目白研心中学 学校説明会レポート(2024年06月11日)
目白研心中学の学校説明会に、受験Dr.白金高輪校長の千葉 誠が行ってきました。
昨年度に創立100周年を迎え、グローバル教育やICT教育に力を入れている学校です。
都営地下鉄大江戸線「落合南長崎」駅より 徒歩9分
西武新宿線・都営地下鉄大江戸線「中井」駅より 徒歩12分
東京メトロ東西線「落合」駅より 徒歩14 分
2024年06月11日に行われた目白研心中学の説明会での内容をまとめました。
この内容についてのご質問は目白研心中学ではなく、受験Dr.までお願いします。
©目白研心中学
教育理念
吉田 直子校長より、教育理念についてお話がありました。
自身の留学経験から「日本はまだまだ世界に知られていない。英語を学ぶだけでなく、日本を世界に発信していく事が必要」との思いを持っており、「真のグローバル人材の育成」を教育理念に掲げている。
育てたい3つの力として①コミュニケーションツールとしての英語力②発信力③非認知能力=点数では測れない人間力がある。
英語の学習時間は高1まで週7時間。うち3時間は1クラス15名程度の少人数でネイティブ教員によるオールイングリッシュ授業。中学では洋書のテキスト、高校ではネイティブ教員作成の教材を用いる。「読む・書く・聞く・話す・発表する」の4技能5領域を育てていく。
定期試験で中学はキクタン(赤)、高校ではキクタン(黄)の全てが試験範囲となる。60点満点のテストで中学3年間で平均点は29点から47点まで上がり、高校3年間では13点から40点まで上がる。「継続は力なり」というように、高3時点では英検準2級以上は65.5%、2級以上は41%と全国平均を大きく上回る。
発信力を育てるための取り組みとして中学スピーチコンテストを行っている。中1では「About Me(私を語る)」、中2では「My Japan(日本を語る)」、中3では「Saying Thank You(日本と世界を語る)」というテーマで毎年英語でのスピーチコンテストがあり、予選発表会は全員参加。ホームルーム内でも同様のテーマで全員が日本語でスピーチ発表をする。
また、中3では10日間のカナダ修学旅行があり、ホームステイ先で日本食を作ってふるまう「Little Chef」、日本の文化を1つ紹介する「Japanese Day」という課題がある。SEC(スーパーイングリッシュコース)の生徒は提携校で世界各地の人と一緒になって実施される語学研修に参加する。
非認知能力、テストで測れない能力の育成として、世界共通の言語である芸術、生涯スポーツを体験するための体育、食を通した異文化理解のための家庭科にも力を入れている。また、一流に触れる機会として観劇やオーケストラの鑑賞会を実施。去年は劇団四季の「アナと雪の女王」を鑑賞し、生徒から非常に好評だった。
毎年の宿泊行事として、中1に林間学校、中2にEnglish Camp、中3にカナダ修学旅行、高1に林間学校、高2に修学旅行(今年は台湾)がある。
高校からは留学制度がある。6ヵ国22校の姉妹校・提携校があり、3ケ月~1年間の留学プログラムが用意されている。
トピックスと教育活動
斎藤 正巳教頭より学校紹介がありました。
トピックスと本校の教育活動について。
2024年度2月1日の中学入試の倍率は3.9倍。受験者数は273名で昨年より19%増加。入学者数は81名で昨年より25%増加。学校説明会の参加人数も1.5~1.8倍になっている。
今年の在籍生徒数は1093名で、2013年の1.5倍。生徒数の増加に応じて校舎も広げ、選択科目や芸術・家庭科の授業のための校舎(4号館・9号館)や併設の目白大学の校舎も共用している。
勉強する場、勉強する機会の提供として学習支援センターを導入。週3回英数国の朝テストを実施。その日の内に添削し、不合格だった場合はその日の放課後に再テスト・チューターによる指導を行っている。
制服は男子はブレザー・スラックス、女子はセーラー・スカートタイプのものに加え、昨年より女子もブレザー・スラックスタイプを選択できるようになり徐々に着用者数も増えている。
併設の目白大学については、教室や体育施設、図書館の共用が可能。人間学部・新理学部・メディア学部・看護学部などへの推薦制度もある。
