナ禍の前からICT機器利用の土壌はあったためスムーズに移行できた。

学校生活について

4/13から遠隔授業開始。(いろいろな授業の例を紹介)
中1向けに校内施設案内の動画を配信。
6/3に入学式(新入生と教職員のみ)を行った。
吉祥祭(例年9月)を11月に延期。校外の方についてはweb閲覧。
運動会(例年秋に実施)は10月半ばに校内で「リモート体育祭」を実施。
留学中・留学予定の生徒は「オンライン高校生国際会議」に参加。
吉祥女子の国際交流の歴史について説明。中3カナダ語学体験ツアー(全員)は、高1での実施(つまり1年ずらす)の方向で考えている。
「生きる力」を育むために、各学年2つのプログラム(進路プログラムとライフスキルプログラム)を用意。
課外授業(月謝ありだが校内で習い事ができる)や夏期講習(2019年度はのべ176講座実施)もある。
理系生徒の多くは国公立大学を視野に、文系生徒については半数程度が国公立大学を視野に入れる。
中学生のうちは、「大学受験に向けての通塾」は必要なし。
入試について。
従来の3回入試から2回入試に変更。2/1と2/2のみ。従来の3回目の定員を1回目と2回目に割り振るという考え。
入試問題の傾向は変わらない。1つだけ変更点あり→社会の解答用紙がB4サイズ横向きに変更。
今後どのようなことに重点を置いて勉強すればよいか→過去問に取り組んでいただくのが一番。
追加合格について→2回両方受けていただいた方対象。2020年度はたまたま追加合格なしだった。

国語の入試について

国語科入試統括の岡本先生より国語の入試についてのお話がありました。
その中から一部を紹介いたします。

出題傾向

出題→説明的文章、文学的文章、漢字の読み書きの3題。過去問を解く中で興味を持った文章については是非実際の本を読んでもらいたい。
筆者の考え、登場人物の心情を正しく理解し、身の回りのこと、社会のことと置き換える。そして自分なりの意見、感想を持つこと。それを相手に伝わるように上手に表現することが大切と考える。
問題形式は様々→言葉や表現の意味、接続詞や指示語、心情理解や内容理解、ちがいや理由の説明、漢字の読み書きなど。
説明的文章の読解のポイント
①文章全体の構成を意識する
②対比関係を意識する
③具体例とまとめを意識する
文学的文章の読解のポイント
①登場人物の心情の変化を理解する(客観的に考えること、自分のことに置き換えないこと)
記述問題については美しく書く必要なし。短い文章で簡潔に。
入試に向けてしてほしいこと
①ことばを意識して生活(意味のわからないものはすぐに調べる習慣を)
②文章を意識的に読むこと
③読むことをもとに、自分なりの意見を持つこと(それをノートにまとめていく)

社会の入試について

社会科入試統括の鷲北大宣先生より社会の入試の概要のお話がありました。
その中から一部を紹介いたします。

出題傾向

入試問題は各回ともに歴史・地理・公民の3分野から出題(歴史・地理がやや多い)
知識のみでなく思考力や分析力を問う問題もある。
歴史分野は並び替え問題を必ず2題出題。正誤問題も出す。
地理分野ではグラフや統計・資料の読み取り問題を出題。
公民分野では憲法や人権、国政や地方自治、政治・国際社会など幅広く出題。時事問題もある。
ニュースや新聞から得られる情報と、普段の学習を結びつけることが大切。

来年度の入試について

出題傾向・形式については例年通り。
特定の範囲に偏らないようにしているので、全体をまんべんなく学習することが大事。
基本的な知識を確実に身につける、設問の指示に従う、用語は漢字で覚えることが大切。
大問3つの構成。
1点だけ変更点がある→解答用紙が「B4横向き」になる。

算数の入試について

数学科入試統括の岸本先生より算数の入試の概要のお話がありました。
その中から一部を紹介いたします。

出題傾向

大問5題構成。
大問2,3と大問4,5のうちそれぞれ1題は記述あり。
4つのちからを備えた生徒を選抜できるように構成
①早く正確な計算力
②幅広い分野に対応できる処理能力
③題意・誘導を読み取る読解力
④誘導に乗る応用力(大問4、大問5で問う)
解答用紙にもともとかかれている図への書き込みは部分点に繋がる可能性あり。
記述のポイントは2つ
①問題で与えられた数字を使って書くこと
②どのような過程で求められたのかが伝わるような答案を書くこと

理科の入試について

理科科入試統括の三枝悠先生より理科の入試の概要のお話がありました。
その中から一部を紹介いたします。

出題傾向

出題は物理・化学・生物・地学から。(大問4つの構成)
各大問の配点は17点または18点。
各大問の問題構成
①基本的な知識や計算力を確認する問題
②与えられた条件などをもとに考える問題
本校の理科の目標は「実験・実習を通して、自然現象への興味・関心を高め、科学的な思考力や表現力を養う」こと。
ここから来る出題の意図
①自然現象への関心、実験や観察への積極性
②結果をまとめて整理する力・分析する力
③基本的な知識や計算力
入試に向けての対策
①身近な自然現象・自然科学のニュースに触れる
②実験や観察に積極的に取り組む
③表やグラフの作成、読み取りと分析ができる力を身につける
④基本的な知識、計算力を養う

学校訪問を終えて

校長のお話、各教科担当のお話、学校施設の案内動画など、それぞれ時間をしっかりと確保し、ていねいに紹介している印象を受けました。
また、コロナ禍の中の取り組み・対策なども細かく説明されていて、安心感を与える内容でした。
若干長いなと感じるものの、それだけ熱心に作成されたことが感じられることと、保護者が知りたい内容についてはほぼすべてそろっているのではないかと思える、内容の濃いものでした。