本校のコース制について。中3からコース選択あり、国公立・早慶上理を目指す「特進コース」、GMARCHなどの私大を目指す「総合コース」、海外大学を目指す「SEC(スーパーイングリッシュコース)」の3つに分けられる。中3の1年間はトライアルとして、高1進学時にコースを選び直すこともできる。高2からは各コースの中で文理選択があり、「総合コース」では文系・理系クラスのほかに難関私大を目指すための「英語難関クラス」が選べる。
本校は昨年100周年。次の100年に向けて発展し続ける学校を目指していく。
大学合格実績と進路・学習指導
学年主任の矢部 隆宜先生から、進路指導と合格実績についてのお話がありました。
進路保護者会を実施し、保護者の皆様に最新の大学入試情報を提供している。
12年目を迎えた学習支援センターについて。1日平均100名が利用しており、英数国の基礎学力定着を測る朝テストの実施や、生徒一人一人に合ったステップアッププログラム、長期休暇中の先取り・検定対策・計算力強化のための学習プログラムの作成。また、本校生徒のためだけに作られたオリジナルの講義動画サービスを利用可能。担当の先生に小論文の添削や面接練習をしてもらえる。高3には国公立・早慶上理・GMARCHなどの志望者を対象に志望校別対策講座を実施。受講料は学校から半額補助。
コース選択のための「探求の時間」を導入。週1時間、ホームルーム単位で教材を使いながら自己発見・自己探求を進める。キャリアガイダンスとして、本校の卒業生による進路講演会、企業の採用担当者などから話を聞くキャリア講演会を実施し、様々な立場の大人から話を聞く機会を提供。3学期には自分の興味のある学問分野を研究し、発表する。
大学入試の合格実績について。
2023年は国公立4名、早慶上理9名、GMARCH55名。GMARCH合格者数は2021年から21名→40名→55名と伸びている。授業をしていても中上位層の学力が安定してきている実感がある。早稲田・慶應に合格した生徒の半数は中学からの内部進学生だったので、本校での6年間の教育の成果が感じられる。
2025年度入試概要
主な変更点は、入試日程が2月1日・2日・3日から2月1日・2日・4日に変更。また、「英語スピーチ入試」が「英語アドバンスト入試」にリニューアル。「英語アドバンスト入試」では英語プレゼンテーションと英語による質疑応答に加え、日本語による質疑応答も実施。
2月1日は午前に第1回2科・4科と適性検査型、午後に第2回2科・4科で定員60名。2月2日は午前に第3回2科と第1回英語資格、午後に英語アドバンストと算数アドバンストで定員20名。2月4日は午前に第4回2科、午後に第5回2科と第2回英語資格で定員20名。
合格点は2科・4科と適性検査型と英語資格が5割、英語アドバンストと算数アドバンストが6割。
英語資格入試の英検換算点は準1級以上100点、2級90点、準2級80点、3級70点、4級60点。
複数回受験の場合、同時出願であれば受験料は23,000円。特待生を狙って何度も受験可能。同時出願でない場合は1回23,000円。
特待生制度について。
得点率90%以上は「3年間特待」で入学金・施設設備費・授業料を3年間免除。80%以上は「S特待」で入学金・施設設備費・授業料を1年間免除。75%以上は「A特待」で入学金・施設設備費を1年間免除。70%以上は「B特待」で施設設備費を1年間免除。
適性検査入試の1位~3位は得点率に関わらず3年間特待を認定。
帰国生入試について。
第1回11月30日、第2回12月23日。どちらか1回の受験。
出願資格として「海外居住期間が1年以上で、帰国後3年以内であること」「海外の学校に1年以上在籍していること」「保護者とともに帰国し、保護者のもとから通学できること」を満たす必要がある。
学校訪問を終えて
英語教育では「読む・書く・聞く・話す」だけでなく「発表する」を加えた4技能5領域の習得を目指しており、真のグローバル人材の育成に力を入れていることがうかがえます。選択肢が豊富な留学制度も魅力的です。
12年前から導入されているという学習支援センターでは、一人一人にあった学習プログラムや動画サービスを利用でき、学習サポート体制が充実していると感じました。